語学系サービスを展開するスタートアップ(レアジョブ、Lang8、コニャック)の比較

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本日、コニャックがFacebookとの連携のリリースを出しましたね。
「ソーシャル翻訳コニャック」がFacebookを軸にグローバル展開へ

これを機にwebを活用した語学系のスタートアップのサービスを比較してみたい。
今回取り上げるのはこの3社です。

1.オンライン英会話のレアジョブ
2.語学添削SNSのLang8
3.ソーシャル翻訳のコニャック


■語学勉強とwebとの相性

語学の勉強の仕方は言うまでもなく4つに分かれる。
1.リーディング
2.ライティング
3.スピーキング
4.リスニング

リーディングに関してはwebにいくらでも英文が落ちているし
iphoneアプリなどの方が習慣化もしやすく
サービスの供給者が多いのでユーザーにとっては困る市場ではない。

その他の3つはわりと独学では難しいという特性があり
ゆえに各3社のニーズがあった、といえる。

スピーキング&リスニングに関しては通常
英会話レッスンで習得するのがセオリーであり
外資系の社員とかはベルリッツとかに通っていたのであろうが
時間の制約と割高な料金体系という点が普及を阻害していた。
*既に十分普及しているという見方もできるとは思うが。
この市場に登場した「レアジョブ」は画期的なサービスで
詳しくは後述したい。

ライティングに関しては
自分の書いている文章って正しいの?とか
結構急ぎで英文作らなきゃいけないんですけど
というニーズがあり
大人向けサービスではあまり思いつかないのだが
10代の頃のZ会やら進研ゼミの学習が
ライティングを添削してほしいという需要には応えていたはずである。
この市場に参入してきたのがLang8とコニャックである。

各社が位置する市場が細分化されたところで
各社の特長と実情を考察してみたい。

■レアジョブ

▽マーケットでの現状

レアジョブに関する話は実はweb業界の人間よりも
大学時代の友人から聞くことが非常に多い。
著者は慶応出身であり反エリートな著者に対し周りは外資系企業やらロースクール生やら
そういう友人が何人かいる。
彼らはほぼレアジョブユーザーである。
レアジョブのHPでは会員数は45,000人を突破と明記してあるが
いつの段階のものかわからないし感覚的にはかなり伸びてるんじゃないの?と感じる。

▽サービス内容

このページ のままであるが
毎日25分スカイプで英会話でき、月額5,000円である。
これが通常の英会話教室と比べて破格の値段であることと
毎日25分やってもやらなくても良いという融通が効く点が
ユーザーに大きなメリットをもたらし人気を博している、と考えられる。
私はユーザーではないのでわかりかねるが
月に10回くらいでもやっとけば十分payするんじゃないか、という感覚。
5,000円は安いじゃないすか。
毎日やれば25分129円とある。破格ですよ。

英会話の相手がフィリピン大学の学生であることから
「ただのフィリピンパブではないか」と揶揄する声も聞いたことがあるが
逆にいえばフィリピンパブのマーケットシェアを喰ってしまえるくらいの
インパクトのあるサービスであるといえる。

▽今後の展開の考察

プロダクト自体はアンメットニーズを突いた非常に良いものであると思う。
ユーザーの増え方としては東大早慶の学生あたりの
「実需要がありバイラル性がある市場」から伸びていくと考えられる。
企業としては法人契約を伸ばしていき大口の受注を取りにいくのが
企業の営業努力としての売上拡大に効果的であると思われる。
「英語公用化」の楽天やユニクロの社員への導入を企業として勧めてもらう
むしろ社内システムの一部に組み込む。など。
既にそういう案件はあるのかもしれませんが
BtoCだけでなくBtoBの市場開拓がサクセスドライバーであると思います。

■Lang8

Lang8に関しては数年前(2009年くらいか)に
ベンチャー界隈では話題になった企業であったと記憶している。

「語学添削SNS」という名前そのもののサービスで説明不要と思われるが
「ライティング」という側面で考えたときにコニャックと比較されると
コニャックの方がセンテンスも短く、翻訳スピードも速いのではないか?という仮説が私にはある。
Lang8のサービスは「すぐに翻訳したい」という即効性はあまりないかもしれないが
(即効性あったらごめんなさい・・・)
「SNS」という点がキラーコンテンツであり
「ただの添削に限らない+αのコミュニケーションというアップサイドが見込める」
という点がユーザーにとっての最大の魅力
であると思います。

私もZ会とかやっていましたが
「先生のコメント」を楽しみに添削が返ってくるのを心待ちにしたものです。
この「生徒to先生」がSNSというカジュアルなものによりも
「関係性のフラット化」が進み、楽しく勉強しやすくなる。
会員数も現在は20万人まで伸びたらしく
サイト内のトラフィックが増えれば確実に社会的に価値のある事業に育つと思います。

ただ、マネタイズが広告か課金か、であり
下記に関してはサービスの質(添削の質やスピード )はソーシャル性に依存するため
レアジョブのように一定の質のサービスが担保されているとは現状では考えにくく
「プレミアム会員」などで課金しようにも、現状はハードルが高いかもしれません。

■コニャック

コニャックはLang8の「長文をじっくり添削」というのに対し
「短文を簡易的にスピード翻訳」という
ライティングの需要に対して
Lang8:「ライティング上達したい」
コニャック:「一刻も早くこの文章を正しい英文にしたい」
全く別の需要に応えているサービスであり
同じライティング系のサービスとはいえ全く別物です。

コニャックが上手い、と私が思う点は
文字あたりの課金制にしている点 。
この点はLang8より上手かった、ともいえるが
逆にこの課金制が足枷になってユーザー数の伸びが鈍化する可能性が高い。
月額のプランもあるようですが。

おそらくコニャックのサービスの需要が日常的にある層は
英文メールが多いビジネスマン。
学生もESを書く際に使いたいと思われますが
時間あるんだからLang8で勉強しろよ、と思います。
コニャックは「学習」というよりも「実務」のフェーズで強みを発揮し
例えば楽天の社員はコニャックを使いながら海外とメールをし
リスニング&スピーキングはレアジョブで頑張れ、という形が
英語力upには時間に対する費用対効果は一番高い、と思われる。

コニャックは今回FBでアプリを発表しているが
FBアプリのマーケティングでユーザー数を伸ばすのは結構難しいのではないかと思う。
ここをサクセスドライバーとするよりは「マーケティングの認知向上の一種」くらいに捉え
レアジョブと同様にBtoBへの営業で
「グローバル化を目指す日本企業の英文メールチェックのインフラ」
を目指して、ついでにBtoCでも吸い上げる、というのが合理的な成長戦略かと思います。

■蛇足、俺はこう思う。

レアジョブとコニャックをパッケージでBtoBに売れる営業代理店があると
いいんじゃないかなと思う。
どちらのサービスもBtoBいわば企業内での需要が高いサービスである。
企業が買う窓口は「英語という教育を施す人事部である」と思われることから
大企業の人事部に一番コネクションがありそうな
リクルートあたりと代理店契約を結んで売ってもらう、というのが良いんじゃないだろうか。

ほんと、いつも「どこかと提携すりゃいい」という
スタートアップのネクストステージの展開の提案というか
スタートアップが大きくなるサクセスドライバーって
大企業との大型取引か戦略的協業だと思うんですよね。
これからも臆せずこういう提言はしていきたいと思います。

いずれにしろ3社とも英語に弱い日本人にとっては
社会的意義のあるサービスだと思いますので
普及すべく応援できればなと思います。



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