様々なVCの方と接する機会ですとか、オンライン上で見ていて思うのですが。
様々なスタイル・個性があって然るべきなのですが、VCの仕事として、①案件ソーシング、②ハンズオン(ないしはハンズオフ)、③出口を作る、の3つがあると思います。
この3つの選択肢を最大化して、最良の結果を出すことが良いパフォーマンスにつながると思います。よって、各々のフェーズでの選択肢の機会をいかに減らさないかも大事な観点です。要は、みんなと仲良くやっていくスキルが実は非常に重要なのではないかと。なので、うぇいうぇいやっているのは、一見アホにも見えるのですが、実は重要な外交だったりするのではと。
これは政治家としてのスキルにも通じるところがあるのではと。八方美人というか、有権者にも権力者にも「何卒!何卒!」と地道に関係構築するスキルが、すぐには結びつかなくても、中長期的なソーシング案件や出口のきっかけ(特にIPOではなくM&A)に通じてくるのではないかと。こうした動きが日頃からできているかで、そのVCの中長期的なパフォーマンスは全く違ってくるのだと思います。
私の場合は八方美人的に「何卒!」できるスキルが欠けているので、VCとして戦うには能力的に不利なのだなと思います。それも一つのスタイルといえばそうなのですが、相対的には不利です。
政治力がなかったり、メディアを敵に回してしまうと、こういう記事でボロクソに書かれてしまうこともありますので(ファクトですが)、レピュテーション商売としての側面もVCにはありますから、いかに自らに不利になる記事を「書かれないようにするか」というメディア対策のスキルもあったほうが良いでしょう。そこも「何卒!」スキルの一つなんですよね。
関係性があるから目を瞑るとか、ヨイショするというのは、メディアとしてはゼロではないのです。もちろん、ヨイショできる点が全くないVCをヨイショすることはできませんが。
結局はビジネスも人と人との関係の上に成り立つものです。よって日頃から円滑な関係を築いておいたほうが、仕事もスムーズに進むでしょう。
VCはプロフェッショナルとして結果を出すために、好き嫌いで仕事をする、感情的に仕事をすることは、致命傷になるのだろうなと感じました。
VCと政治家の共通点は「何卒!」スキルでした。政治家の動き方から、VCは学べることが多い気がします。国内VCでも有力者の方々は、同時に人格者でもある確率が非常に高いなと感じています。