スマホ向け EC 販促プラットフォームFlipdesk(フリップデスク)を提供する株式会社ソケットがB Dash Venturesからシードラウンドで資金調達を実施したと発表した。
同時に元ミクシィ代表取締役社長朝倉祐介氏を戦略顧問として起用したようだ。朝倉氏の「戦略顧問」就任はオンライン家庭教師ダイエットのFINCに次ぐ二社目か。「戦略顧問」という肩書きが流行るかもしれない。
フリップデスク導入後、ROIが1000%のサイトも出現
ソケットの代表取締役を務める安藤祐輔氏は豊富なECコンサルティング経験を持つなど、ECに造詣の深い人物。フリップデスクはスマホEC向けに特化して販促プラットフォームで、スマホサイト上で実店舗のような接客を実現する。
サイトに埋め込んだタグによって訪問者䛾行動を自動で解析し、状況に応じてクーポン発行、キャンペーン告知、チャットサポートなど最適な接客を行うことで、訪問者購買意欲を高め、店舗購買率を上昇させることができる。 スマホ普及に伴い、コンバージョン率低下や、メルマガ開封率低下などが EC 業界共通課題となっており、そのような課題をフリップデスクでは解決したいという。
上記のイメージのようにたとえば5回訪問した顧客に対してクーポンを発行するなどのオペレーションが可能だ。
2014年9月の正式リリース後4ヶ月弱で、既に東急ハンズや109などの大手を筆頭に導入サイトは100を越える。その中でROI(フリップデスクでは利用料金に対して得られた粗利率と定義)が1000%を越すサイトも出ている。ちなみにフリップデスクはサイトのPVごとの従量課金制を採用している。
注目のECマーケティング市場:Karteのスマホ特化版か?
本誌では以前ECマーケティング市場のプレイヤーを3社紹介した記事を出している。
Karteなど、注目のECマーケティング市場国内サービス3選
この中でいうとフリップデスクはKarteのような訪問客を接客してARPUを高めるCRMツールといえる。
筆者は以前取材時にKarteの管理画面を見ているが、リアルタイムに訪問客の動向がわかり、すごいなと思ったと同時に運用が大変そうだなと感じた。きちんと運用すれば売上は上がりそうだが、社内に専属のKarte担当が必要に思えた。
フリップデスクはKarteほど細かくはない点において、運用の負担が軽そうだ。きめ細かい接客サービスの実現と運用コストの兼ね合いがある中で、料金的な意味合いではなく工数的な意味合いで運用コストが低いフリップデスクの方が導入されやすいイメージを持った。
尚、IVS Launchpad2014fallではKarteが4位に入賞、フリップデスクは5位以内の入賞を逃している。ちなみにLaunchpad出場企業に対するIVPの新規投資はしばらくない気がしており、自社のソーシングイベントになっていない説が業界では囁かれていることを付け加えておこう。
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内容の参考:ネットの未来を予測するには歴史を学ぼう、動画分科会を始めてみた
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