アカツキが上場（IPO）承認。想定公募時価総額260億に怒って、初値爆騰で超サイヤ人化なるか

ソーシャルゲームの雄、アカツキが上場承認。2016年3月17日上場予定とのこと。ゲームには疎いので、サクッと紹介しましょう。サクッと。

公募時時価総額260億：来期を鑑みると、安いのかも

公開日発行済株式総数：13,476,200株
想定価格：1,930円
想定公募時時価総額：260億円
2016年3Q当期利益：6.5億円
2016年TS予測当期利益：10億円
2016年TS予測当期利益適用PER：26倍

今期の数字は3Qまで固まっており、今期数字で見るとPERは20倍台前半での着地とTSでは予測。類似銘柄では2015年3月のエイミングが1Qでの上場申請で、申請期適用PERは25倍。そこを見ると、アカツキのプライシングにもほどほどの納得感がある。ちなみに本日エイミングの2015年通期決算が発表されたが、売上121億の当期利益19億であった。しかし、エイミングの時価総額は2016年2月12日の終値で146億円（市況悪化の影響をモロに受け、割安といえよう）

後述するが、バンナムとの共同作品である「ドラゴンボールドッカンバトル」が当たっており、申請期適用より来期の業績予測が大きな焦点といえる。ゲームだから業績予測が相当ボラティリティあって難しいが。

資本政策：GCP、きっちり2倍に仕上げる

2014年にGCPとリンクアンドモチベーションから調達。

☆2014年4月30日
発行価格：110,000円
GCP引受株式数：8,181株（6.64%/優先株）
GCP引受額：8.99億

☆2014年5月30日
発行価格：110,000円
リンモチ引受株式数：4,545株（3.68%/普通株）
リンモチ引受額：4.99億

株式総数：11,2726株
時価総額：約124億

結果論ですが後述の2015年の当期利益は3.68億なので、PERにして33倍程度の時価総額です。レイターで投資して2年足らずで想定公募時時価総額が260億と約2倍。GCP、きっちり仕上げてくるなという印象。

ちなみに本誌ではGCPのファンドリターン予測でアカツキに対して10億円の投資で取得比率20%、上場時想定時価総額200億と予想していた。取得比率はだいぶミスりましたがw 大筋は間違っていない予測です。記事の予想通り、9億の投資が40億になって返ってくるには、時価総額が550億くらいまで上がらないと。

参考記事：GCPリターン予測記事

「ドラゴンボールドッカンバトル」が大当たりの兆し

PLを整理するとこんな感じ。

元々は自社タイトルの「サウンザンドメモリーズ」のヒットが有名でしたが、昨今はバンナムとの共同である「ドラゴンボールドッカンバトル」が当たってそうな香り。最近iOSのトップセールスランキングで1位を奪取するなど、キテる感あり。

そのドラゴンボールのヒットを踏まえて、TS独自予測では2016年4Qの数字を強気に読みました（上記予測は会社予測が出たら修正するかも）。

取引先を見るとバンナム勢で約60%と、これがドラゴンボールの売上なので、ドラゴンボール依存率は高いですね。

個人的にはドラゴンボールのようなビッグIPを未上場のアカツキが取得できているのが凄いなと思ったのですが、アカツキのゲーム企画力や開発力の高さは業界では評判のようです。

小粒上場の栽培マンを蹴散らし、市場の注目を集めるか？

インターネット銘柄で100億円以上の公募時時価総額の上場案件は、2015年8月のメタップス（約400億）以来と、注目が集まる。

下記のメタップスの資料を元にドラゴンボールの売上を予測すると

トップセールスランキング6-10位を維持と仮定
月商：6-10億の間でアップサイド10億と想定
バンナムとのレベニューシェアであり、30%がアカツキ売上と仮定
iOSとAndroidの2つのプラットフォームで配信されており約2倍と仮定
アカツキ月商：約6億
ドラゴンボールのみで四半期売上が約18億

参考：月商10億円を超えるメガヒットアプリを目指すのに必要な戦略まとめ《データ✕TVCM✕アプリ》

IPだとレベニューシェアなのがアレですが、ドラゴンボールってTheStartupでも「栽培マン」というカテゴリーがあるくらいの超強いIPですから、当面人気は続きそうな気が。

アカツキの初値が高騰し、初値時価総額がメタップス越えにならないかと期待しております。久々に楽しみなIPO案件です。スーパーサイヤ人、アカツキに期待していますが、市況が大きく崩れてゆく中で、値がどれくらいつくのだろうか。