今後の少子高齢化社会も見据え、明らかに市場があるがプレイヤーが少ないヘルスケア系のスタートアップ。少しずつ増えてきた気がするので、サクッとご紹介。()内は直近ラウンドの資金調達額。
1:FiNC(6.5億調達)
◆参考記事:栄養士にスタンプで怒られるオンライン家庭教師ダイエット「FiNC」がシリーズAで数億円の資金調達を実施
最近では、超ハイレベル人材の積極的登用もスタートアップ業界では話題になっています。
◆参考記事:1割のサイヤ人と9割の栽培マンがスタートアップの最適な構成比率か
現状のプロダクトはジム通い不要のスマホ完結ダイエット家庭教師が主軸ですが、ヘルスケア内であれば他の領域への拡張の香りもします。
東京カレンダーWEBではこんな羨ましいダイエット記事も。藤原先生の画像がもっと見たい方は上記画像をクリック!
2:メドレー(3億調達)
続いてはメドレー。FiNCの溝口氏といい、メドレーの瀧口氏といい、背が高い経営者が多いヘルスケア業界ですね。
メドレーは求人サイト「ジョブメドレー」を主軸に置くものの、医療情報の提供サービスメドレーというものもあります。ここもヘルスケアコングロマリットな香りがしますね。ちなみに共同代表に医師の方が就任しています。詳しくは参考記事を。
◆参考記事:メドレーが3億円の資金調達を実施。元リブセンスCTO平山氏が加入
3:メディカルノート(2.5億調達)
ここは本誌での紹介は初。ジャフコだぜ!から2.5億調達です。代表の方は医師ですね。
◆参考記事:医師100人以上が寄稿する医療メディア「メディカルノート」が2億5千万円を資金調達、医療機関の検索機能も
ヘルスケアに限らず、ノート共有系サービスって増えている気がする。SENSEI NOTEとかそういう教育系サービスもあります。ノートって儲かるのかちょっと疑問符。
4:エストコーポレーション(3.5億調達)
こちらはじげん様から3.5億調達。じげんが19.5%取得の持分適用会社となっています。
◆参考記事:株式会社EST corporationと資本業務提携/ヘルスケア領域への事業展開促進と成長企業へのベンチャー投資を開始
会社HPを見てもどのサービスが主軸なのかイマイチわからないのですが、CGMとか予約とか介護とかいろいろある感じですね。
本論から逸れますが、プレスキットを用意されている会社は好感が持てますね。記事を書いてくれというなら、自社HPにプレスキットを用意しておいてくれよと何十回思ったことか。
α:治療ノート(リブセンス)
最後は調達ではなく新規事業を。リブセンスがヘルスケアに参入。社内の新規事業公募制度「Egg」にて初めての事業化だそうです。
◆参考記事:新たに医療情報領域へ事業展開、医療情報サイト「治療ノート(β版)」スタート
リブセンスらしい渋い領域を突いてきた感じですね。実験的なサービスなのでしょうが、UI的には使いやすそうな印象。
DeNAとかは遺伝子領域に参入していますが、比較的若い経営陣率いるじげんとリブセンスが投資と新規事業という形でヘルスケア領域へ早めに参入しており、FiNC、メドレーとも30-31歳の経営者です。ヘルスケアというと実用的にはおっさんの方が身近なはずですが、若手のプレイヤーが多い。
医師のような安定した職業の方がスタートアップを起こすのは、他の業界の人間が起業するよりもリスクが高いように思えます。類似では弁護士では弁護士ドットコムが先陣を斬っていますが、弁護士は増加してしまいマーケティングが上手くないと生き残れなそうですが、医師は開業医なら競争にさらされますが、勤務医なら安定してそこそこは稼げそう。医師で起業、ロックですね!
医療系インターネット企業ではここ最近一瞬時価総額1兆円を突破したエムスリーやヘルスケア・コングロマリットのエスエムエス、2014年に上場したメドピアあたりが主要プレイヤーでしょうか。マーケットは確実に大きいので、今回紹介したプレイヤーのいくつかが上場してより社会にインパクトを与える存在になっていってくれるであろうと予想します。