思考停止時代に需要が顕在化するサービス領域とは?

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最近はnoteを頑張っていたので、2週間ぶりの更新となりました。

TheStartup版フォーブス:主にシリーズA以降投資家編

#metoo に乗った渾身の「分度器マンネタ」を有料部分に入れておきましたが、その点がそんなに話題になることはありませんでした。

今回は、表題の件を少しブレストしてみます。

先日、Umeki Salonにて忘年会という普通の大規模イベントを実施し、そこで誰と言っていいか確認できていないので伏せておきますが、「ユーザーはどんどん考えるのがめんどくさくなっている。ゆえに、今後思考停止者向けのサービスがはやるのではないか」という指摘があり、「おお!たしかに!」と痛く感銘を受けました。

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サロンではご紹介しましたが、早速「献立を10秒で作成するサービス」のタベリーとかがでてきています。

主にC向けで、日々定期的に取り組まざるを得ないもの。

食は誰しもが1日2回は食べるので、献立もそうですし、外食でもそう。

UberEatsでメニューを選ぶのがもうめんどくさく感じていて、過去の注文履歴からその日のレコメンドを一つ選んでもらって、それが12時に自動的に運ばれてくる。とかだと、楽でいいのにって思う。

メルカリでモノを売るのがめんどいので、CASHで即金で2万欲しい。みたいなニーズもすごいわかる。

何かをするときに迷って選択するという時間コストを圧縮したいとか、そもそも自分から何かを探す、選択するという時代ではなくなっていくのかもしれません。

ユーザーのそういった堕落した行動習慣を鑑みると、「検索して探す」という行為自体が時代遅れになっていき、Googleの検索クエリが減っていくということも十分あり得ます。

一方で、キュレーションアプリのような、勝手に色々提案してくれて、受動的に楽しめて暇つぶしできるものにユーザーの可処分時間は移っていく。

私も最近寝る前にTopBuzzVideoを見入ってしまい、かなりの時間を浪費していますが、普通に楽しんでいます。YouTubeで自分で探そうと思うと出てこないような動画がたくさん出てきますし、1分前後の動画がレコメンドされてくるので、尺も自分には合ってる。

YouTubeのレコメンドより、TopBuzzVideoのタイムラインの方が、自分の好みに最適化されていて、心地よく感じます。

こういった、検索を省略するレコメンドの「最適化」の精度が、ユーザーリテンション確保にさらに重要になっていくと感じています(え、今更かよって?w)

一方で、デーティングアプリにも「思考停止者向け」のサービスの波がきていて、サードウェーブ型とか言うらしいですが、これにはちょっと懐疑的です。

実際にDineを使ってみて、マッチングも何回かしたのですが、写真と少ないプロフのみから、ディナーを共にするという意思決定を下すには、かなりの抵抗があります。

私はデーティングアプリで会う際は、比較的ランチやお茶からという場合も多いのですが、いきなりディナーというのは時間的にもお金的にもコスト負担が大きく、少ない情報でその意思決定を下すのは、かなりのストレスを感じました。

結果的には、一人も会っていません。私は新サービスに対して比較的腰が軽く、サクサクやってみる派なのですが。

Dine側の、検索型でユーザーが相手を絞りきれないとか、実際に会うところまで至らないという課題を解決したいという意図は理解できるのですが、献立やその日の外食をどうしようかなというのと同じレベル感の話ではない。

ゆえに、いくらユーザーが「誰にいいね!してメッセージして会うところまでいくのがめんどくさい!」という思考停止状態でも、サクッとマッチングして会って、満足度が低ければ、リテンションに至らない。

会ってイマイチだった!というユーザー体験が、一番ヘビーなため、UX的には「カジュアルにマッチングする→会ってみる→イマイチ→継続しない」というユーザーが多そう。

人とのマッチングというサービスであれば、昔ソーシャルランチが毎日12時にペアをレコメンドしてくるというのがあり、このペアとランチしたいかオファーを送るというのがありました。

これは、「新しい文化を作る」的なサービスだったため、定着は難しかったのですが、恋愛ではなくビジネスネットワーキングであれば、この手のアプローチって今の時代なら全然ワークすると思います。

話が様々なところに飛んで恐縮ですが、ロボアドとかは資産運用の手間を簡素化しているという文脈では、思考停止者向けのサービスといえます。

ロボアド市場は結局手数料勝負になるので、スタートアッププレイヤーが上場までいくほどの利益を確保できるか、怪しいなと思っていました。

日本の金融資産の1%とかでもこっちに回れば良いので、その規模感で考えると十分ありなのだと思います。ちなみに私も最近「Folio」で京都ファンドを買ってみました。

しかし、ロボアド銘柄の誤算としては、同じ資産を移すのであれば、ロボアドではなく仮想通貨にしようという流れが加速してきて、既存の銀行預金や投資信託からのスイッチではなく、仮想通貨という新興勢力との競争になっている気がします。

すごいざっくりとした紹介でしたが、思考停止者向けサービスとは「検索や選択という考えるのが面倒」な領域に対して、その手間を省いてくれるサービス。個人的に考えた領域との相性でいうと

食:内食◎、外食◯
人:恋愛×、ビジネス△
金:資産運用◯
モノ:消耗品定期購入≒Amazon Dash ◎、中古品売買◯

これらの領域以外で、思考停止者向けサービスと、相性を考えてみたい。思いつく方はぜひtwitterなどで教えていただきたいです。



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