起業家の「調子いいです!」は話半分に聞こう

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起業家に反発されそうな記事ですが。

毎日のように様々な起業家と会う機会があるのですが、出会い頭の挨拶的なもので「最近、調子どうですか?」と聞くと「調子いいっすよ!」という回答が99%である。これを全て文字通り受け取って「おお!そうっすか。いいっすね!」とその場で合わせるのは構わないが、それを全て言葉通りに受け取ってはいけない。

ん?当社、絶好調だよ!起業家は構造上、対外的に本当のことを言い難い場合もある。

実際に、本当に事業の調子が良いスタートアップもほとんどあるだろうが、半数以上のスタートアップの実情は、堂本剛並にしょうじきしんどいのではないだろうか。

事業が予想通り上手くいっていなくても、仮に潰れそうだとしても、「やばいっす。マジ助けてください」なんていえる起業家はほとんどいないんじゃないか。それを又聞きした社員が不安に思うだろうし、資金調達中なら評判が直接的に影響するため、できるだけ調子が良さそうに見せるのも起業家の仕事の一つであるといえる。

本当に調子の良いスタートアップは、その起業家経由じゃないところで「調子が良い」と噂で聞くことが多い。複数の信頼できる筋の第三者から「あそこはいいらしい」と聞くとたしからしい。

メディアに登場しまくってドヤ顔している起業家たちのスタートアップは必ずしも本当に調子が良いわけではないのだ。そしてメディア露出が採用やユーザー獲得に寄与していなければマジで意味ない。

むしろ、メディア露出を極端に避けて「実は調子いいです」という方が、信用できる。虚勢を張った「調子いいです」より、「いやあ、最近実はイマイチでして・・」という方が起業家の対外的な仕事としてはリスクがあるけど、投資的観点で見ると信用できる。

起業家の皆さんはどう思いますか?と本稿で問いかけても「調子いいっす!」と言うしかないので、起業家じゃない皆さんに起業家の言うことは全てを鵜呑みにする必要はないと訴えておきます。

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