今まで2本だったかな。ここで音楽の記事を書いたのは。合計で10%くらいはスタートアップと関係ない記事を書いて遊んでいます。実は僕は女性アーティストだと絢香が好きです。昔から。そんな絢香先生がカバーアルバムである遊音倶楽部 ~1st grade~をたまに聞いて楽しんでいるわけです。
音楽と映画、読書と映画の違いとも言えるでしょうが、映像のない芸術作品では聞き込んだり読み込んだりする上で映像を想像する余地が生まれます。
歌詞から想像する世界は十人十色だと思います。歌い手は歌詞の世界観を描いて、その一つの答えを提示する。世界観を頭の中に描いたり体感した上で歌う場合とそうでない場合は伝わる世界の濃さに雲泥の差が出ます。作り手が一つの答えを映像で出してくれるMV(最近はPVと言わなくなったのでしょうか)は歌い手にとっては格好のヒントになります。
そこでミスチルの常套句なんかは映像といってもアニメなわけですが、あのストレートすぎて多様な解釈ができそうな曲の世界観を見つける上で、とても役立ちました。という記事を昔書きました。
今回は絢香先生のカバーアルバムの遊音倶楽部から3曲がMV化され、そのMVが繋がった3部作となっているという話。それを見て、何を感じたかというと多様な捉え方による編集の可能性です。まずはそのMVを3曲分見てみましょう。1曲目だけ貼っておきます。
曲は本来1曲1曲の単品で成り立つものですが、並び替えで物語を作れると面白い。オリジナル曲でやるなら物語が繋がるような曲やMVを作ることはさほど難しくないかもしれない。それを今回はカバー曲でやっている。主人公を設定して、幼少期青年期終焉を描いています。
カバー曲自体、こういう解釈があるんだと名曲の再発見を促してくれるので好きなのですが、さらにその上にMVで3曲を跨いで物語を作ってくるのは面白いし、解釈の幅が広がって自分の中の引き出しが増えてすごい得をした気分になりました。
特に新鮮だったのが LA・LA・LA LOVE SONG。原曲はロンバケの影響もあってか、僕の中では久保田氏の高音ゆえも手伝って、都会的で華やかなナンバーであるイメージがありました。原曲のMVはこちら。僕が歌う時なんか単純で、本当にメリーゴーランドが回っている場面を想像してしまっていました。
メリーゴーランドなんて比喩で、その楽しさはいつまでも続かないからこそ、まわり続けてほしい。その楽しさが止まってしまったこともあるから、もう決して止まらないように。その楽しさが永遠ではないからこそ、やるせないほど切なくて。その言葉の背後にはどんな言葉が省略されているのか。
絢香先生版のMVは非常にレトロな映像です。心に降る雨に傘をくれた君と出会い、紆余曲折を経て本気の恋へと発展してゆく。青年期ってこんなことありそうですよね。ああ、甘酸っぱいなと。 LA・LA・LA LOVE SONGはメロディーラインから洗練されているイメージを勝手に持っていましたが、歌詞を丁寧に紐解くと不器用な男女の恋の物語なんですね。たしかに瀬名くんも僕もビックリするほどの不器用さがあった気がします。
なので LA・LA・LA LOVE SONGは洒落てカッコつけて歌うよりも、意外に素朴な青年が必死こいて歌ってる感を出した方が、いいのかもと思ったり。ただし、リズム的にカッコつけないと乗れなくてキツい曲だったりしてそういうバランスを取りにいくのが難しいよなと。そこまで想像して計算し切った上で、その微妙なニュアンスを音に乗せにゆく。そういうアプローチもまた一つある。僕が真剣にレコーディングするならそのアプローチを取ります。
そんなこんなで名曲のカバーやMV、かつそのMVを三部作にすることで物語性を出すことで解釈を再発見することができる。不思議と名曲や名作は複数の人がカバーする傾向にあります。 LA・LA・LA LOVE SONGもこの三部作の三作目で出る瞳を閉じてもよくカバーされている。個人的には歌詞に解釈の余地が多分にある作品こそが、名曲になり得るのだと思います。メロディーラインの美しさもそこに加わりますが。
雨の日の日曜の夜の。エッセイでした。
ちなみにこの三部作を串刺しにしたキーワードは「空」だったのかな。
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