カップルSNSのPairyを運営するTIMERSが2013年12月18日、インキュベイトファンド、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、East Ventures、ドコモベンチャーズの4社を割当先とする第三者割当を発表し、1億円の資金調達を実施した。
Pairyというとリア充向けのアプリであり、gumiの国光さんなど本誌の読者の皆様にはあまり馴染みがないかもしれない。
Betweenの記事をかつて書いたことがあるが、その際に「テストで使ってみたいから誰か一緒に使ってくれませんか?」と私がFacebookにポストしたところ
「わかるよ、その気持ち。僕も記事を書く時テスト相手がいなか(ry」
と元Tech Crunch編集長の西田氏からコメントをもらったことを覚えている。
Pairyは2013年10月で10万DL突破。今後はグローバル版や夫婦版の展開を控えるという。
TIMESの高橋氏は短パンスタイルの出で立ちで今年の下半期のプレゼンイベントによく出ており、Pairyのプレゼンを聞いたことのある人も読者の中には多いであろう。
1億円の調達に際しては、通常であればリードインベスター1社か2社程度で実施されることが多い。ドコモはインキュベーションプログラムに参加していたことが背景だが、他の3社から投資を受けた背景を高橋氏に聞いた。
インキュベイト、ITV、East Venturesの3社を下記の理由で選びました。
・サービスの理念やビジョンに心から共感してくれた
・マネタイズ無視の完全なユーザーファースト型で進む覚悟をしてくれた
・3社ともIT業界に繋がりが深く、色々な先輩をご紹介いただき、勉強させてもらえそうだった
・プロダクトの質を評価いただいた
・議論していてワクワクした1社にしなかった理由は、IT業界のことがまだ全然分からず、より深い情報やノウハウを学びたいという思いがあり、コミュニケーションコストの懸念よりも、より色々な方に応援していただき巻き込んでいく形が、今の自分たちにはベストだと考えたからです。
実際に投資家の方に、他の投資先の方をご紹介いただき、情報交換させていただくと勉強になることが非常に大きく、自社のプロダクトの改善に役立ちます。特にアプリは、まだまだ細かいグロースのノウハウやUXの考え方、各改善や施策の実際の効果状況などが、ウェブ上でそこまで共有されていなく、リアルな声を聞く事が一番だと思っています(高橋氏)
あ、ICONIQさんのインタビュー、たまらんですね。いいなあ。ちなみに高橋氏によると、付き合う前にPairyを使いだして実際に付き合った人が身近に何人かいたという。Pairy使いだすくらいなら、お互いかなり気があるだろうというツッコミもあるでしょうが、「付き合おう」よりも「とりあえずPairyやってみない?」の方が、気楽でいいかもね。
マネタイズ無視のユーザーファーストを押し進めるとあるが、正直単独でのマネタイズは難しく、売却モデルのビジネスだと思う。
ちなみに高橋氏は僕と同郷の出身などで、頑張っていただきたい。
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