分散型メディア論、流行ってますね。イケダさんの影響を受け過ぎなだけか..
「分散型メディアってどう思いますか?」というファジーなご質問を飛翔さんから2週間くらい前にもらったので、誌面にて回答。まずはTheStartupの分散型メディアに関する過去記事を復習しましょう。
・もう自社メディアはいらない?分散型メディアでコンテンツは流通する(2015.4.15)
・分散型メディアの本質とブランド認知を上げるヒント(2015.12.19)
まずは、過去記事が読みづらくて泣けました。TheStartupでの最新の分散型メディア論の記事は3ヶ月前。この頃はまだnoteとか言ってませんでした。インターネット業界、動きが早いです。
分散型メディアに関する理解は個人的には深まってきています。
コンテンツのフォーマットと出す場所の最適化による
影響力の最大化
それが、分散型メディアの全てだと思います。
闇雲に様々なメディアに手を出せばいいわけではありません。
あくまで、自分のコンテンツは「どのメディア」に読者がいて、「どういった形で」より読まれるようになるか。
影響力は「範囲」だけではなく「深さ」もで、売上換算すると10万人への薄いリーチで500円の課金と1万人への深いリーチで1万円の課金では、後者の方が売上は立ちます。多くの人にちょっと知られるだけではないく、狭い人のマインドシェアをガッと奪うというのも影響力です。
例えば、資金調達データベースのウメキワークスがVCの90%に普及しだしたりすると、ウメキワークスがないと自分で調査しなきゃいけなくて、不便だと感じるようになる。とか。
なので「分散型メディアってどう思いますか?」という飛翔さんの質問に対しては、「そのコンテンツと相性の良いメディアを選び、そこに最適化したフォーマットでそのメディアで読者を増やしていく勝負になっていく」という回答になる感じですかね。
それでいうと僕は今年はnoteを攻略する方針としますので、下手にミディアムやスナップチャットに手を出すことはしないと思います。とりあえずnote上でどこまでいけるのかの限界に挑戦する感じです。様々なメディアを試していると、リソースがなくなってしまいますしね。これは法人メディア運営も同様で、東洋経済がInstagramやってもしょうがないですよね。読者は東洋経済にInstagramを求めていないはずです。
複数強いチャネルを持っているのであれば、時間差でコンテンツを出すというのも、分散型メディア的発想だと思います。
ブログメディアを事例とします。
1日目:普通に更新する。feedlyやダイレクト訪問者と接触
2日目:Facebookに投稿
3日目:twitterに投稿
4日目:NewsPicksに投稿
あーあ、この記事全然読まれなかったな。と思っても、4日目にNewsPicksで爆発するとか、起こり得ます。Facebookやtwitterで僕が保有しているユーザーに刺さらなくても、NewsPicksユーザーに刺さるコンテンツだったということなのでしょう。
記事に対するメディアごとの反応を見るために、時間差をつけて拡散していくというのは一つの考え方です。各メディアでの己の集客力が把握できます。
一つのコンテンツを
・いくつかのチャネルで(無駄にたくさん使う必要はない)
・チャネルに最適化されたフォーマットで
・一斉にシェアするのではなく時間差でシェアする
ことを意識して運用した方がよさそうだなと。
イケダさんがよくやる、tweetのまとめ記事なんかも上手くて。そのツイートを見ていなかった人にとっては、ブログ記事で知ることになるので、上手くコンテンツをリサイクルできているんですよね。僕も現に、「石の上にも三年」を盲目的に信じてはいけない。というtweetを膨らませただけの記事を出しましたが、結構読まれていて、リサイクルが機能したなと感じます。
最近だとイケダさんは、noteで投稿した有料記事を、ブログ記事として掲載してスナップチャットする(1日で消す)という手法を開発。これは、「その日に読まなきゃ感(限定感)」が出るので、結果的にその記事の瞬間風速的なPVは普通に出すより読まれそう。SEOで検索流入や関連記事としての回遊は期待できませんが、実験として大有り。
このように、特定のメディアに最適化したフォーマットで出したコンテンツを、別のメディアでリサイクルする流れは今後加速していくでしょう。
分散型メディア勝利の方程式=チャネル最適化×フォーマット最適化=影響力(範囲×深さ)の最大化、だと思います。
分散型メディアの考察に関しては、最近上場承認が降りたPR TIMESの分析でも触れています。
note:上場承認の「PR TIMES」、月間500万PVで1PV10円以上を稼ぎ出す?その究極の分散型メディアモデルとは