公式アカウントは月商3.5億?:植原正太郎氏に聞くLINEマーケティング

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スクリーンショット 2013-07-12 13.48.46我らが?トライバルメディアハウスのマーケターである植原正太郎氏がLINEに関する本を出されたということで、気になっていたLINEマーケティングついて伺ってきた。

LINE@ 公式ガイド 繁盛店につながる集客・運営 小さなお店の店長・スタッフが実践すべき新・100の法則。

LINEマーケティングの話はまださほどメディアに登場していない。コアラのマーチの事例紹介がMarkezineであるが、いつも通会員じゃないと続きが読めない。ぐぬぬ。

本書はLINE@に関する本であるが、LINEマーケティングの全体感を植原氏に伺い、その予約を本稿で紹介する。

月商3.5億円?:LINE公式アカウント事業数字

まずLINE公式アカウントに関してから解説する。2013年7月12日現在。

■公式アカウント合計数:152

新しい公式アカウント:4
グルメショッピング:24
ブランド・サービス:19
ライフスタイル・エンタメ:14
メディア:16
アーティスト:37
芸能人:26
政党&公共サービス:12
便利ニュース:16(LINEブランドのため総合数からは割愛)
注:LINE公式アカウントから目視で確認

■価格

初期費用:約1,000万円
月額ランニング費用:約250万円
オリジナルスタンプ制作費:約1,000万円
注:上記公式アカウントにこの価格が全て適用されているとは限らない

■販売チャネル

LINE直販
大手代理店を中心とする代理店販売

公式データはこんな感じ。月額ランニングだけで単純計算する約3.5億の売上と見込まれる。実際の公式アカウントのライフタイムが何ヶ月かはわかりかねるので、各公式アカウントがランニングで全て課金していると仮定しての想定としました。

算出式:月額250万×140アカウント
注:政党&公共の12アカウントは除いた

■LINEは開封率の異様に高いメルマガである

LINE公式アカウントないしは後述のLINE@の主な提供価値は、プッシュ通知で一斉にクーポンなどの情報を配信できる点にある。従来のメルマガだとメールの海に溺れて、CTRは数%あれば御の字という状態。一方でLINEであればメールほどは受け取る情報量は多くなく、「かなり高い開封率」(植原氏)とのこと。

■成果地点をどこに置くか?:会員の15%が実店舗へ来店した事例も

公式アカウント登録すればLINE公式アカウントページからの導線もあり、数十万から数百万人単位でLINEのユーザーを自社公式アカウントに誘導し、プッシュ通知で情報を送ることができる。とある店舗のあるブランドに関しては、LINE公式アカウント数の15%が実店舗に来店した事例もあり、時に爆発的なトラフィックを生み出すことに成功しているようだ。メディア業界でいうSmartNewsやGunosyのような瞬発的なトラフィック増は見込めると思われる。

実店舗であれば来店、toC向けの商品であれば売上など、事業に直結する数字で見ている出稿主が多いようだ。ただ、公式アカウントはランニング150万円支払えるクライアントは限られているだろう。月商のアップサイドは10億円程度と思われる。それでも利益率が相当高いビジネスだと思いますが。

ローカル店舗集客ツールのLINE@でロングテールを狙う

スクリーンショット 2013-07-12 15.13.47続いてLINE@について。公式アカウントが大企業のブランディングツールだとすると、LINE@は街の飲食店を中心とした店舗が使うプロモーションツール。初期費用および月額5,250円で利用可能だ。LINEフレンド数が1万人を超えると従量課金が発生するスキームとなっている。

店舗プロモーションツールとしてはtwitterやFBページなどもあったが、ローカル店舗で上手く運用できているところはそんなに多いイメージはない。ましてやtwitteもFBページも無料である。いくらLINEがリテラシーが低い層まで普及しているとはいえ、月額5,250円払ってLINE@を店舗が利用するのは相当ハードルが高いと私は考えている。

とはいえ本書には美容院などの成功事例もいくつか紹介されている。twitterやFBページとの最大の違いは、O2Oに強いという点になるであろうか。twitterやFBでクーポンを発行するよりも(twitterはTLを全ては追えておらず、FBも投稿が全てのファンのウォールにリアルタイムに表示されないことから)LINE@の方がリーチでき、その分成果にも繋がりやすくはある。特にクーポンの発行などで考えれば、LINE@を利用して何回か来店すればすぐに月額費用が回収でき、ROIは計測しやすい。

導入ハードルは高いと思われるが、上手く使えればその効果も見込めるLINE@。今後どれだけ普及していくのか、注目していきたい。LINE@はLINE公式アカウントと異なり、各々の店舗が独自で店舗なりHPなりソーシャルメディアなりでLINE@の会員を獲得していかなければならないのがしんどいだろう。エリア切りでLINE@のプラットフォームなどがあれば会員獲得も楽になるであろう。その内そういう施策も出てくるかもしれない。

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