サロンビジネスが流行の兆しを見せているようですね。最近はSamurai incubateの榊原氏がSamurai Salonを始めたり、スタートアップやベンチャーの界隈の経営管理周りをうろうろしているsudax氏がsudaxサロンを始めるなど、サロンパブリッシャーのフォロワーが増えてきています。
サロンパブリッシャーであるSynapseでも本日からこのページを開設し、サロンビジネスに注力していくものと思われます。
Umeki Salonでも前回の60名拡大の記事を出して、事実上1週間足らずで60名まで突破してしまいました。実験的に小さく始めましたが、やってみると大きな可能性があると感じたため、アクセルを踏んでいきます。
新規の募集要項はこちら。 本稿では1ヶ月半程度運営してみての感想と拡充内容を述べます。
ビジネスの実務系のディープな話題が豊富
サロンメンバーに実際に話を聞くと、かなりビジネスの実務よりの話題が多い印象とのことです。たしかMGX氏がtwitterを「外部脳」と仰っていましたが、サロンはtwitterほどスケーラブルかつセレンディピティはないものの「何かを投げかければ何かが返ってくる確率が高い」という点において確実な外部脳的な役割を果たしてくれています。
私が課金してもいいと思うようなコメントを頂けることも多数あり、何かのリサーチ時に集合知を得るのに適しています。自分にとってはUmeki Research Institute的な役割も果たしていますし、皆さんがコメント欄で盛り上がるときは有益なトピックなので盛り上がっているのだと思います。(たまにpath的なノリがある点はご容赦下さいw)
今後も皆さんの実務に役立つような話題提供や、メンバー同士のアライアンス創造に注力したいと思います。月額1,000円の投資でライトなアライアンスが 一つでも成立すればROIは相当高いでしょう。
Umeki List、トピック別勉強会などのサービス拡充
メンバー同士のシナジーを加速させる施策として二点。
1つ目はオンライン上の施策。The Startupのブログヘッダーに「Umeki List」というページを追記しました。ここにサロンメンバーの一部が掲載されます。ある種のcraigslist的な発想なのですが(craigslistの立ち上げはSFのイベント情報をメルマガで配信していたらしい)、現状のThe Startupでは微妙なトラフィックを生み出すため、少しは告知効果があるかと。スケールした際には上位表示課金したいな。なんて。
あとはサロンメンバーを可視化することによって、私自身がメンバーを把握しやすくなりますし、メンバー同士で声を掛けやすくなるでしょう。
2つ目はオフライン施策。Umeki Salon Lunchというカジュアルなオフ会は今後も定期的にやるのですが、サロンメンバーにより興味領域も異なるため、特定のトピックについて語り合う会:通称「Umeki Study」を開講します。これはメンバー限定の勉強会ですが、今後は著名人をゲストにお呼びするスキームも出てくるでしょう。例えばこんな勉強会でもしようかと考えています。(あくまで議論形式。議論形式は無料。講義形式は課金しようと思います)
・マッチング系サイトの各種機能のレビュー
・Q&Aサイトの事業立ち上げ方法
・Webサービスにおける評価機能を上手く機能させる方法
・ファイナンスの際に気をつけること
なぜ今、サロンなのか:クローズドでのお話のニーズ
今年はおそらく我々のようなサロンパブリッシャーが増えてくると思います。少し度が過ぎたソーシャル時代により、ただでさえ本音をオープンにしたがらない日本における「ポイズン化社会」が進んできています。(84世代付近の方には「ポイズン化社会」の意味はお分かりでしょう。今回は敢えてメタファーの説明を省きます)
ただし、人々は「本音を話したい」というニーズはあるはずです。匿名で本音を話すサイト、2chなどは相変わらず人気です。Facebookやtwitterでは「オープンにしていいこと」しか話せず、「広くオープンにはしたくないけど誰かに話したい」ニーズはわりと強いと思います。なのでPathのニーズがあるわけで、こちらの記事で2ヶ月前にPathについて言及していますが、その後日本国内でも徐々に浸透してきており、じわじわ広まることが予測されます。FBの反動からのニーズが必ずあるでしょう。
コンテンツマネタイズ手法としては有料メルマガと比較されるでしょうが、メルマガは会員数が1,000人とかそれなりにいれば有益なモデルでしょうが、100人とかだと中途半端ですし、せっかく数時間掛けて書いたものが最大100名にしか読まれないというのも寂しいものです。
一方サロンにおいてはライトなコンテンツをほぼデイリーで配信することで、インタラクティブ性も生まれるため、メンバーとの距離は非常に近く感じます。かつ私は仕事柄アライアンスなども考えることがあるため、メンバー同士のシナジー創出のアイディアもインタラクティブな交流で生まれやすくなります。
メルマガで1,000人は会員を持てないけど、サロンでなら100名くらい会員を持てる。そういう人はそれなりにいるのではないでしょうか。補足ですがメルマガ業者の高い手数料(30-40%)も腹が立ちますね。そんなにバリューあるのかよと。
人材スクリーニングにもサロンは有効に機能
CoffeeMeetingやFBメッセージなどで多数meet upのご依頼をいただき、ありがたいのですが、時間は有限なため、お相手のFacebookプロフィールを見て、自分が興味を持てない方だとお会いしないようにしています。FB関連サービスからアプローチしてくる人は、プロフィールを整備していないだけでかなりの機会損失です。
信頼している方のご紹介であれば喜んでお会いするのですが、ダイレクトな依頼の場合は「共通のフレンド」「興味が持てる話題」がないとしょうじきしんどいです。最近、「興味の持てないお誘い」が増えているのが事実です。とはいえ、ド新規での出会いが欲しくないわけではありません。ド新規でも有意義な出会いは多数ありました。
上記の「共通のフレンド」「興味持てる話題」がなくても「サロンに投資する気がある」というマインドは中長期的に仲良くなれる可能性があると感じ、私の中では有益なスクリーニングの一つになります。
昨日、学生向けのイベントでモデレーターを努めてきましたが、「興味のある人へ工夫して近づく能力」は重要であると再認識しました。私はブログなど経由でのインバウンドの機会でレバレッジしてきました。お誘い頂いても、残念ながら工夫がなく面白みを感じない提案も多いです。「上から目線」と言われても仕方がないですが、これが本音です。暇ではありません。今までお断りしてきた方は全て理由があってお断りしています。
ちなみにサロンもバックグラウンドチェックで5名お断りしています。
私はブログの口調も堅く、上記のようなかなり厳しいことをズバっというので、怖い人と思われるらしいですが、実際に会うとかなりギャップがあると言われます。笑。一度味方につけてしまえばコロッといく系ですw
ということで、Umeki Salonは今年の下期以降の私の注力分野の一つです。7月には「サロンビジネスサミット」というイベントも予定しており、近くなりましたら告知します。各サロンパブリッシャーをお迎えした各サロンの特徴や施策紹介をしますので、サロンメンバーではないけれども、興味があるという方に最もお勧めです。Umeki Salonはこちら。
参照リンク
・Umeki Salon
・2013年には若い女性のFacebook離れが深刻化する?:4つのコミュニケーションツールの今後の使われ方
・Umeki Salonの実態:好評のため定員を60名まで拡大します!
・シナプスサロンページ
・Samurai Salon
・Sudax Salon