実は結婚相談所にはマジメAクラス姉ちゃんが登録している。かも

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実は本誌では街コンネタ料理教室合コンネタが人気です。そのシリーズの延長で、結婚相談所に覆面潜入取材してきました。サービスの説明を聞いただけですが、結婚相談所のビジネスモデルとそこに登録しているユーザー層の仮説を本稿で炙り出します。

実はルックスが良くマジメなAクラス姉ちゃんが生息?

まず結婚相談所に登録しているユーザー属性を見ていきましょう。訪問前の私の仮説は以下の通りです。

■梅木の結婚相談所に登録するユーザー属性の仮説

1:ルックスの良い子は結婚相談所に登録する必要がないため、Cクラスの登録が大多数である
2:支払う料金は男女同額である場合もあり、料理教室合コン時の「男女同額ではAクラス女性は来ないの法則」よりやはりAクラスの登録はない
3:結婚という親も絡んだビジネスにおいては、支払う財布が本人ではなく、資産家の親がお見合いと並行して「結婚相談所にも登録しときなさい」とお金を支払うことで、Aクラスが登録している可能性がある

それぞれの仮説をぶつけると、下記の回答が得られた。

■1:ルックスの良い子はいない⇒回答:そんなことはない

ルックスが良い子は市場での需要があるため登録しないという仮説に対しては、ルックスの良い子もいるという回答を得た。そのロジックとしては、合コン市場にも出回らず、会社でも出会いがない至極マジメな可愛い子の登録が実際にあるようだ。サンプル写真は見られなかったが、たしかに合コン市場などには出回らず、結果的にお誘いが激減するマジメAクラス姉ちゃんの市場は存在すると肌感覚で感じる。感覚知的には下記のようなポジショニングマップとなる。

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数字はあくまで感覚値だが、クラスに一人くらいは「マジメで可愛い子」が存在した記憶が皆さんにもないだろうか。右上の5%の層を狙いたければ、結婚相談所はひょっとするとアリかもしれない。僕は右上のような方はこのような記事を読むとドン引きされるであろうため、相性が合わないし、話してても面白くないであろうため、右上の層はあまり興味がない。しかし、右上のような子が結婚相手として良いという男性は多いであろうし、そこを狙って登録するのはアリだ。

■2:金額が高いため可愛い子が登録しない⇒回答:月額制により支払いやすくしている

ここの回答はロジックが明確ではない。1の右上の市場の子が出会いがないために、お金を払ってでも婚活したいという需要はありそうなものの、後述するビジネスモデルで紹介するがかなり高い金額を支払うとは思えない。ちなみに結婚相談所の登録比率は女性の方が多いらしく、高額な料金を支払うほどに出会いに困っているのは相当市場価値が低いからではないかという推測もできる。

■3:資産家の娘が親に支払ってもらって登録している⇒回答:そんな人はいない

これは私が思いを巡らせ過ぎたのか、支払は本人がしている場合がほとんどだという。

尚、「ルックスが良い慶應卒の方がいいんですが」という質問に対しては「そのような条件では紹介できる方がおらず、費用対効果が悪いと思います」と正直に言われた。同様に、20代で年収1,000万円クラスの男性の登録もほぼいないという。ハイスペック銘柄はやはり結婚相談所などにはおらず、経営者合コン市場などで出回っていると考えた方が良いであろう。

結婚相談所にかかるコスト:合計で50万円もかかる?

続いて利用者が支払うコスト項目の考察。私が説明を聞きに行った会社は、ざっくりと下記のような料金体系だった。

■結婚相談所で支払う費用項目

初期費用:10万円(分割払い可能)
登録料:3万円
月額利用料:約2万円(最低月に2人の紹介をコミット)
⇒1年婚活プランであり、約1年〜1年半のロックアップがある
成婚料:5万円(成婚報告をすればいつでも退会可能)
トータル:約40〜50万円
1人あたり出会い単価:約2万円

月額で最低1年のロックアップがあるというのが肝で、これを加味するとトータルで40〜50万円となるのが説明を少し聞いただけでは見落としてしまうポイントだ。

このコスト感を高いと見るか否かだ。実際に紹介してもらう相手に関しては、結婚相談所では業界慣習としてお互いが求める条件(例:年齢、年収、身長など)でのデータマッチングがメインで、それが合えば1紹介としてカウントされる場合が多いという。一方で、データマッチングをベースとしつつも、コンシェルジュによる人柄の定性的な判断も加えた上で、紹介するか否かを判断する事業者もあるようだ。

前提条件として、自分が好むユーザー層が結婚相談所にいるのか否か。女性版のポジショニングマップしか書かなかったが、男性版ではメーカー勤務やエンジニアのようなマジメな人(偏見で失礼)が好きであればいいかもしれない。僕が説明を聞きに行った時にすれ違った男性は、非リアそうな方でしたね。。(注:僕も非リアかもしれませんね、、、)

社内恋愛市場と合コンを中心とした社外恋愛市場に掛けるコストと比較した上でのROIを考えると良いであろう。私の場合はポジショニングマップの左上が良いため、結婚相談所に50万円を投下するとROIが悪いと判断した。

結婚相談所への投資判断は自分好みの人がいる市場か次第

事業者側から見れば、客単価50万円で裏側の原価は人件費くらいという高粗利な事業といえそうです。登録数が1万人と仮定すると売上50億です。毎年新規会員が1万人純増するわけではなく、ザックリとですが。

この売上に対して、データマッチングだけにするのかコンシェルジュによって手間を加えるのか。悪い見方をすると、コンプレックス商材に近しく、それゆえに高単価をむしり取るビジネスといえます。一方で、50万円て結婚相手が見つかるのであれば安いという判断もできますね。

ギャンブルの要素も強い結婚相談所での婚活ですが、自分が好むターゲットがその市場にいるのかをまずは考えた方が良いですね。スタートアップでは「市場を見ろ」とよくいいますが、結婚相談所に登録している人がどんな属性なのかを仮説を立てたり僕のように市場調査した上で、そこの投資する価値があるか見極めるといいでしょう。

結婚相談所というとやや暗いイメージもあり、広告宣伝費かなりかかっていて、CPAいくらなんだろうなと思います。この記事はそれなりにバズれば「結婚相談所」でSEO1ページ目以内に入るはずなので、今のうちに広告主を一社限定で募集します。結婚相談所会社でいいですし、宮本さんや赤坂さんのようなマッチングサービス会社でも良いと思います。

今は広告主がいませんが、この記事を通して広告主を得ようとする見込みブランドコンテンツ記事でございました。新しい発想じゃないですかね。

今のところ、僕は結婚相談所に登録するつもりはありませんが、マジメAクラス女子を引く宝くじとしてはアリかなと思いますよ。

【編集長の今日の一言】

最近寄稿やら書籍制作やらでバタバタしていて更新できておらずすいません。。。書籍落ち着いたら前のペースに戻したいと思います。

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