私は今回参加していませんが、先日シードアクセラレーターMOVIDAのDemoDayがあったようです。昨年の同時期に参加して、あまり有意義な時間とは思えず今回は参加を見合わせました。BRIDGEの記事を覗くと一つだけ興味深いサービスがあったのですが、DemoDayにも関わらず一年前と同じスタートアップが登壇しているなど、興味をそそられませんでした。(昨年は気を遣ってレポート記事を出しました)
*DemoDayはプロダクトの発表の場であり、何度も同じサービスがプレゼンするのはダメだという決まりはないとは思います。
私はここ2-3年でスタートアップのピッチに関してはイベントや対面などで年間100本以上は見ています。同様のイベントとしては、昨年と今年にレポートしたCAVのRising Expoは資金調達の場との位置付けもあるため、プロダクトは初期の仮説検証が終わった段階で、プレゼンは相当磨き込まれていました。インキュベイトファンドのIncubate CampはDemoDayでもないにも関わらず、担当投資家のブラッシュアップを経て2日目にはそれなりのプレゼンレベルに仕上げてきます。面白かったので次回も参加させていただきたいと思っています。
この辺と比較して相当劣ったと感じたのがMOVIDAの昨年のDemoDayでした。なぜ今回私がこの記事を書くかというと、今年も改善されていないようだったので次回以降の質の向上に期待したいからです。影で質が低いと嘆き合うよりしっかり主張すべきでしょう。皆さん気を遣い過ぎなんですよ。それが日本社会というものなんでしょうがね。
*DemoDay比較のポジショニングマップはございません
今回参加した知人からコメントをいただきましたので、一部編集してお届けする。
起業家のレベルが低すぎて、例えるなら文化祭レベルでした。サービスもスケールやマネタイズ以前に、そのサービス誰が使うの?と疑問が残る段階のものが多いですね。
DemoDayの時点でアプリが完成していなかったりするあたり、Movidaのディレクション能力にも疑問符が付きました。同じ会場に居合わせたとある大御所の方も「高校生の方がマシなもん作る」と話してました。
Movidaがレベルの低い起業家しか集められないのか、全体的にシードのレベルが下がってるのか。両方な気もしますが。サムライシャウトの方がレベルが高いと感じたくらいです。
サムライインキュベートに苦言を呈すわけではないが、スタートアップ界隈の人間で「サムライシャウトのプレゼンは質が高い」と主張する人は皆無であろう。あれは文化祭と割り切っているので、目を瞑っておこう。あくまでシャウトであり、記事化に耐えうるレベルではない。そのサムライシャウトの方がマシだと感じてしまう辺り、いかにお粗末なDemoDayだったか想像に難くない。
特に「誰が使うの??」というレベルのものがシードアクセラレーターの監修を通したはずのDemoDayで出てきてしまうのはマズいでしょう。聴衆の皆さんは人が良すぎるのか、馴れ合いたいのか、ヒマなのか。そんなプレゼンを聞いても誰も特はせず、スタートアップ界の貴重な時間を奪ってしまっているだけです。
MOVIDAのDemoDayに限った話ではなく、スタートアップのプレゼン全体的にいえる話なのですが、何を言いたいか伝わらない確率がかなり高い。削ぎ落してシンプルにして、そのサービスについて一つでもいいから聴衆に覚えてもらうということにフォーカスしてプレゼンすべきでしょう。資料を作り込むより相手に印象を残すことが重要です。監修するシードアクセラレーターらにも、わかりやすいプレゼンをディレクションする能力の底上げが求められます。
後から「あのサービスどうだった?」と聴衆同士で話題になった時に、「こんなサービスだった」とサラッと思い出されないとプレゼンはダメです。
レベルの低いDemoDay、やめませんか?
ちなみに最近の私のプレゼンでは、雑誌のGINZA編集長を前にしたプレゼンで「GINZAの読者は男性にモテない」と言い切り、聴衆を唖然とさせた。という事例があります。ラグジュアリーブランドの服に金をかけ過ぎる女は、男からするとあまり魅力的じゃないんですよね。
来週のTech Crunchのイベントは初日月曜のスタートアップバトルの予選を観に行く予定です。各社のわかりやすいプレゼンに期待しております。会場で見かけたら是非私に声を掛けて下さい。
MovidaのDemoDayは質が高かった!というコメントなどもお待ちしております。私の勘違いという可能性もありますからね。質の高低は主観にもよるという側面は無視できないかと。私の過去の参加経験や周囲の意見5人くらいでは質が低いというコンセンサスです。
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