東洋経済での連載開始とスターライターの条件

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既に年末に始めていたのですが、バナーなどが出揃ったということで告知がてら。いまやオンラインビジネス誌No.1ともいえる東洋経済オンラインで連載を始めました。各スタートアップやインターネットサービスのビジネスモデルを考察する企画です。私の中ではマスメディアという位置付けなので、インターネット業界外の人が理解しやすいように極力平易な文章でお届けする予定です。

153_SB_スタートアップのビジネスモデル  (3)

The Startupは今のところ個人メディアです。様々なオンラインメディアがある中で、スタートアップ版ミシュランという色をもう少し強めていきたいなと。一方で、一人の書き手としては他のメディアと競争するだけでなくどう協奏していくかも考えていく必要があります。よってしばらくは他媒体への寄稿も積極的に取り組んでいきます。様々な媒体の編集長と働くことで、幅が広がるので、楽しいですしスキルも上がる。気がします。

東洋経済の佐々木編集長とのやり取りでは、明らかにスタートアップという狭い業界での慣習が通じないことがわかったり、書き手の独立性の担保というところの意識の高さを感じています。

ファンドとポートフォリオのようなメディアと書き手の関係

今後、東洋経済オンラインのようなメガ媒体はある意味においては書き手の格付け機関(S&Pのような)になっていくという記事をみかけました。この記事はメディア関係者必読だと思います。以下一部抜粋。

(これからのメディアには)時にほかのファンドマネジャー(他社の編集長)がポートフォリオに組み入れられないような新規の才能を、自分の目と耳と人脈で発掘して育成するベンチャーインキュベーション的機能も求められるし、かつて高いパフォーマンスを見せても長期的に株価(人気とクオリティ)が低迷傾向にあり、再びアップサイドが望めない銘柄(作家)は、アクティブにリストラするという厳しい責任も併せ持つことになる。

誰でも情報が発信できて、ますますウソと事実、真実とでたらめや誤認が混在して大量に発信されるようになった現在、メディアの役割はどの情報源、どの発信者がオーセンティック(信頼ができる)か、お墨付きを与える、債券市場におけるムーディーズやスタンダードプアーズの格付け的な機能も重要になってくることだろう。

商社と金融業界に、メディアが学ぶべきこと(東洋経済オンライン)

この記事はホント我々書き手には良い教訓で、こんなことを考えた。

■編集長視点:ライターの流動性は上がった方が良い(上げないとヤバい)

メディアをファンドに喩え、各書き手を個別銘柄として保有しメディアのパフォーマンス(PVなり権威性なり)を最大化させるのが編集長の仕事。個別銘柄は新規で発掘したり、すぐにリストラできるように流動性を高めておいた方がパフォーマンスを最大化しやすい。

■S&Pのような権威性の高い格付けメディアは一体いくつあるのか?

僕ら書き手は権威性の高いメディアのポートフォリオに組み入れられることが、信頼性を上げる近道となります。一方でこうした権威性の高いメディアというのは日本国内において必ずしも数は多くありません。僕は今年は自分と相性が良いと思われる権威性の高いメディアのポートフォリオに積極的に組み入れられにいくというのが戦略の一つです。

■スターライターになる上で、現代で最適な戦略とは?

海外では業界で知られていたり数字が取れるライターを「スターライター」と称したりするようですね。誤解してほしくないのは、僕自身がスターライターであるなどと主張するのではなく、スターライターになるにはどういう戦略を取るのが最適か少し考えてみました。単純ですが。

①:自分自身が所有者であるメディアの影響力を高める
②:より多くの権威性の高いメディアのポートフォリオに入る

まず自分のメディアを持っているか。すなわち①があるかないかでは大きな違いです。好き勝手書いて、ある程度影響力もある。①をベースにしつつ②で読者層と認知を拡大していくのが定石と思われます。これができるのはどこにも所属しないフリーライターであり、流動性の価値が高まる現代ではフリーであることがより有利に働きやすいと思われます。①と②をグルグル回す感じです。イケダハヤトさんとかは①をひたすら追求している感じですね。それはそれで良い戦略かと思います。戦略は単純なほど良く、愚直に実行できるかが鍵ですから。

一方で、スターライターになりにくいのはこういう場合じゃないかな。

①:特定の媒体に会社員として所属している
②:他の媒体への寄稿を禁じられている

自分の媒体も持たず、特定媒体に所属しており、他媒体への寄稿も禁じられている。流動性とは対極の場合ですね。

梅木雄平が2014年狙う4媒体と最強のスターライターとは

ということでThe Startup自体の影響力も増すために、東洋経済オンラインを皮切りに以下の権威性の高い媒体への寄稿も2014年中に実現したいと考えています。

日経新聞
wired
GQ
Tech Crunch

この4媒体を寄稿先として持てば、僕と相性が良さそうな国内の権威性の高い媒体は網羅できたと言えるでしょう。コンデナストさん、お声がけお待ちしております。

既に雑誌では事業構想も持っていますが、東洋経済とThe Startupの転載先であるBLOGOSを併せて4媒体。上記の4媒体も実現すれば、僕一人を抑えておけば7-8媒体への露出が可能になり、広報とか僕とコミュニケーション取る人にとっては非常に便利なはず。

一本で幅広く読まれる記事を出せる書き手であることがスターライターの条件かと思いますが、同時に多くのディストリビューションチャネルを保有することでその確率を上げるというロジスティクス戦略も重要かと思います。

ということで真のスターライターを目指す所存でございます。今月中には本誌で何度か触れている「サムライト」にてメディア論の連載を開始予定でございます。


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