2012年3月にこんな記事を書きました。2013年には若い女性のFacebook離れが深刻化する?:4つのコミュニケーションツールの今後の使われ方
中川淳一郎氏直伝の「若者の〜離れ」というタイトルを付けてみた結果、この記事はThe Startup史上2位となるPVを獲得しました。そろそろ2013年も終わりに近づいていますので、この検証を少ししたいなと。
結論、女性のユーザー行動については何とも言えないのですが、私の周囲ではFacebookのアクティブが下がっている印象を受けます。KPIとして見ているのは「チャットのオンライン数」です。私はさほどFBフレンドは多くありませんが、ログインがピークになると思われるお昼時はログイン率が30%-40%程度になりますが、これが20%程度まで下がったように見受けられます。
これだけでFBのアクティブが下がったというのは早計ですが、いつの日か下がっていく運命にあるのは明白です。米国ではその傾向がより顕著なのかティーンエイジャーのユーザーを多く保有するスナップチャットに30億ドルの買収提案をして断られたことは最近の業界の話題の一つです。
ビジネスをしていく上でどのユーザー層がどういう動きをしていくのかは読んでいかねばなりません。Facebookがインフラ的役割を果たし続けるのは間違いないでしょうが、アーリーアダプター層の滞在時間が下がっていくと考えています。全世界的なMAUは増えていったとしても。この手の感覚はtwitterに関しても感じていてこんな記事を出しました。あまりTSでは読まれませんでしたが、BLOGOSでけっこう読まれていたようです。
FacebookのピークアウトがThe Startupのようなメディア運営にどう影響を与え、今後どうなっていくのかを本稿で少し考えます。近い将来のシナリオプラニングです。
多様化するメディアのトラフィックソース
まず、現状のトラフィックソースをおさらいしましょう。ここ1年のThe Startupのデータから順位を算出しました。
1位:検索エンジンGoogle/Yahoo!
2位:Facebook
3位:Twitter
4位:某ブログ
5位:Naverまとめ
6位:某ブログ
7位:Gunosy
8位:BLOGOS
9位:はてぶ
10位:Yahoo!ニュース
ちなみにFacebookとtwitterのトラフィックには3倍の差がありますが、直近1年ではモバイルFacebookのトラフィックが激減していました。カウントの仕方が変わったのか、僕の記事は明らかにスマホに向いてないから読まれないのか。
Gunosyは今後ソーシャルメディアをも脅かす存在に
あここで特筆すべきはやはりGunosyです。何度かGunosy砲がやってきましたが、万単位とまではいかなくとも数千単位のUUを運んでくれます。Gunosyが伸びてくるに連れ、検索エンジンとFacebook/twitterに次ぐトラフィックソースとなるのは明白で、ソーシャルメディアを脅かす可能性も十二分にあると見ています。
メディアにとってはGunosyは、自らの手が及ばないヤフトピ関連リンクと同様の形態ですが、パーソナライズレコメンデーションなので滞在時間は長い傾向にあります。メディアにとっては本当に有難いメディアです。
今後は如何にしてヤフトピに載るかと同様にGunosy対策というのも考えられていくはずです。最も単純に考えられるのは、ソーシャルメディアで数字を取った記事が翌朝のGunosyに上の方に載るという感じですかね。Gunosyに載るとそこから若干のソーシャルメディアでの拡散もあり、ソーシャルメディア経由のトラフィックも結果的に増えます。
大手メディアはSmartNews依存を強めていく
次に考えられるのはSmartNewsです。SmartNewsはクロールするメディアソースがある程度の範囲で決まっており(The Startupのような弱小メディアはクロールされないでしょう)公式チャンネルを持てるか否かでだいぶ変わります。
一説によると、とあるSmartNewsの公式チャンネルとなっている大手メディアはSmartNews経由のトラフィックがYahoo!ニュース経由のトラフィックを超えたそうです。Yahoo!ニュースにも記事提供しており、今までの流入もと一位がYahoo!ニュースだったそうですが、SmartNewsに切り替わったと。これはエポックメイキングな出来事です。
SmartNewsの公式チャンネルに入れるところは数は多くないでしょうし、The Startupとしてはあまり縁がなさそうなところではあります。しかし強力なトラフィックエンジンと化し、大手メディアのトラフィックソースでSmartNewsが比率を高めてくることは遠くない未来ではないでしょうか。
知識層にはNewsPicksから地道に攻める
最後に見逃せないのがNewsPicks。サービス概要はこちらの記事でご確認下さい。正直まだまだブルーオーシャンであるがゆえに、Facebookと比べて情報が埋もれにくくなっています。
僕のような個人メディアはNewsPicks内でソーシャルメディア連携で記事をシェアして、NewsPicks内の見識者にPickやコメントをもらうことを狙いにいくべきです。ここは唯一自分でコントロール可能で今日からでも始められる実践的な施策です。
現状でNewsPicksを使っているユーザーは相当なアーリーアダプターでしょうから、そこで取り上げられてソーシャルメディアに拡散されるという期待も持てます。現に、The Startupの産業革新機構に関する記事をグロービス堀学長が拾われてFacebookでもシェアされていたのを見かけました。経済誌のアグリゲーションを目指しているだけあり、堅めの記事とは相性が良いはずです。今日から地道にNewsPicksで頑張る習慣を付けます。
コンタクトポイントを増やし露出を上げてトラフィック取る
3つのトラフィックソースについて語りましたが、いちユーザーとして感じるのはtwitter、Facebook、RSS、Gunosy、NewsPicks(SmartNewsは私は見ていません)この5つのメディアで記事タイトルを2-3回見たものは「あ、さっきこのタイトル見たな。読んでみるか」という気になり、確実にCTRが上がっていると感じます。
2-3回は人の目に触れさせるという点が極めて重要。
そしてメディアや記事数が増えゆく中で流通する情報量は増えていく一方。情報を出すタイミング次第でも目に触れやすさが変わります。一般的には平日のランチ帯が特にソーシャルメディアは視聴率が高そう。しかしそれを皆知っているから、流れる情報量も増える。
一方でターゲット層が明確な場合。例えばスタートアップ経営者をターゲットにするのであれば、土日もFacebookを開きながら仕事をしている確率が高い。視聴率は低い時間帯だが、土日の昼に流した方がスタートアップ経営者にリーチできる確率が上がるという考え方もできます。
意図しているか否かは知りませんが、MarketHackなどはなぜか夜中の更新が多い。RSSに入れて読んでいますが、朝開いてRSSをダーッと既読処理しますが、夜中に2,3個だけ更新されると目に留めやすい。敢えてThe Startupも土日更新というのをテスト実験してみようと思います。
いつまでも同じ手法では通用しません。工夫し続けることが生き残る近道だと思います。
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