注:イメージ図はThe StartupのPVではございません。
ネット系メディアサービスは巨大な影響力を伝播させるためや、それに連動した広告収入を得るために、PV第一主義でPVを伸ばしにいく場合が多い。ブログメディア的なメディアも同様にPVを追いがちなのですが、単純にPVが伸びれば良いわけではなく、PVの中にも本質的なPVと非本質的なPVがあると思っています。
■前提条件
メディアコンセプトが固まっておりコンセプトに沿った記事が多くあること
■本質的なPV
コンセプトに沿った記事で獲得したPV
⇒本質的なPVを積み重ねることで読者のエンゲージメントが高まる■非本質的なPV
コンセプトに沿わない記事で獲得したPV
⇒PVを稼げたとしても読者のエンゲージメントは得られない
これをThe Startupに当てはめてみる。
■前提条件
コンセプト:インターネット業界の未来を予測し、一足先のトレンドを読者に提供する
■本質的なPV
コンセプトに沿い、ターゲット読者のニーズを満たすであろうPV
例:IPOするオークファンの主な収益源は、美しき有料月額課金■非本質的なPV
コンセプトに沿わないが、SEOで数字が取れる記事
例:色彩を持たない多崎つくるは、村上春樹小説の主人公的な色彩も持たない
ここ最近は意図的にSEOを意識した記事をたまに出して実験をしています。村上春樹の記事など、発売日直後に出しているのであからさまですが、検索クエリの上昇を狙って仕込んだところ、記事自体は全くバズらないものの、検索流入はそれなりにありました。厳密に言えば、発売前に仕込むべきでしたが。しかし、この記事はメディアコンセプトに沿わないため、非本質的なPVとなります。
一方でオークファンのIPOネタに関しては、メディアコンセプトに基づいたターゲット読者の興味と合致しているネタと思われます。
ページにランディングして、実際にしっかりと読まれているか否かの指標は滞在時間で図ることができます。滞在時間の長さと、その記事やメディアへのエンゲージメントは比例関係にあるといえるかと思います。
■平均滞在時間の比較
村上春樹の新刊のレビュー記事:3.13分
オークファンIPOの分析記事 :6.35分
うっかりPVが増えてぬか喜びすることがありますが、そのPVはエンゲージメントの高い読者を醸成するコンテンツとなっているのか否か。読者の信頼を獲得できているのか。コンテンツ量のわりに滞在時間が短ければ、読者を失望させて離脱させているのではないか。
実は僕は普段はあまりアナリティクスは見ず、毎日見ているのはWordPress内の統計情報です。しかし、記事ごとにPVのみならず滞在時間を見たりするなど、どのコンテンツがどれだけ読者に刺さっているのかの仮説検証を繰り返し、ネタの選定と記事の執筆に励む必要があると感じます。
先日、Umekiサロンオフ会で、「サロンに入会した理由」を聞くと、ほとんどが、記事を読んで、タメになったから。という理由でした。プロモーション的な観点では、記事の下部にサロンへの誘導があり、あのバナーを何度か見ているうちにコンバージョンしてしまった。という方もいて、毎回コピペしているのは無駄ではないことがわかりました。
正直、The StartupはあまりPVのあるメディアではありません。しかし、PVにしてはやけに影響力があるなと日々の生活で実感しているメディアです。このメディアのお陰で、よく知らない人からのわけのわからないFacebookフレンド申請が増えました。「宜しくお願い致します」的なメッセージはマジでやめてください。
PV重視ではないメディアの考え方。それを噛み砕くと、本質的なPVを積み重ねることがブランド力を上げることに繋がるのではないか。という仮説を立ててみた。メディア運営の考え方の一つの参考になればと。
今後もSEOの実験的な釣り記事もあるでしょうが、極力本質的なPVを獲得できる記事を出し、読者の信頼を獲得できるよう努めていきたいと思います。
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■About this media & Yuhei Umeki
私とお会いしたい方はこちらをご覧の上、適切なアプローチをして下さい。一方的なFacebookフレンド申請などに困っておりますので、そういうことはやめて下さい。
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