ベテランプロデューサーさえも必読!「沈黙のWEBマーケティング」

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Amazonを徘徊していると沈黙のWebマーケティング という本が売れているらしいと見て、読んでみました。マンガ調なのと基礎的な内容かと一見なめてかかりましたが、僕には盲点となっていた話も多く、目から鱗でした。

この本はWEBマーケター向けですが、コンテンツを用いた全てのサイトプロデューサーに必見の本だと思います。マンガなので内容が頭に入りやすく、1-2時間でさくっと読めますし、新米のプロデューサーやメディア運営者じゃなくとも、ベテランでも学ぶものが必ず一つはあるだろうと思います。

僕は5章〜7章のコンテンツの話が実務に直結しており、その辺を少し整理しておきます。TheStartupも4年以上運営しているのですが、それでも盲点はまだまだあるものです。

沈黙の

コミュニケーションのきっかけとなるコンテンツを作れ!

SEOの潮流がペイドリンクで強引に上げるモノから、コンテンツマーケティングにシフトしてきているのは皆さんご存知でしょう。

The Startup:コンテンツマーケティング記事一覧

勘違いしやすいのは「とにかくコンテンツ(記事)を作ればいい」という点で、全然読まれないゴミ記事が量産されているのがオウンドメディアないしはコンテンツマーケティングの現状です。

このコンテンツの勘所がわかり、オウンドメディアを運営できる人材が少ないため、企業が内製で取り組んでもPVが伸びず自滅していくとこが多いというのが本誌での仮説でした。

今一度、何のためにコンテンツを作るのか振り返りましょう。「沈黙のWEBマーケティング」によると、コミュニケーションのきっかけとなるコンテンツが良質なコンテンツで、結果的にバイラルしやすい、と説明しています。本書にあるマズローの欲求段階に照らして、下記にパターンを整理します。

■自己顕示欲(承認欲求)型

・希少性 / 権威性 / 専門性があるコンテンツ
(例:ビットコインわかってる俺、すごくね?)

・自分が主役になれるコンテンツ
(例:自分のインタビュー、動物占いなどバイラルメディアである診断系)

主には「ちょっと俺、わかってるでしょ感」を刺激するのが自己顕示欲型コンテンツです。専門性があるコンテンツは「役立つコンテンツ」とも言い換えられます。

■所属と愛の欲求型 

・読んでいて面白く、誰かと盛り上がれるコンテンツ
(例:CA女子「なめんな」風記事は「かわいい」「いや、CAなめてないだろ」と話題にしたくなる)

・色んな価値観の人を巻き込むコンテンツ
(例:〜まとめ10選)

・統計やポジショントークなど、突っ込めるコンテンツ
(例:MBAより編集者を1,500万で雇え:各々のポジションから突っ込まれる)

こっちの「所属と愛の欲求」型の方がコミュニケーションのきっかけになりますね。「あの記事読んだ?」とオフラインで話したり、メールやチャットで話題になる記事が数日に1記事くらいはあると思います。自分に明らかに関係している(所属)記事はつい突っ込みたくなります。

敢えていっちゃいますが、「MBAより編集者を1,500万で雇え」の記事はMBAを運営するグロービス掘さんが登場してコメントしています。彼が釣られることを計算したわけではないですが、自らの食い扶持であるMBAを批判されては商売上困るでしょう。それゆえスルーできずに記事を否定するコメントを出します。

とはいえ、客観的に見るとポジショントークに見えるわけです。この記事においては僕はMBAではなく編集者よりの人間ですから、僕の記事自身がポジショントークであるのは言うまでもありません。ちなみに、この記事はインターネット企業が「人材を雇う」際にMBAは価値がないと言っているのであって、経営層にいらないとは言ってないんですがね。

他にもこの記事に反応している人は「編集者」的な立場の人と「MBA」的な立場の人が散見されました。結果的には「所属欲求」を巧みについて、議論も半々くらいに割れたので、これは炎上ではなく、エンタメもありつつ、多くの読者に思考のきっかけを提供できた記事だと分析します。

「スタバの〜」のようなメジャー感のあるコンテンツを探れ

ある程度の「社会的認知のあるコンテンツ」とも言い換えられますが、「どこかで聞いたことあるな」とか、「ああ、あの鉄板の!」的なものから着想を得たコンテンツは響きやすいですよね。

本誌上では、シリアルアントレプレナーを「スーパーサイヤ人」と称したり、一般人を「クリリン」と称すなど、社会的認知の高いドラゴンボールを駆使したコンテンツがたびたび人気となることがあります。

東洋経済オンラインのWITH NEWSのインタビュー記事によると「スタバ」「マクドナルド」「iPhone」というワードがタイトルに入った記事は数字が取れるなど、多くの人が反応しやすい鉄板のワードが確実に存在します。本誌でも「スタバ」で実験してみた結果、それなりの数字が取れています。(それなりの内容もあることが重要ですが)。本誌でいえば「CA女子」も数字が取れる鉄板ワードで、CA女子記事は必ずバズるという伝説です。

逆に「タリーズ」「ドトール」では取れないわけです。なんかシェアしたいと思えない。昨今では「ブルーポトルコーヒー」「サードウェーブ」と付いているだけで数字が取れそうです。旬で話題ですからね。

「沈黙のWEBマーケティング」では「徹子の部屋」をオマージュした、聞き手がゲストを招く形式のインタビュー記事である「あなたの人生を変える家具のお話」という連載を作ったと紹介していました。単に思いつきの施策ではなく、背景にロジックもあります。それは本書を読んでみてください。

ツイッター運用もコミュニケーションのきっかけを意識せよ

特に企業のツイッターアカウントはbot連携にして記事配信だけしているところや、下手すると同じ記事を毎週何度も使い回しでbotしているところもあります。そんなアカウントを見て「乙!」と思ったことは誰しもがあるでしょう。そんなアカウントには誰も魅力を感じません。

企業アカウント運用の前提として「フォロワーに役立つ情報を発信する」という点は僕でも認識していたのですが、下記の点が盲点でした。

・他のアカウントの露出や拡散を手伝う
・聞き役となりコミュニケーションを取る(返報性の原理を得る)
・自分から積極的に相手に絡む(自社サービスへの反応に対して)

img_686e238d825d4f7432a74c614f73ff5649939僕自身のツイッター体験でも、企業アカウントに話しかけられたことが多々あります。最近ではアップアニーの記事をツイートしたところ、アップアニーアカウントにふぁぼられました。

アップアニーはお姉さん的なアイコンのキャラクターを採用しているので、印象に残ります。(ふぁぼってくるのは、ツイッターの中でも上級者的コミュニケーションで、相手が「ふぁぼられて、悪くないな」と思う感情を認識できているやり手な運用担当者であると思われます)

僕の学びになったのはそんなところでしょうか。コンテンツ制作の勘所を振り返るのと、ツイッター運用のとてもいいヒントになりました。

プロデューサーは絶対読んだ方がいいです。僕は最初kindleで買いましたが、kindleでマンガは読みにくいと感じたので、紙で買い替えましたね。

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