美しい成長と美しくない成長

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起業家であれば誰しもがサービスのユーザー数や売上を成長させるために必死だと思う。だがこの「成長」という言葉、要注意である。

数字が伸びていれば成長しているように見えるのだが、必ずしもそういうわけでもないことがあると思う。例えばThe Startupのようなメディア事業を例にとってみよう。

1:先月よりPVが伸びた!過去最高PVだ!伸びてるぜ!
2:しかし、よく見るとけっこうまずい感じで炎上した記事の数字がかなり伸びているだけ
3:読者心理として今月はプラスよりマイナスのイメージを多く持たれたかもしれない
4:これってPVは伸びてるけど成長なの?
5:良いイメージで捉えてくれる人が増えるのが成長としては美しいのではないか

美しくない形でも成長させなきゃいけないのが、企業経営の実情であることは十分理解しています。しかし、ユーザーにマイナスのイメージを持たれてまで数字を追求することは、中長期で見たらブランド価値を毀損すると思うのです。

growthユーザー数を大きく見せるために、アフィリエイトで意味のない死にアカウントユーザーを水増しする。リワードかけて瞬間的にランキング1位とってもすぐ急降下する。TVCMも意味がないと言われることがありますが、企業経営のフェーズによって地上戦のみの時もあれば空中戦も仕掛けなければならないと時もある。CPAが合えばいいっちゃいい。

完璧に美しい成長というのもあり得ないと思いますし(とはいえクックパッドとかはほとんど広告かけずに上手く伸びたと聞く)現実的にはどこかしら美しくない成長のさせ方も模索しなければならないのだと思う。

しかし、美しくない成長をさせようとした時、その施策によって本来大事にすべきユーザーを見失っていないか。彼らのユーザー体験を大きく損ねていないかというのはよくよく考えるべきだと思う。そういったユーザーの心理を踏まえた上でも、その施策が必要だという経営判断であれば構わない。一番問題なのは、ユーザー心理の変化に気づけないことではないだろうか。

経営者やプロデューサー職の方は、その施策による事業成長は本当に望ましいのか。見せかけの数字は上がるかもしれないが、中長期で見ると何か間違った選択になっていることはないかを今一度考えてみると良いかと思います。僕自身この辺はけっこう考えていることです。

なのでThe StartupはPVをKPIとは置かず(置いた結果、火傷したこともあるので)いかに読者に役立つか。深く刺さるかという極めて定量的な感覚値を指標としています。深く刺さった結果として、サロンへのコンバージョンという定量データが取れてきます。Tech Crunchはなくなってもいいけど、The Startupはなくなったら困るという読者が一人でも増えてくれれば、定量指標として健全な成長であると僕は判断します。

ターゲットに深く刺さるまで、焦らなくていい。

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