インターネット企業はMBAではなく編集者を年収1,500万円で雇おう

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NewsPicksでマンガアプリ特集の記事を読んで。

DeNAはマンガボックス立ち上げの際に、外部から樹林伸氏を起用。氏はマンガ編集者として講談社に入社した後、『金田一少年の事件簿』『神の雫』といった人気マンガの原作者を務め、小説家という側面も持つ人物。

DeNAやGREEには両社がバブっていた2011-2012年頃に外資コンサルや外資金融、商社からの採用が相次いだという。その中にはMBAホルダーも複数混ざっている。しかしGREEにおいてはその後のリストラもありながらも、まだこういった人材は少なくないようだ。

僕の肌感覚ではインターネット企業においてMBAホルダーは経営の中枢にいない限りは花形とはならない。外資コンサルや外資金融ではMBAを持っていないと見映えがしない的なものがあるかもしれないが、MBAホルダーで事業立ち上げが上手い人をあまり見たことがないし、むしろそのプライドの高さは事業立ち上げの足枷になるのではないかと見ている。

小耳に挟んだ話だと、DeNAやGREEなどの大手インターネット企業からスタートアップへの転職を検討する際にこんなやり取りもあるという。

「私の今の年収は1,500万です」

「うちはスタートアップですからね。多少の年収ダウンは考えてください。900万でどうですか?」

「・・・無理です」

2015年現在にMBAホルダーを採用したがるインターネット企業はあまりないだろうが、率直にいうと上記の例でMBAホルダーがスタートアップにおいて年収900万の価値がある仕事ができるかも怪しいと思う。サービスを作れるエンジニアの方がずっと価値が高い。

MBAの出番は資金調達くらいであり、それも年中あるイベントでもない。サービスのプロデューサーとしてよほど有能でない限りは、非エンジニアでCEO以外で年収1,000万を越える価値をインターネット企業では認めにくいだろう。

それよりはDeNAのようにサービスの核となる樹林伸氏のようなプロデューサーであったり、ユーザベースのように元東洋経済オンラインの佐々木紀彦氏をNewsPicksの編集長として招聘したりした方が、よほど正しい。こうした有能な編集者は数自体が少なく、単なるMBAホルダーより希少価値が高いのは言うまでもないが、インターネット企業は下手なMBAホルダーを採用するよりも、スター編集者のリクルーティングに熱心になった方が良い。

編集者

編集者はコンテンツの勘所を抑えているため、インターネットサービスにおいても有能なプロデューサーに転換しやすい性質があるように思える。

記事タイトルの「年収1,500万で雇おう」は実際にそういった人たちがいくらで雇われているのかは知らないが、インターネット企業においては高給な部類といえる。スタートアップで年収1,500万以上に設定している経営陣は多くないだろうし、上場インターネット企業でも役員ないしはGMクラスの待遇である。

下手にプライドばかりが高いMBAを採用すると、不良債権が積み上っていくだけだ。

参考記事:スタートアップにマッキンゼー出身者は2人以上いらない

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