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最近投資関連の仕事も始めて以前より「経営者デューデリ」を気にするようになりました。取材や起業家友達と遊んでいる分にはそこまで気をつけなくても良いのですが、投資してみようと思わせる経営者の条件はどのようなものがあるか。サロンでネタにしてみたところ多数の投資家と起業家からコメントが集まったので、整理して紹介します。

■経営者デューデリチェックリスト：人物面編（１２個）

１：人間味があって誠実。だがしたたかさもある
２：夢見がちで自信家である。だが合理性もある
３：飲んで友達になれるか
４：親しい友人はどんな人か
５：お金の使い方
６：目つき
７：地頭の良さ
８：素直さと人の意見を聞き入れる柔軟性
９：事業への情熱と一つのことをやりきれるか（真面目さ）
１０：面白いやつ。憎めないやつ。
１１：人間としての成長性（40代より20代の方が伸びしろある）
１２：特定分野での突出したスキルや人脈

この中からいくつか解説を。抽象的ですが人間的に魅力的かどうかが投資の際の前提条件にはなるかと。投資家によってその起業家のどんな側面に人間的魅力を感じるかは異なるでしょうが、人間的魅力があっても案外何も考えておらず逆算が弱いとかあると思います。その辺が成果を出すべく「したたかさ」があるかどうかという判断基準になるのかなと。

リアリストより夢見がちなことも大きなことを成し遂げるには必要かなと。schooの森くんとかは本誌の時価総額予想に対して「梅木さん、桁がいくつか足りないんじゃないですか？」と突っ込んできたりする。イノセントに「俺はZyngaを倒す」と言い張ってきた国光さんもZyngaが終わっている今となっては打倒Zyngaは叶いそうですし、結構大事なことだと思います。夢見ることって。

お金の使い方も人物を見るには良いポイント。僕は調達後に無駄に改装しまくった綺麗なオフィスに移転しているのを見ると「…」と思うんですよね。綺麗なオフィスで従業員のモチベーションを上げようという気持ちは理解はできますが、オフィスに投資するなら給料上げてやれよと思います。大した売上も立ってないのにオフィスだけ立派というのは本末転倒じゃないかと思う。綺麗なオフィスアピールをしているスタートアップは要注意かと。スタートアップのオフィス事情は別途記事化すると面白いかな。

案外起業家の年代も重視されます。シリアルアントレプレナーや事業で実績のある30代後半や40代への投資は判断しやすいですが、そうでないおっさんはちょっと厳しい。若い方が成長ポテンシャルありそうで良い。という感覚的な判断も現場では見受けられます。何も実績がない場合は若い方が有利であることは間違いないかと。

■経営者デューデリチェックリスト：事業面編（３個）

１：市場選定の目利き力（狙う市場が間違っていないか）
２：営業力やマネタイズ力があるか
３：マネジメント経験やマネジメント力の有無

まず狙う市場が間違っていないかという話。地頭が良い経営者でも市場選択を間違えることは多い（そういう場合はそもそも地頭が悪いんじゃないかと僕は思ってしまいますが）。優秀な人ほど自らの考えに固執して、選択を間違えたまま進んでしまうことが多々あるようです。

あとは営業力やマネタイズ力。これは起業家でなくてもそういう人物があとから入ってくるのでもよいかとは思う。ただ、採用は営業力と≒だと思いますし、人を巻き込む力がないとそもそも採用できない。ビジョンだけあっても収益化力がゼロというのも考えものかなと。

最後にマネジメント力。マネジメント経験があり成果を残した人であれば言うことなしですが、人がその人の下に付いてくるか否か。実はこれは投資家側も言われていることで「あの人からは投資を受けて一緒に事業をやりたいと思うが、あの人からは投資を受けたくない」というのは実際にあります。

簡単ではありますがこんなところでしょうか。

ちなみに僕は時間にルーズな起業家には投資をしないというマイルールが最近できました。経営者デューデリは「人を人が評価する」というセンシティブな問題なため、あまり記事を見かけたことがないんですよね。

「この項目には同意！」「いや、こんな項目いらんだろ」「他にこんな項目もあるんじゃない？」などのご意見があればNewsPicksなどでのコメントをお待ちしています。

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