メディアに出たがる企業と出たがらない企業

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地味なメディア論を。書く仕事をしていると、企業から取材依頼が来ることもあればこちらから取材依頼をすることもある。企業側は取材を歓迎することもあれば断ることもあり、取材を受けるか否かは企業に選択権がある。

とにかくガンガンメディアに出る企業とそうでない企業があるのが面白いなと最近感じている。

■ガンガン出る派

マネーフォワードの辻さんに取材した際に「既に多くのメディアに出られていると思うので、取材内容が重複してしまうかもしれませんが」と投げかけたところ「スタートアップなんて誰にも知られてないと考えた方が良い。1人でも多くの人に知ってもらいたいから、来た球は全て打ち返します。お声掛けいただけるのは有難いことです」と仰っていて印象に残りました。

■取材お断り派

一方で書き手が僕だから?警戒されて取材を断られることも最近は結構あります。業界の一部ではUmekiに近づくなという吹聴している人もいるとかw

ただしメディアに不必要に出て自社の近況や戦略を語り、競合にその情報を提供してまうことにリスクを感じる経営者も少なくないことは事実です。僕はその考えは経営戦略の一環として正しいと感じます。僕の取材などはダイレクトに戦略や今後の展開に触れるため、単なるサービス紹介ではないですし、僕が書いたところでターゲットとするユーザー層に届くとは限らない。

メディア露出を増やして認知を取るオフェンスを取るか。
競合に少しの情報も提供しないディフェンスを取るか。

競合状況や企業の成長段階により取りうる戦略は変わるのでしょうが。

僕はストレートニュースは書かずにオピニオンを入れるので、時に辛い内容になることがあるわけですが、取材を申し込む際は酷評してやろうと思っているわけではなく、良い点をおそらく拾えるだろうと予測した上で取材依頼をしています。取材を断られる際は、誤解されているか、戦略上ディフェンスを取る段階かどちらかの理由かなと思います。

とはいえ取材を断られるのは結構悲しい。取材先からフィーをもらうわけでもなく、取材先の認知に少しでも貢献できればという気持ちはあるわけです。ディフェンス戦略も理解ではできますが、オフェンス戦略を取る企業の方がメディアの立場からは応援しやすい。

断り方や関係性によりますが、関係性なく断られた企業には再び取材依頼することはほとんどなく、そういう機会があっても避けるだろうなと思う。僕が企業にコントロールされない書き手であるがゆえ、ディフェンス戦略に重きを置いてしまうのでしょう。

そして企業には取材を依頼するのではなく、取材したいと思わせるような魅力を磨く努力をしてほしいと思います。魅力的な企業や方の取材は、すごく面白いですからね。メディアに出たがらない企業は時に魅力的すぎて露出の必要性が低いこともあります。そういう場合はメディアに引きづり出したくなるんですが、そういう企業はごく一部ですね。

繰り返しになりますが、取材する際はおそらく辛いことは書きません。取材先選定時にその辺は自分なりにデューデリしています。取材してまで取材対象者に不利なことを書けるほどではないです。辛いこと書く時は勝手に書きますし。

■本日のQ&A

読者の皆さんはメディアや僕から取材依頼があったら受けますか?受けませんか?

その理由は上記の企業の段階によるオフェンス戦略とディフェンス戦略の観点か。書き手次第で、僕の場合だと取材されると危険なことを書かれそうだからか。それとも他の論点があるのか。ぜひNewsPicksなどでご意見下さい。

 


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