師走ということでどこもやってそうな企画である「年間PVトップ10企画」だけでは面白くないだろうなと思い、記事の反響から実生活にどういう影響があったか?という視点でも今年を振り返ります。まずはPVトップ10から。PVトップ10の中に実生活で影響があったエピソードもありますし、トップ10後に実生活で影響があった記事をまとめてみました。
The Startup 2012 PV:1位〜5位
■1位:2013年には若い女性のFacebook離れが深刻化する?:4つのコミュニケーションツールの今後の使われ方(リンク先)
タイトルに釣り的な要素が強かったこれがトップ。pathはめちゃくちゃ普及しているようには見えませんが、じわじわ来ている気もしますが、やっぱLINEですかね。特に女性は。男性ははっきりいってLINEを男同士でやっても楽しくないので、Pathの方がまだ楽しめますね。
■2位:1億円以上の資金調達に成功した28社のスタートアップ・ベンチャーにみる億単位のラウンドの共通項(リンク先)
一部で少し燃えた気がしますが、「役に立った」という声が多かった記事です。この記事を書いて良かったことは、取り上げた対象となった会社の経営者の方何名かとランチの機会を頂けて、大変勉強になりました。
■3位:佐々木俊尚氏よりCA女子がWebサービスのプロモーション起点に最適な3つの理由(リンク先)
ここで来ましたね。CA女子。1位の記事内でも少し触れましたが。この記事もかなり釣り要素が強いタイトルですが、この頃の私は中川淳一郎氏の講義を受けた直後で、タイトリングが上手かったのかもしれません。ちなみにこの記事がきっかけで今年一番出会えて良かったと思う方と知り合えました。世の中、何が起こるかわからないものです。
■4位:インフラとなるWebサービスは「中毒性」か「必要性」が高い(リンク先)
これは真面目な記事ですね。当たり前だろって内容ですが、当たり前の内容でもわかりやすく解説できたから読まれた。という感じでしょうか。意外にこういうwebのファンダメンタル視点は需要があるのかも。
■5位:なぜ女性はPinterestにハマるのか?(リンク先)
Pinterestが日本でも流行り出した予兆が出た時の記事。タイミングも良かったからか、R25、ヤフトピにも転載されました。たまたまBLOGOSデビューの一発目となり、いきなりそれなりに当たりました。BLOGOSとThe Startupで同じくらいのPVを分け合う結果となりました。
1位からの5位の結果を見ると、残念ながら全て上半期の記事なんですねw バズる記事は結果的にSEOも強くなるので、その後もロングテール的にアクセスを稼いでくれます。なので上半期に上位が集中しやすいのはわかることはわかるんですがねえ。下半期のヒットが少ない…涙
The Startup 2012 PV:6位〜10位
■6位:CA女子がタレント化した件:AKB48とのアナロジーを考える(リンク先)
またしてもCA女子ですね。CA女子は数字を取りやすい定番コンテンツと化してしまいましたw 「AKBとの比喩の発想はなかった」という声を多数聞きました。大規模CM発表のタイミングですぐリリースしたことも注目を集めた要因でしょう。
■7位:ファッションECのBUYMAを運営するエニグモがIPO:ZOZOTOWNとの比較からBUYMAの成長余力を探る(リンク先)
玄人ウケする記事がランクイン。「エニグモはbuy」とレーティングし、初値から2倍近い水準で現在推移しています。IPO前のレーティングだったので、しっかり予測は当たっています。zozoは「hold」としましたが、事件もあり株価は下がりましたね。これは少し外してしまった。
■8位:国内で乱立するEtsyクローン。その結末はGroupon系と同じ道を辿るだろう(リンク先)
意外な記事が登場。実はこの記事は「Etsy」でのSEOがやたら強いです。 Groupon系と同じ道を辿るとかいっていますが、立ち上がりすらしていない印象ですね。ハンドメイド品のコマースって国内でスケールしてるところは現在でもない印象です。むしろたまにEtsyで買ったものをシェアしてる人を見かけるくらい。
■9位:アットコスメのアイスタイルが上場。クックパッドとの比較からジャンル特化型CGM事業の成長要因を探る(リンク先)
これも玄人ウケする記事。同じCGMであるクックパッドとのビジネスモデルの比較を、決算資料を元に分析したのが面白かったという感想が多数。アイスタイルの株価はさほど上がらないという予測は、2012年末現在、それなりに当たっている。ちなみにこの記事をきっかけに間接的に2件の新規クライアント開拓に成功しています。
■10位:なぜBBQを好む女性は多いのか?:CA女子曲線と共に考察する(リンク先)
すごいな、CA女子関連は全てトップ10にランクインしてきた。この取材ではThe Startup史上はじめてカメラマンに撮影を依頼して作成した記事となりました。そして僕が自ら体を張ったクリエイティブとなりましたw
The Startup 2012事件簿:記事が実生活に与えた影響
これらの記事を書いてリアル世界でこんな影響があったよという記事。
■ファンドでも、VCでも、エンジェル投資家でもなく、「共同創業」(リンク先)
これはさほどバズってはいませんが、ペナルティエリア内の真骨頂として、リアル世界では反響が大きかった記事です。この記事に対する批判的な意見はなく、むしろ賞賛された覚えしかありません…
■同年代のIT系サラリーマンへ:〜まず「The Salaryman」からはじめよ〜 に後編の「日本社会の課題はATM化したサラリーマンにある」編を追記したよ(リンク先)
ソーシャルメディアウィークに出演した際に「サラリーマンはATM」発言で炎上しました。厳密にいうと、「ATMのようなサラリーマンが多い」という内容であり、サラリーマンを全否定しているわけではないです。未だにこのネタを根に持つストーカーもいるくらいで、困ったものです。
■起業やフリーランスこそが中長期的に見ると安定する働き方である(リンク先)
これも燃えましたね。釣りっぽかったですが。ループスの斎藤さんのFB砲で燃えて、結局斎藤さんと飲みに行き、仲良くなって後日インタビュー記事を出させていただきました。レバレッジが効いた結果となりました。
■2O12 いいね!経済の渦中で(リンク先)
内輪感満載のネタで書いた村上春樹オマージュですが、これを見て「小説系も書けるんだね!」と知人から連絡を頂き、まさかの新規クライアント獲得に成功しました。何が起きるか分からないものです。こういうネタも時折仕込むと、思わぬ効果を得られるのかもしれません。
■四角大輔氏にみる強いクリエイティブ(リンク先)
これは記事を書いて2ヶ月後くらいにご本人からメッセージをいただき、FBフレンドになったという、SEOが効いて一本釣りできたケース。お会いできる日を楽しみにしております。
■2012年トーマツ日本テクノロジー Fast50から未上場インターネットセクター14社を分類してみた(リンク先)
この記事も一部で炎上していたようですがw この記事をきっかけに、月間事業構想から執筆依頼が来ました。
The Startupを運営していて見えてきた傾向
■1:インタビュー記事は爆発的には数字を取れない
VCの赤本などで何本か書いてきたインタビュー記事ですが、僕の腕が悪いからなのか、ホームラン級のヒットにはならないようです。並みいるキャピタリストを抑え、奥田女帝の記事がインタビュー記事のPVではトップでしたw
■2:時事ネタは強い
敢えて時事ネタを今年は避けていたのですが、そもそもThe Startupが上手く立ち上がったのは、時事ネタを速報で分析考察した記事が初期に何本か当たったからであるということをすっかり忘れていました。来年は時事ネタをもっと強化しようかなと。個人的にTech CrunchとCnetと勝負したつもりだった、CAVのRIsing Expoの記事はスピードと網羅性で勝負し、他のメディアよりも数字が取れていたと思います。
■3:本質やトレンドの考察系は強い
これはThe Startupの特徴でもありますが、ヒット記事には何かしらの考察が含まれていることが多く、他誌でも見かけない観点での記事が多いように思えます。おそらくここが差別化要因となる独自の強みなので、強化していけるよう務めます。
■4:連載モノは5本が限界?
寄稿したメディアでも感じましたが、連載ものは多すぎると中だるみしてしまうのかもしれません。リリースタイミングもしっかり時間を空けるなどする必要がありそうです。
■5:働きかた系は炎上しやすい?
もはや一般的にタブー感すらある働きかた系。最近は触れていませんが、エッジを立たせて過激な記事に仕上げると炎上しやすい傾向にあるようです。炎上で数字を稼ぎたい時にの劇薬にはいいかもしれませんが、ブランドイメージを毀損するリスクもあるので気をつけたいなと。
そんなとこですかね。しかし、数字に踊らされてはいけないと感じています。来年は粛々と淡々と、皆様のお役に立てることにフォーカスしてお届けていければと思います。
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