サムライインキュベートの出資先でありインキュベイトキャンプ7thにも参加していたファッションレンタルのairClosetが寺田倉庫やエンジェル投資家などから億単位の資金調達を実行したと2015年4月15日に発表した。
ファッションレンタルでは海外ではRentTheRunwayやLe toteというプレイヤーが存在し、グロースしているが国内では主立ったプレイヤーはまだ存在しない。
RentTheRunwayがドレスやパーティーバックといった結婚式やパーティーで使う高級材だ保有よりレンタルが向くものを主軸に展開している。airClosetでは月額6,800円で1箱3着届き、月に何度でも交換可能。気に入ったものは購入もできるレンタルECといえよう。
筆者は月額6,800円で3着服が届くということは、それ相応の(低価格な)商品の扱いが多いだろうと推測している。ファッション雑誌を熱心に読むそうではなく、ファッション偏差値が53くらいでお金がない女性ユーザー向けであり、ターゲットボリュームはそれなりにあるものの、そんなにスティッキーに刺さるサービスなのか?とかねてから疑問を持っていた。
だが、ふたを開けてみるとサービス開始前に各種メディアを賑わせ、数万人の事前登録者を集めるなど、かなり話題になっていた。ユーザーからの声としては下記のようなものもある。
◆参考記事:月額制ファッションレンタル「airCloset」が神サービスすぎてヤバい!
この手の月額課金サービスはユーザー獲得後にユーザーがどれだけ残存するか。ライフタイムが何ヶ月程度となるかが鍵だ。レンタルする服を仕入れなければならず、先行投資型で月額課金で回収していく事業モデル。在庫を多く抱えるがゆえ、寺田倉庫を株主に迎えることで、倉庫費用を削減するなどのairCloset側のメリットはあるだろう。
筆者の仮説を覆して大人気サービスとなるか、ピボットとなるか、今後を楽しみにしている。ファッション雑誌を熱心に読まないけど服はないと困ると女性という市場自体は意外にボリュームゾーンなのかもしれない。