月刊Umeki Salon10号：シードステージでのキーマン雇用条件交渉など

毎月月初から最近少し遅れてきていますが。今月号も際どいネタ盛り沢山でお送りしましょう。

サロン内リノベーションにより現時点では364名程度となりましたが、ここからまた新規会員は募集していきます。2015年2月は3,000万円以上の資金調達を実施している起業家は無料とするキャンペーンを行ってますので、興味ある方はぜひ。

記事連動ネタ：独立系ファンドの報酬の詳細など4つ

この記事を元にサロン内で議論を深めました。まず、独立系のGPはファンド総額の1%くらいを自己資金で組み入れるのが米国などで一般的とのことで、サロンメンバーの投資家の方もそういうリスクを取っている方がおり（例：10億のファンドであれば1,000万円は自分でも入れる）個人としての資金繰りが危うくなったという裏話もありました。独立系VCはリスクなしでフリーライドしているわけではないということがわかりました。これはサロンならではの疑問が解決された議論でした。

■２：インターネット企業の妥当なPER水準

記事はイマイチバズりませんでした、証券会社のアナリストや大手投資顧問会社の元アナリストの方などのコメントが入り、それに僕が各社の数字を並べてみた結果、やはりIPO銘柄のPERロジックはバブっているという着地となりました。

■３：WEBコンテンツには、論理ではなく感情で課金する

これは比較的読まれましたが、サロン内ではイマイチ盛り上がりませんでした。よって、サロン内でレビューをあまり受けず僕一人で考えたことが記事になっていますが、アーキタイプ中嶋さんの「それは感情課金というのではないか」という突っ込みに価値がありました。さすが元電通のコピーライティング力ですね（営業のご出身だと思いますがw）

■４：755はメディアなのかプラットフォームか

これは議論が一部で盛り上がりました。アメブロをスマホに最適化したらこうなったのではないかとか、田端さんの「1:nはメディアでn:nはプラットフォーム」理論や、サイバーエージェントのサービスがスケールしないのはプロデューサーが短期的なKPIを追いすぎていて（数字伸びないと半年で撤退とか）中長期的な施策を打てず結局スケールしないとか、スレ自体は要約しきれないほど盛り沢山でした。

サロン内議論ネタ：中途半端なハンズオンは困るぜなど4つ

■１：VCによる中途半端なハンズオンはマジ困る

僕の先輩であるVCの方から聞いたのですが、VCによっては最近ハンズオンしないところもあって驚いていると。その考え方自体、ステレオタイプであり、方針あってのハンズオフであれば良いと思うのですが、サロン内ではハンズオフに否定的な意見はなく、むしろ「中途半端なハンズオンが一番困る」という声がありました。事業のことはよくわからないけど、中途半端に口を出してくるVCもいるようです。具体社名も耳しましたが、ここでは伏せましょう。

■２：日本版TechCrunchの運営は厳しめな模様

TheStartupを立ち上げた2011年1月当時は「打倒TechCrunch」を標榜していたのですが、国内でフルタイムの記者3人いながらTheBridgeより記事数は全然少なく、やる気あるのかなと思っていたところ、タレコミがありました。運営元のAOLの要求が厳しく、TechCrunchのみで要求する水準の売上を立てられず、受託などにリソースを取られているため、十分な記事本数を出せていないという話を耳しました。

記事本数がメディアの質を左右するものでは必ずしもないですが（TheStartupは月に30本を越えたことはありません）もうちょっとTechCrunchには頑張ってほしいですね！というエールを込めて。

■３：シードステージではどういう条件でリクルーティングするか

なかなか生々しい話でしたが、起業家が創業時に創業メンバーを集める際、報酬や株式の配分比率をどうするかという問題があります。何人かの起業家がコメントしてくれました。

起業家Aさんが魅力的な共同創業者候補Bさんと知り合う。今は資金調達環境が良いので、調達を見越すのであればBさんを高級で雇うかストックオプションを混ぜる。少しでも迷いがあれば現株は渡さない。という人が1人。

もう1人は最初に共にリスクを負う人であれば、信頼できれば3-10%程度生株の譲渡はする。創業期は事業も固まっていないことが多く、やはり「創業者の人間的魅力」でのリクルーティングのおける最も大きな要因となるという意見がありました。