最近にわかに日本でも知名度を上げてきているPinterest。私も1〜2ヶ月前にThe Interviewsで「Pinterestの記事は書かないんですか?」と聞かれて、はじめて知りました。(実は海外ネタに疎いんですよね…orz)本ブログの読者でPinterestを知らない方はあまりいらっしゃらない気がしますが一応、Tech Crunchのリンクを貼っておきます。
サイトは見てみたものの、全くその良さがわからず、初見では???だったことを覚えています。しかし何度か使っていくうちにその良さがわかってきてこれは中毒性があるな。と思うようになっていきました。
何人かの女性に聞いてみたりサイトを見ていると、私の周りでもPinterestにハマっている人がいたりPinterestを知らない人にサービスを説明すると男性の反応は鈍いのですが女性の反応は概ね良好です。
女性を惹きつけるPinterestとは何なのか、なぜ女性はPinterestにハマるのかを考察します。
■圧倒的に美しいヴィジュアルのUI
このスクショでは伝わり切らないかもしれませんがとにかくUIが美しいです。UIが美しい系のサービスといえばEtsyやPathが挙げられますが、近年はUIの美しさだけで圧倒的な差別化になっているケースが多いかと思います。
upされている写真のクオリティ自体も高いのですが、拡大してみると大したことないような写真でもトップページで一覧で見ると綺麗に見える気がします。(気のせいか?)
今までの多くのサイトはTLやwallの流れを沿って、1コンテンツずつ下にスクロールさせるものがほとんどでしたが、Pinterestはファースト・ビューで多くの写真を見ることができ(Instagramの「ポピュラー」とかと同じではありますが)それがサイトのメインストリームでありスクロールだけでかなり多くのコンテンツを見ることができる点が特徴的です。
美しいヴィジュアル×スクロールするだけで多くの写真が目に入る、この仕組みが滞在時間を長くしているのではないかと思われます。
■シンプルなユーザーアクション
ユーザーアクションとしては、自分で写真を投稿して「Board」を作る。TLを眺めて気に入ったものを「Repin」する「like」する、というとてもシンプルな構成です。FBでもtwitterでも同じかもしれませんが、ロムるだけでかなり楽しめるんですよね。SNSと比べてロムるユーザー比率がかなり高そうです。
ロムる次に多いと想定されるのが「Repin」や「like」。自分のお気に入りの写真をストックして見て満足するという。これは後述の欲求で詳しく触れます。
最後が「Board」ですが、SNSよりもハードルが少し高そうな印象です。(綺麗な写真をupしなきゃというコンテンツの心理的なハードルが高い)一言コメント的なものも付けられますが個人的にはコメントもなしで写真だけ並んでいるのが美しいなあと思ったり。SNSや写真アプリとはまた違った欲求での投稿モチベーションがありそうです。(今回は敢えて投稿モチベーションには触れません)
よって、ロムるかPinかLikeだけでもかなり楽しめてしまうのがPinterestといえその敷居の低さが中毒性の一因となっているといえそうです。
■綺麗なものを眺めたり集めたりしたい欲求
これは女性に聞いたのですが、女性は無条件でかわいいものや綺麗なものを
眺め続けたり集めたいという欲求があるそうです。「かわいい」はそれ以上ロジックでは追求できない魔法の言葉ですね。。。
とある方の言葉を借りれば、Pinterestは雑誌に近い感覚であり、雑誌マニアの人は気に入った洋服やコーディネートの写真があればそれを切り取ってノートに貼付けてお気に入りのノートを作る。という超アナログなユーザー体験をwebに昇華したものといえそうです。(私も雑誌好きなのですがそこまではしなかったが。女性はやってる人いるそうです)
雑誌は時に重たくて読みにくかったりしますが、Pinterestなら雑誌よりも身体的な負担は少なく(PC見続けると疲れる。くらい)見続けることが容易です。
どんな投稿にPinするのかどんなBoardを作るのかはセンスが問われるところであり、特にファッション好きな層はどっぷりとハマってしまうでしょう。
男性でも中性的な感性を持つ人はハマる傾向にあるとロムっていて感じています。Men’s Apparel カテゴリを見ればスタイリングの参考になるヒントを見つけられそうです。(The Sartorianistが似ていますが、あれはブログなので、一覧性でPinterstに軍配が上がる)
雑誌や写真集の写真を身体的に楽にひたすら見続ける感覚です。最初は理解できませんでしたが私も使っていくうちにかなり理解できるようなりました。自分の中ではiphoneの1ページ目に入れてSNSを回遊した後の暇つぶしに最適なアプリといえそうです。
■Pinterestのポジショニング
▷写真共有との比較(例:instagram)
写真投稿がないと成り立たないのがPinterstですが、Instagramなどの写真共有アプリと違うのが写真共有アプリのほとんどが「自分で撮った写真を投稿する」一方でPinterestは「美しい写真をwebから拾ってくるもしくは自分で撮った写真を投稿する」 という点。(権利問題が云々と言っている人を見かけましたが、たしかにね。私はこの辺詳しくないですが)
よってPinterstは閲覧はアプリでもいいのですが、投稿(webから拾ってくるもの)はPCの方がやりやすいのかもしれません。
▷tumblrとの比較
従来のwebサービスの中ではtumblrが最も近いものであると思われていそうです。tumblrは閲覧というよりかは投稿難易度をブログより下げてかつUIも綺麗という点がウケたのであり「ブログの簡易版」という位置付けであるかと思います。よってコンテンツ投稿者は恩恵を受けましたが閲覧側にとってそんなに革新的だったわけではないのではないでしょうか。
tumblrで作られたブログ?はたしかに綺麗ですが、tumblrによってたしかに出会える情報数は増えましたが劇的に簡単に情報に出会えるようになったわけではないのではないでしょうか。Pinterstは閲覧側の難易度をグッと下げ
出会える良質なコンテンツ数(写真数)が飛躍的に伸びた点がイノベーションではないかと思います。
Tumblrは投稿側、Pinterestは閲覧側のハードルを下げたイノベーションと言えそうです。
▷ポジショニングマップ
こんな感じかな 。
ということでPinterestの全体感となぜハマるのかを考えてみました。
これは日本でも必ず流行ると断言できるものだと久々に思いました。
しかし流行ると断言できるものしか書かないとネタが枯渇するため、今後は流行ると断言できないものでも積極的に紹介していきたいと思います!笑。