堀江サロンとUmekiサロンの構造的な違いに見るサロンの可能性

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堀江さんが7月28日からサロンを始められたようで、1日経たずに月額400人突破。2年強運営していて直近では350人弱のUmeki Salonは一夜にして会員数で抜き去られ、涙目ですw

サロンモデルはほとんどの人にとって目新しく、体験したことがある人は少ないはず。2年強運営してきた中での僕なりのサロン感を堀江サロンの展開予測と共に整理しておきます。

サロンとメルマガの違い:実名コミュニティの潜在価値

スクリーンショット 2014-07-30 21.19.46まずサロンとメルマガの違いを説明しましょう。僕は有料メルマガの著者経験も一瞬だけあるので、サロンもメルマガも両方運営経験があります。

メルマガは基本的に著者がコンテンツを作って配信していく1対Nのモデルです。スケールしていけば読者からのQ&Aコーナーが盛り上がっていき、現に堀江さんも金融日記藤沢さんもQ&Aのボリュームはかなりのモノ。Q&Aは著者側にとっては大いに助かります。コンテンツネタを無料で外部調達できるようなもの。質問に回答すればいいだけなので、ここがスケールするとコンテンツ制作は0⇒1で作るよりかなり楽になります。

金融日記はQ&Aでコミュニティ感を感じますが、それでも主導権は藤沢所長にあるという点においては1対Nのモデルであると言い切れるでしょう。

サロン体験のない方にとってはメルマガもサロンも主宰者が一方的にコンテンツを流し、それを閲覧するものであるという認識で、それがメールなのかFacebookなのかの違いじゃないか。程度としか思っていない人が多いかもしれません。

メルマガは週に一度ロングメールを送るのがフォーマットのようになっていますが、サロンは気になったトピック単位で投稿する形式(少なくともUmekiサロンでは)。メルマガがパッケージとすると、サロンは記事のようにコンテンツをバラした配信。メルマガのパッケージ制作を週に一度やるのは実は著者にはかなりのストレスで、家入さんとか速攻離脱するわけですw気が向いた時に適当にコンテンツ配信する緩さ加減は運営しやすい。

サロンではトピックに対してメンバーはコメントやいいね!することができる。しかも参加ユーザーはFacebookなどでほぼ実名。この「実名の参加ユーザー」がメルマガと異なるサロンの資産です。ここを活用しない手はないわけで、コンテンツで終わるかコミュニティ化できるかの差となる。

サロンモデルの成功はプラットフォーム化が鍵

スクリーンショット 2014-07-30 21.12.57Umekiサロンは200人くらいで長いこと踊り場に差し掛かっていましたが、プラットフォーム路線に舵を切ってから一気に伸び出して、ここ2ヶ月で100人以上会員が増加しました。

プラットフォーム化の施策はLINE田端さんなどの大物会員の無料招待です。Umekiサロンでは神15と勝手に僕が称していますが、神15の一部のメンバーは無料招待しており、その代わりにたまにコメントしたりして盛り上げてほしいとゆるーくお願いしています。(厳密な運用ルールはない)

僕の投稿より大物会員たちのコメントに価値があり、場のコンテンツ力は格段に上がりました。たまにnanapiけんすうさんがスレを立ててくれたりして、自分が何もしなくても運用が回る(サロンが盛り上がっている)日もあります。僕のコンテンツに突っ込みどころが多い点が彼らからすると面白いようで、突っ込まれることにより結果的にスレの質が上がるという皮肉なことになっていますw

Umeki Salonって

・言ってることが適度に間違っている(それ違うぜ、的な感じで盛り上がるので、質はよくなる)
・いい意味でツッコミやすい雰囲気がある
・内容が高尚すぎない(ゴシップネタや金の話など、外では話しづらいものを平気でぶっこむ)

という感じなのですよね。その意味では、梅木さんは非常にサロン運営に向いているなあ、と思うこの頃です。(nanapiけんすう氏談)

昨今の運営を通して、1対Nでは限界があり、N対Nになり得る場をいかに作れるか。自分以上にコンテンツ力のある人を巻き込めるか。彼らからコメントを引き出しコンテンツメイクできるファシリテーション力があるか。1対NからN対Nへ舵を切る中では「スピーカー」から「スピーカー兼モデレーター」へと役割を変えていきました。この路線では手応えを感じています。

それでは堀江サロンとの比較分析に移ります。既に堀江さんのブログでサロンを始めた狙いが発表されています。主体的に参加して月会費の投資からリターンを上げることを推奨しています。新規事業創出なども掲げており、堀江さんも根底にはサロンをプラットフォーム化したいという狙いがあるのでしょう。

堀江サロンとUmekiサロンの最大の違いは、堀江サロンにおいては堀江さん以上のサロン会員が出てこないのではないか。幹事MAXではないかという点。幹事MAXサロンの場合はそういう戦い方があるのでしょうが、僕は自分よりコンテンツ力のある人を招いてレバレッジを掛けるモデルです。

メッシのような飛び抜けたスタープレイヤーが率いるサロンと、スタープレイヤーを複数抱えて上手くシナジーを出そうとするサロン。そういう特色の違いがあるかなと。

インキュベーション機能としてのサロンの可能性

堀江さんもサロンの中から新規事業の社長を探したいと言及していますが、数百人単位のサロンであればインキュベーション機能を果たせると僕は考えています。現にThe Startupでは投資事業を始めましたが、サロンメンバーに出資するということは十分あり得るわけで、僕からするとサロンの新規メンバーがスタートアップの起業家で資金調達ニーズがある場合は格好のソーシング対象になります。

サロン内には他の投資家も複数いるので、サロンで紹介されたサービスに投資家がアプローチしてディールが決まる可能性も十分あります。僕は競合にあたりそうな人を排除するほど心は狭くないですが、イベント会社のSkyLandVenturesさんだけは昔排除してしまった気がしますね。

出資云々のインキュベーション以外にもUmekiサロンではグノシー木村さんやVoyage宇佐美さんなどの百戦錬磨の起業家たちのコメントが楽しめるため、今後注目の事業領域や経営視点の話も学べます。その点においてはもはやMOVIDA Schoolとあんまり変わらないんじゃないかという感じです。

堀江サロンはUmekiサロンよりガンガン新規事業創出していきそうな気がします。僕は立ち位置がメディアを軸としていくことに変わりはないので、あくまで情報を軸として若い起業家に有益な情報を提供できる場を作りたいと思います。チャンスがあれば投資事業のスキームで出資しますが。

そんなとこでしょうか。今後もサロン運営に参入者は出てくるでしょうが、市場認知が進むので僕にとっては大歓迎。しかし、運用し続けるのは案外大変なので、そんなに多くのサロンは成立し得ないと思っています。The Startupの競合媒体であるTechCrunchやThe Bridgeが参入する可能性はありますが、運用で負ける気はしないなあ。運用力の差を見せたいので、早めに参入してみてはどうでしょうか。

今後も色々とサロン関連で仕込んでいきたいと思います。ご興味ある方、Umekiサロンでお待ちしております。

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346名突破!Voyage宇佐美さんも参加するUmeki Salon
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