(ざっくりいうと…)
サービス特性との相性にもよるが、webやアプリサービスの事業者は特にDAUを上げたい際に、下記2点を上手く取り入れることができるとDAU向上に寄与するのではないかと思う。
①:前回よりも記録を更新したいと思わせること
②:そのサービスを使い続けて「レベルアップ」した感を演出すること
自らが利用している実務的なアプリネタ。周囲の人で知っている人も多いでしょうが、僕はここ2ヶ月くらい一時期ランニングにハマっていました。最初は3kmくらいしか走れなかったのが、8.5kmくらいまで走れるようになりました。最近、走っている最中に転けてiPhoneを落として液晶が割れて足と手を怪我したので控えていますが、また走ると思います。
今までも何回かランニングにトライしたことはありましたが、全く続きませんでした。今回はNike+Runningというアプリを使っており、このアプリのおかげでランニングが続いたと思います。このアプリは私の周囲でも何人か使っているようで、ソーシャルメディア上で走っている人を見かけると、なんとなく仲間意識を覚えますね。なぜランニングが長続きしなかった私が、このアプリを使って続くようになったのか。考察します。
■1:走行距離がログ化され、勝手にゲーミフィケーション感覚を覚える
加えてタイムもログ化されるわけですが、私は最初のKPIを走行距離に置きました。前回走った時よりも必ず長い距離を走ることを目標としました。
外的要因で左右されることがほとんどのビジネス上のKPIと異なり、自分が頑張ればなんとかなるKPIを達成していくことが快感でした。
毎回、前回の距離+500mを目標とし、それを達成していきました。
■2:アプリのUIが良い、どこを走ったか地図で可視化される
走った場所が地図で可視化され、この場所をどれくらいのペースで走っていたかなどもわかり、興味深いです。走るコースを選定するのに役立ちます。
■3:走ることで脳がスッキリする
走ることは運動において時間対効果で考えるとROIが悪いという考えもあります。もっと効果的にカロリーを消費できる運動はあると。この考え方を否定はしませんが、走ると非常に脳がスッキリするんですよね。もやもやとした気持ちも晴れやかになったりします。私の場合は走ってる最中にアイディアが浮かびそうなことすらありますね。
■補足:この「1」の感覚はLINE POPの感覚に近しい!?
The Startupらしく、最後はビジネスと紐づけた考察で終わっておきます。私がユーザーとして感じているこの「1」の感覚。サービス内に「記録」が残り、それを更新したいという気持ちにさせることはとても大切です。LINE POPでは一週間の自分の最高得点と、やればやっただけレベルが上がっていき、ボーナス加点をもらえる特典がついていきます。
この「記録を更新したい」と思わせる感覚と、「やればやっただけ積み重なっていく」感覚の2つがLINE POPの中毒性を後押ししていると考えられます。ゲームとしての完成度が高いのは大前提ですが、いちLINE POPユーザーとしてはこの観点から、毎日LINE POPをやってしまっていると考えられます。(LINE POPに関しては、これに加えてLINEで繋がっている人同士で競い合ったり、♡を他のユーザーにあげる、ねだるなどの要素も中毒性に寄与すると思われます)
Nike+Runningでも「前回より記録を更新したい」と思ったり、「おお、累計で30kmも走ったのか」という積み重ねによる喜びを個人的には味わっています。カロリー消費や、痩せたと言われる喜びは副次的な効果であり、最大のモチベーションはLINE POPをプレイしているときとさほど変わりません。
■特にサービス内で投稿を積み重ねてレベルアップした感は良いかも
例えば「Retty3級です」とか、そういう称号でも良いかもしれない。four squareのメイヤーみたいなものです。メイヤー奪取に燃えてfour squareやってる人も少なくないですよね。LINE POPに関してはこのレベルアップと特典の伸びが比例関係にあるのが、わかりやすくて良いのだと思う。
ということで、私が普段使い倒しているサービスからの類似考察でした。LINE POPを今更押す人はいないでしょうが、Nike+Runningはかなりお勧めです。このアプリを利用して走行距離を伸ばし、来年はマラソン大会に出場したいですね。
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