独立系VCファンドの報酬

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あまり一般的には知られていなさそうなので。サラリーマンVCの報酬はなんとなく想像がつくが、独立系VCはサラリーマンではないので報酬体系が異なる。独立系VCファンドはどれくらいの報酬を得ているのだろうか。ケーススタディーをお送りする。

■架空の独立系VCファンド「UMEKI」の報酬

ファンド総額:50億円
運用期間:2015年〜2022年の8年間
年間管理報酬:1億円(ファンド総額の2-2.5%)
ファンド構成員:主要メンバー3人+アシスタント2人
主要メンバーの年収:2,500万円×3
アシスタントの年収:500万円×2
オフィスなど他雑費:1,500万円

*成果報酬:リターン額の20%(かなりパフォーマンスが良い想定)

ファンドリターン総額:100億円
リターン分:50億円
ファンド受け取り成果報酬額:10億円

*運用期間終了後に配分

主要メンバーの成果報酬:3億円×3
アシスタントの成果報酬:5,000万円×2

*ファンド運用期間8年で年間換算

主要メンバーの年収:ベース2,500万円+成果報酬約3,700万円
アシスタントの年収:ベース500万円+成果報酬約600万円

非常にざっくりした話ではありますが、独立系VCのパートナークラスとなるとファンド規模によって成果報酬が全然違ってくるので一概には言えないのですが(ファンド規模が大きくパートナー数が少なければ1人あたりの年収は高い)ベースの年収が約3,000万円前後で上手くいけばプラス年換算で数千万円という報酬となります。

これを高いと見るか安いと見るかは読者の皆さんの価値観でしょう。

fund独立系ファンドとして自らの名を立てたファンドを運用し、リターンがニッチもサッチもいかなそうであれば次のファンドレイズはほぼ不可能です。それなりのリターンが出れば、パートナーもそれなりのリターン(サラリーマンVCよりは全然多い)を享受できます。

純粋にリターンベースで見た時に、起業家としてプレイした方が独立系VCとしてプレイするよりも期待値は高いでしょう。独立系VCも起業家であるわけですが、独立系VC自体にIPOやM&AによるEXITは考えにくいため、独立系VCのパートナーの成果報酬を織り込んだ運用期間を平均した年収が1億円を越えることは国内においてはあまりなさそう。

起業家と異なるのはポートフォリオを組んでいる分リスクを分散しており、起業家の方がリスクを取っているということはいえるでしょう。

2015年初頭時点では国内もVCファンドがCVCを中心に乱立してきている気がしますが、独立系VCは少ないんですよね。リスクを取っている分、独立系VCの方々の方が危機感の持ち方が全然違う気がします。こういった構造にあることもあり、独立系VCの方がパフォーマンスが良いとかあるかもしれません。(この記事を書いたのは2014年末でしたが、新年から大きい規模の独立系VCのファンドレイズもありましたね)

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