Incubate Camp6th最終プレゼンの様子をお届けする。
目次
・上位3チームのサービス紹介
・The Startup変化率賞の発表
・イベントを見た上での雑感やトレンド
1位は非公開サービス3位のVividにThe Startup特別賞
1位:非公開(エンジニア関連サービス)
2位:動画人材データベース「JobCrew」
3位:遊び企画ツール「Vivid」
参考:巻き込まれ型リア充をターゲットとした遊び企画ツールVivid
3位までしか発表されませんでしたね…。予選は12位まで発表されていましたが。
3位のVividに関してはThe Startup特別賞をお贈りします。サービスローンチ時にはサービス紹介とユーザーとして頑張って使います。
変化率賞:知識を知恵に変えるニュースサービスSpready
Spreadしていく情報をreadしていく、つまり知識を知恵にできるニュースアプリSpready。このプランを発表した河野氏によるとCAV田島氏の「強力なご指導」により「90度」変えられたというサービスであり、The Startupからは勝手に変化率賞をSpreadyチームにお贈りする。田島氏も踊っているCAVバージョン恋するフォーチュンクッキーの動画はこちら。
アプリでニュースに関係する情報がマインドマップ的なUIで出てきて、一つの情報に関連する情報をどんどん拡げて見ていけるようになる。特定のニュース単位だけではなく、カテゴリなども横断的に見ることができる。河野CEOを始めとするチームは人工知能に強いようで、セマンティックのロジックを作れそうなようだ。
会社の朝会でニュースについてどう思ったかなどをメンバーに聞いている。それができるようなサービス設計を考えた(田島氏)
ニュース関連サービスはThe Startupでは注目している分野の一つ。一つのニュースに対して様々な記事を辿って読むことによって、考えを深めるというサービスには需要があると思う。正直、初日の資料では複雑でよくわからなかったサービスであるが、ブラッシュアップしてわかりやすくなったと感じた。実際のサービスとして使われるには更にシンプルにわかりやすくする必要があると感じたが、まだニュースアプリの市場はあると思う。
オウンドメディアや受身UX設計のトレンドと丸山氏の名言
今回の12プレゼンを聞いた上での雑感をポジティブな面とネガティブな面から述べる。
■ポジティブ面
1:質の高いプレゼン
2:法改正に沿ったビジネスプラン
3:トレンド感としてのオウンドメディア
4:投稿ハードルを見据えて受け身で使えるサービス設計
まずはローンチ前とは思えないほど質の高いプレゼンがあったこと。プレゼンが上手くなくてもサービスが良ければ良いとか、DemoDayの批判記事への反応であったが、プレゼンの巧拙は資金調達にわりと直結すると思う。上手くサービスを説明できない起業家のサービスが上手くユーザーに伝わっているともあまり思えない。ゆえにプレゼンのわかりやすさは重要だと私は思うし、飛び抜けてハイレベルなプレゼンがあったことで成田まで足を運んだ甲斐はあったと感じた。シードはインキュベイトキャンプ一択でしょうね。あとDeNAやGREE、楽天などの大手出身者のプランが精度が高い傾向にある気がしました。
2つ目は法改正や人口構成というマクロ環境に沿ったビジネスプランを見れたこと。スマイマッチという不動産の個人間売買のサービスでは消費税増税や高齢化による相続の増加という時代の文脈に沿ったサービスであり、需要顕在化が今後見込める市場だ。agrimateというサービスの事例でいえば農業もTTP関連や減反政策の廃止を受けて農家が在庫である農作物をどう捌くかという観点で、対法人への直販プラットフォームという需要は顕在化してくると考えられる。
3つ目はプロダクト自体にメディア機能が内包されており、それをフックに集客していきたいというサービスがいくつか見受けられた。これは前回のキャンプにはない傾向であり、オウンドメディアを無視できないトレンドを感じた。5th優勝のオウンドメディア関連事業のサムライトも近日リリース予定とのことだ。
4つ目は細かい話だがUX設計で投稿ハードルが高いことを見据えた上で受け身なユーザーでもUXが成立する設計になったサービスがいくつかあった。動画人材データベースのJob Crew。動画採用はrecmeが国内では始まっているが、自分で動画を投稿するハードルの高さを考え、クラウドソーシング的にキャリアカウンセラーが応募者の動画を取りに行くという設計。Vividでは遊びのプランの記事(Brincaというオウンドメディア)を用意してそれに興味を持てば「いつ、行く?」ボタンにアクションさせる。投稿を省略したサービス。この流れには今後のサービス設計のヒントがあると考えられる。
■ネガティブ面
1:プロモーションプラン
2:サービスストーリーの伝え方
プロモーションプランに関してはプレゼンに内包していたところとそうでないところがあったが、あったとしてもありきたりなプランが多く物足りなかった。広告ではなく仕組みでスケールするプランをもっと見てみなかった。この辺はグロースハック的な感覚がより必要なのかもしれない。
サービスストーリーに関しては明快なサービスとそうでないサービスの差がはっきりしていた。ビジネスモデル自体は明確なものの、利用シーンや利用する理由の伝え方にもう少し工夫があっても良かったのではないかと感じたものがいくつかあった。サービスストーリーの伝え方に関する、ヴェンチャーユナイテッド丸山氏の名言で本稿を締めたい。
丸山氏はプレゼンで使用するリア充写真を1日目の夜に賢明に探していた。
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