Umeki Salon用語集
2015.8月更新
The StartupおよびUmeki Salon初心者の方は、ご一読いただければ今後コンテンツをより楽しむ一助になるかと思います。
ファイナンス
☆Valuation(バリュエーション)
企業価値のこと。株価×発行済株式総数。サロンではスタートアップの実力値や潜在的伸び代に対して「バリュエーションが高いか低いか」の議論はよくされる。「バリュエーションが高い」は実態価値よりもバブっていると感じられる表現であるが、捉え方は人それぞれである。なお、さほど可愛くないのに高飛車な女性とかは「バリュエーションが不当に高い」と称することもある。
☆EXIT(イクジット)
主に投資家の目線で、投資金額の回収およびその確定を指す。「EXITした」という言葉使いが変だと界隈では言われることもあるが、創業経営者の場合ほとんどの場合は株式を持っており、M&AかIPO時には株の売り出しでキャッシュインがあるがゆえに、EXITしたというニュアンスは合っていると思われる。
☆セカンダリーマーケット
二次流通市場。スタートアップファイナンスでは、すでに発行された株式の売買市場を指し、ニュアンス的には成長企業ではない企業の株式の譲渡で用いられることが多そう。成長企業であれば、第三者割当増資を繰り替えし、新株を発行していけばよい。
恋愛市場においては、離婚した女性が回帰するマーケットを指し、valuationも手頃である。一度誰かが買ったものが出回るののが、セカンダリーマーケットであり、プライマリーマーケット(発行市場)よりお得なことがほとんどだが、いわくつきである。
サービス
☆MAU(マンスリーアクティブユーザー)
アプリサービスとwebサービスでは捉えられ方が異なる。アプリでは累計DL数が1,000万で、MAUは300万ですなどはしっくりくる表現。webサービスではMAU1,000万ですという表現があるが、これは1,000万人がアプリを使っているわけではなく、UU数の合算である。よってwebベースのMAU=純粋に日本国民が使っている数ではなく、注意が必要。
例えば、食べログが仮にMAUという表記を使ってMAU5,000万!といっても、日本国民の2人に1人が食べログを月に1度見ているわけがない。web中心のサービスがMAUを主張する場合は、月間累積訪問者数という考え方が正しく、1ユーザーが10回とずれれば10訪問であり、事業者によってはMAU10と主張する場合がある。一方でアプリのみしかないスマートニュースのMAUが国内300万という表現の場合は、日本国民の約30人に1人はスマニューを月に1回は開いたとみなしてよい。
比喩
☆スーパーサイヤ人
IPOやM&AなりでEXITを経験した起業家を指す。目安はM&Aだと5億以上か。シリアルアントレプレナーを称する場合も。起業家は資金ショートしかけたり、社員に逃げられるなど、修羅場という仙豆を飲んで、サイヤ人かしていくという説もある。代表的なスーパーサイヤ人としてはgumiの国光氏が挙げられる。
☆栽培マン
ドラゴンボールに登場する雑魚キャラ。「スーパーサイヤ人」の対義語。定量的には年収500万前後以下の会社員を指す。新卒などの若手はみな栽培マンからスタートするため、20代半ばの栽培マンは問題ないが、30代後半で年収500万などは伸び代もなく明らかに栽培マンであり、起業家などに憧れる「ワナビーな人」といえる。
過激な定義としては、起業するリスクを取らない雇われ側の人は一生栽培マンという考え方も一説にはある。雇われ側でいる限りは、高給取り(年収2,000万)栽培マンもいるが、そういう場合は外資系金融IBDのような社畜であり、時間的自由はほぼない。こうしたハイスペックな栽培マンは「優秀な栽培マン」と称され、代表的な事例としてサイバーエージェント子会社役員陣が挙げられる。
起業家もみなサイヤ人なわけではなく、スーパーサイヤ人化する起業家はごく一部。栽培マンとさほど変わらないレベルの起業家も少なくない。ただ一つ言えることは、起業家は起業というリスクを取った時点で、スーパーサイヤ人になれる可能性を手にするが、雇われ側でいつづける限りは、スーパーサイヤ人になれる可能性はゼロである。
ビジネスマンとしてのレベルで見たときには、優秀な栽培マン>シリーズAで資金調達済みの起業家、というケースも珍しくはなく、優秀な栽培マンの方が、失敗した起業家より人生が充実していそうな確率は高い。
☆アジアカップ
合コンやホームパーティ的なイベントにおいて、相手チームのValuationが相対的に低いことを指す。相手チームのValuationとはルックスやコミュニケーション力などのいくつかのパラメーターによって算出される。サッカーのFIFAランクと連動したランク分けとなっており、「ブラジル戦」「イタリア戦」などの表記は、相手のレベルが高いことを指す。よって「アジアカップ」はかなりレベルの低い残念な試合のことを指す。
アジアカップ論にはマインドセット的な意味合いもある。恋愛工学における「disる技術」に通じるものだが、いかなる試合もアジアカップと思い込み臨むことで、期待値を下げ、精神的余裕をもたらす。相手が実際にアジアレベルであれば、ドンマイ。。ブラジルレベルであったとしても、浮足立たずに変に下手に出ず、自らのプレイをすれば良いというマインドセットを醸成するために、アジアカップと思い込むマインドコントロール術もある。
☆パセリカップとパセリ
合コンやホームパーティにおいて、男性側の主な目的が男性同士での親睦を深めることにあり、目の前の女性陣にはさほど興味のない試合を「パセリカップ」と称する。経営者同士の試合では意外に多いパターン。男性陣にとってはメインディッシュは商談や業界話。しかし、肉ばかりだと色味が少なくて寂しいということで、肉の横にパセリ的なものがあったほうがいいこともある。パセリカップにおけるパセリが女性陣のことであり、なくてもいいけど、あったほうがいい添え物という位置付け。
しかし、相手女性陣のValuationが高ければ男性陣は当然本気を出すわけで、実質アジアカップとなった試合の目的を「男性同士の親睦」の切り替え、正当化する心の動きを、パセリカップともいえる。
注記:ちなみに筆者はさほど社交的ではないのでホムパ的なものは四半期に一度くらいしか赴かない。
☆ペナルティエリア内
おいおい、これ書いていいのかよ!という情報がThe Startupやサロンで流れることが少なくない。運営ポリシーとして、際どいことほど他のメディアは突っ込まないため、そのネタを投下することでゴール(PV)を奪えたり、メディアとしてのプレゼンスを上げられる可能性がある。
よりゴールに近づけるプレイゾーンを「ペナルティエリア内」と称する。ペナルティエリア内はディフェンスがキツく、ボールを奪われたり、ディフェンス側に回るとファウルしてPKを取られることもある。メディア論でいうと、炎上リスクもあるが、その分PVや信頼性(スクープが正しかったなど)を上げられる側面もある。それがペナルティエリア内でのプレイであり、業界リーダーではなくフォロワーの立場として有用な戦略。