上場するけど、日本ではtwitter離れが加速?再成長シナリオの提案

Pocket

日本でtwitter離れ(ピークアウト)が加速するした理由をざっくりいうと…

①:併用もあるものの、アクティブユーザーや滞在時間をFacebookに奪われた(Facebook浸透によりtwitterから移行したユーザーもいる)
②:匿名文化の悪しき点が露呈したことでtwitterは殺伐とした空気となり、アクティブユーザーが減った

Twitter、11/7に上場みたいですね。ロイターによると一兆円規模のIPOといわれています。今回は今後の事業予測ではなく、Twitterって日本でどうなの?ということを定性的に振り返ります。定量的な話がお好きな方は、ここでどうぞ離脱して下さい。Twitterの懸念事項が1秒でわかる1枚のグラフという記事が少しバズっていますが、Facebookと比較してアクティブ率がだいぶ低い。結論、日本では2012年くらいを境にtwittterはダウントレンドにあり、ピークアウトしたと見ています。よほどのことがない限りは再成長できません。時系列で振り返りながら、その変遷を考えましょう。

2009-2010:アーリーアダプターに騒がれた時期

2010年の1月発売の東洋経済かなにかでtwitter特集があったことを覚えています。僕は2009年の10月頃、新卒1年目の会社にいた頃に適当に始めました。適当に思い浮かんだことをつぶやいていたら、IT業界人らしきフォロワーが勝手に増えていきました。なんか尖ってて面白いと思われたようです。

この時代のtwitterは牧歌的な時代で、アーリーアダプターにしかまだ浸透していなかったこともあり、フォロワーやフォローした人とオフラインで会って意気投合しやすい時代でした。tweet内容などから人格を想像しつつも、会うと全然違うというギャップなども楽しみました(私は記事と実物は結構ギャップあるといわれますね)

この時代にtwitterをきっかけとして有意義な人脈をたくさん築いた思い出があります。(人脈という言葉は打算的で好きでないのですが、他に言葉が見当たらずそうしておきます)良い時代になったものだと思いましたね。

2011:マスにも本格的に浸透、ビジネス活用も開始?

2010年は芸能人でもアーリーアダプターであった勝間和代氏や広瀬香美氏が利用を始め、マスへの普及の兆しがありました(これを仕込んでいたのが、我らが女帝ですね)2011年はネット業界の人じゃなくともtwitterを認知しているないしはアカウントを持っているという人が増えていった印象があります。

Facebookが本格的にマスに普及する前(Facebookの本格的な日本での普及は2012年というのが私の感覚値です)でもあり、twitterで1万単位のフォロワーがいる一般人とかが神扱いされるような風潮もなくはなかった気がします。ちなみに僕は2011年にはtwitterとこのブログを利用して転職しました。セレンディピティな出会いが誘発されるツールとして、まだまだ機能していました。

ビジネス面でもtwitterアカウントの運用とかに価値があるかのような風潮がありました。ソーシャルメディアコンサルタントとかが出てきたのもこの時期です。twitterのビジネスアカウント運用で成功したとことかほんと一握りで、情報弱者が食い物にされるよくある構図になっていた気がします。botな企業アカウントにフォロワーは付きませんし、フォロー数>フォロワー数となっている魅力のないアカウントが大多数でしょう。現在もね。

2012-13:ピークアウトが始まり著名人twitter離れも加速

2012年の上期だったと思いますが、一つのサンプルではあるもののThe Startupでは流入元のトラフィックがFacebook>twitterとなることがほとんどになりました。2011年末位からだったかも。Facebookの本格的な普及もありますが、それと相まってかtwitterのアクティブ率が周囲では下がっていった印象があります。もちろんFacebookと併用するかたもいますが、どちらかのみ利用するユーザーはFacebookのみ利用するユーザーの方が多い実感値があります。

一方で、匿名アカウントがDANCIN ‘IN’ THE SUNな状態が目立つようになり、殺伐とした空気を感じるようになりました。twitterの匿名アカウントとNAVERの匿名アカウントの掛け算によるレバレッジを掛けた攻撃は、著名人にダメージを与えていくようになりました。

こうした現象が増え、twitterアカウントを閉鎖するタレントも出てきました。日本の匿名文化の悪しき部分がtwitterを蝕んでいったと私は感じています。(匿名の是非という論点はあるでしょうが、匿名文化の悪い部分がtwitterで露呈していると個人的には感じる)殺伐とした空気が好きなユーザーは残り、「いいね!」を押し合うぬるま湯が好きなユーザーはFacebookへ完全に居場所を以降。そうして日本ではtwitterはピークアウトしていきましたとさ。twitterは格闘場と化しているようにすら見えます。

日本での今後の成長の鍵はポジティブな空気を醸成すること

米国などの海外の様子は知りませんが、今更の上場かーというのが正直な感想。日本でもスマートTVなどの文脈での期待はありますが。よく「ユーザー数は伸びている」などの話はありますが、肝心なのはアクティブユーザー数です。2013年3月期のニールセン調査がググって出てきた最新値だったのですが、UU/PV/滞在時間共にここ1年ほぼ横ばいですね。20代の何割がアカウント持っているとかではなく、どんな属性の人がアクティブなのかよりブレイクダウンして見て行くと、重箱の隅をつつくことしか楽しみがないおっさんの比率が一番高いかもしれません。

リンク先のグラフを見比べていただきたいですが、ここ1年でmixiはUUが30-40%のダウンに対して、PVと滞在時間は60%前後ダウンしています。一度ダウントレンドのスパイラルにはまると、浮上するのは難しそうです。今後日本でtwitterが更に成長するにはどうすれば良いのでしょうか。「バルス」的なネタでしか跳ねていない気がします。ゆえに、TV局のみならずtwitterにとっても対TVはユーザーグロースの観点で重視すべきポイントに私には映ります。

特に日本においては匿名で殺伐とした雰囲気で、徐々に2chに近づいている印象があり、ポジティブな空気を作ってtwitterは楽しい場だよ!とリブランディングすることがアクティブを高めるのに一番必要なことだと感じ、その施策としてTV番組の有効な活用が望まれます。

まあ匿名なネガティブアカウントたちが死んでくれればいいんですけどね。最近はtwitterで暴言を吐いている人を取り締まる法律も可決されるという説もありますから、それに期待ですね。僕も偽アカウントが出てきましたが、twitter本社に連絡して止めてもらいました。なかなか秀逸なアカウントで、本人と見間違えた人もいたようですが…w

twitterはTV局買収のシナリオも考える必要がある

私がtwitterの経営陣であれば、上場した資金を元にTV局を買収するシナリオを考えます。まずは小さなローカルTV局でいいです。昔、日本でもライブドアなどによるTV局の買収話がありましたが、その狙いはTVの影響力を駆使してポータルとしての力を強めるためでした。

いちユーザーとしてTVとtwitterは非常に相性が良いと思います。サッカー日本代表の試合の時とか、試合見てなくてもTL追ってれば結果わかったり、なぜかフォローしてる人々が解説者に変身する現象が起き、ああ。この人はこういう見方なんだー。などと楽しむことができる。

実際に番組単位でtwitter連動の実験もあるようですが、まだ芳しい成果は得られていないようですね。twitterで民意を吸い上げて視聴者を番組に上手く参加させる仕組みをもっと作れるといいと思います。ニュース番組とかでは一部あるようですが。

わざわざTV局を買収せずに番組単位でも良いかもしれませんが、ドラスティックにtwitter中心のUX設計をしたTV局が出てきたりすると面白いんじゃないかと思ったり。「バルス」がtwitterの再グロースの鍵だなんて、一見馬鹿げているけど案外本質的な気がしています。

ネット業界の転職ならブライツを知らなきゃヤバい!

スクリーンショット 2013-10-08 11.15.52

■About this media & Yuhei Umeki

私に興味がある方はこちらからいつかお茶したい登録してみて下さい。

The Startupではインターネットやマーケティング関連のお勧め書籍を30冊前後厳選して販売しています。一度ご覧になって見て下さい。

オウンドメディア関連の企画執筆を受け付けております。参考までにこちらをご覧いただき、お気軽にお問い合わせ下さい。

会員数190名突破!スタートアップ業界の最新動向について知りたいならUmeki Salon、サロンインタビュー記事はこちら

2013年11月8日、何かが始まる?(ティザーです)

1368932_10152301749032178_2102739939_n



Pocket

コメントを投稿する

「上場するけど、日本ではtwitter離れが加速?再成長シナリオの提案」に対してのコメントをどうぞ!