コンテンツマーケティング立ち上げの3つのテクニック

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content-marketing本誌でも登場頻度が増すコンテンツマーケティング。戦略的コンテンツマーケティングなんて本も出て、嬉々として買って読んじゃったわけですが、あまりにも戦略レイヤーの話で個人的にはつまらなかった。インフォバーンの顧客開拓用の本で、導入検討企業を説得させる営業資料にしか思えませんでした。コンテンツマーケター向けではなく、コンテンツマーケティングの導入を検討している企業のマーケ担当者向けですね。

自分にとって目新しかったのは、CLO(Chief Listening Officer)を置いて顧客に耳を傾ける必要がある。という話くらい。なんでもCXOとか付けりゃいいというものでもない。

本書は戦略論に終始しており、読まれるメディアとして成立させるにはどういうコンテンツを出して、どう読者を定着させるかという具体的な視点に欠けているように見えた。(そこの提案がインフォバーンの価値になるはずなので、そこを省いているのは営業戦略上は正しいと思う)私なりにこういうコンテンツを出すと立ち上がりやすいだろうという話を、実体験を元に本稿で述べる。

*ちょっと長くなりました。4,000字くらい。

1:インフルエンサーとのコラボレーション記事

★流入チャネル:ソーシャルメディア

一番最初に出すと数字が取れやすいと思われるのが、インフルエンサーとのコラボレーション記事。具体的にはその(オウンド)メディアに関する事業領域と関わりのあるインフルエンサーの取材記事。

この記事をリリースする一番の目的は、そのインフルエンサーの影響力に相乗りして、ソーシャルメディアで記事を拡散してもらうこと。自分が取材された記事であれば、拡散してもらえる確率は高い(ただし、拡散することを強要してはいけないし、拡散してもらえないことも全然ある)記事制作過程からインフルエンサーを巻き込むコラボレーション。

■類似事例:PVに読者モデルを起用

ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略 “音楽人”が切り拓く新世紀音楽ビジネスという本のP71にPV・MV(プロモーションビデオ・ミュージックビデオ)に読者モデルなど「目指すターゲットに影響力のあるインフルエンサー」を起用して、You tubeの視聴回数を伸ばしていったという事例が紹介されている。その読者モデルが自身のブログで「この曲のPVに出演してる!」などと発信し、その経由での流入も見込める。

■The Startup事例:VCの赤本

この戦略を取ったコンテンツ群は「VCの赤本」といえる。著名VCを取材することで、彼ら自身にも拡散してもらい、彼らが所属するファームのHPにまでリンクをもらっている。これは読者モデルがPVに出演して、自身のブログで「PVに出てるよ!」とPRしてくれているサイクルと同じ。このシリーズは予想以上の反響であったが、連載モノは10本もやると飽きられてくるので、次の企画を考えないとな…。

2:読み手としてのインフルエンサーを呼び寄せる記事

★流入チャネル:ソーシャルメディア

1ではインフルエンサーと共同でコンテンツを製作しているが、知名度のないメディア(および書き手)がいきなりインフルエンサーに取材依頼をしても断られる可能性が高い。1の戦略はある程度メディアの認知度が高まってきた時にレバレッジを掛けるのに有用であり、最初はインフルエンサーを反応させるような記事を狙うのが現実路線だろう。

インフルエンサーの反応を狙うのは3パターン。

1:そのインフルエンサーに関連する鋭い分析
2:そのインフルエンサーに興味を持ってもらえそうな鋭い分析
3:そのインフルエンサーに関する事業の紹介

知名度が上がれば上がるほど3だけでも反応してもらえるようになるが、一般的には1や2の記事の方が質が高いため、バイラルする可能性はある。本当に3のパターンは面白くて、トラッキングしてみると

「当社のサービスが紹介されました!\(^o^)/」
「当社のサービスも紹介されました!\(^o^)/」
「当社のサービスが掲載されました!\(^o^)/」

というだけで記事の中身はサービスを羅列しただけで、インフルエンサー(そのサービスに関連する人)が嬉々として拡散しているだけで、記事に中身なんてない。バズっても多分滞在時間は短い。しかし、メディア側が知名度のないところからPVを取る戦略としては有用と言える。老舗メディアがやると格が下がりそうなので、注意したい。

そしてこういう記事をシェアしているのがどういう人なのか(自分に関連あるならともかく、自分に関連もなくシェアしているような人)はリテラシー低そうだなと思う。この行動でその人のリテラシーをデューデリできる。

■The Startup事例

1億円以上の資金調達に成功した28社のスタートアップ・ベンチャーにみる億単位のラウンドの共通項

これは正直狙ったというよりかは、あったら自分が便利だなと思って作ったのだが、結果的にこの戦略と合致している。振り返って読むと、だいぶ考察のレベルの低い記事だな…。並べるだけじゃ嫌で、強引に考察した気が。

3:将来の検索クエリを先読みするタイトリング

★流入チャネル:SEO

コンテンツマーケティングで最も美しいトラフィックサイクルは「ソーシャルメディアでバズる⇒結果的にSEOも強くなる」だが、いつもそう甘くはいかない。自社に関する検索ワードで上位表示を狙い、そこからのトラフィックを取ることがコンテンツマーケティングにおいて最も重要といえるかもしれない。

同じ1PVとはいえ、ソーシャルメディアでバズった結果の1PVと目的性を持って訪問した1PVではその後のCVRが高そうなのは後者であることが容易に想像できる。

検索流入を狙うパターンのテクニックとしては2つ。

1:ビッグワードは刺激的なタイトリングで検索結果のCTR向上⇒検索順位の向上を狙う
2:将来検索クエリが増えるであろうワードを狙う

■The Startupビッグワード事例:「街コン」

街コン体験レポート:Bクラスの姉ちゃんたちの争奪戦?

最近「街コン」単体ワードで5位くらいまで上がってきました。具体的な数字は出しませんが、この記事は下記のような数字の動きをしています。

スクリーンショット 2013-06-10 11.19.38左の山はソーシャルメディア、真ん中はNaverまとめ効果、後ろはSEO。この記事はそもそもBLOGOSにかなり数字を持っていかれていましたが、Navarまとめの被リンクも効いたのか、当初は「街コン体験レポート」などでの流入があったものの、後半は「街コン」単体ワードでの流入が来るように。直近ではデイリーで3桁の流入があります。

はっきりいってThe Startup本来のブランディングとはかけ離れたギャグコンテンツなのですが、この記事を読んだという見知らぬAクラスな女性も何人かインバウンドで引っ掛けられたということもあり、街コン自体はBクラスの姉ちゃんしかいなかったのですが、記事化したことで十分な恩恵を僕は受けたといえるでしょう。

刺激的なタイトリングゆえに2ページ目にいたときでもCTRは5%くらいあったため、徐々に上位表示されていったと思われます。

■The Startup将来予測ワード事例:「オークファン IPO」

IPOするオークファンの主な収益源は、美しき有料月額課金

最近よくやる常套手段がIPO+サービス名の掛け合わせ。IPO承認が降りたときか、事前に情報をつかんでおり、そう遠くない時にこのタイトリングをやります。本誌の特性に合致しているコンテンツでもあり、このワードで流入してくる読者とメディアの親和性が高いはずです。

この記事は予想通り最初は「オークファン IPO」での流入が多かったのですが、少し経つと「オークファン」単体で4位くらいまで上がってきており、単体ワードでの流入が増えました。これも検索結果からのCTRが高いからではないかと予測します。

最後に:マスターベーション的なPRコンテンツはやめよう

自らの思考整理を兼ねたためだいぶ長い記事になりましたが、コンテンツマーケティングと単なる広報ブログの違いは「読者の役に立っているか否か」だと思います。読者は貴方の企業の熱烈なファンでない限りは、「当社のサービス、こんな機能をリリース致しました!」などという話はどうでもいいわけです。

にも関わらず、自社のことばかりアピールする企業ブログは多い。読者のニーズが何かを汲み取り、それに沿ったコンテンツを発信した上で、自社のPRをそっと添えておく。くらいの案配がいいのではないでしょうか。これはきっと恋愛でもそうですよね。(遠い目)。自分のPRではなく、相手のニーズをまずは汲み取るべき。

ということで、コンテンツマーケティングに関するご相談がもしあれば、Facebook宛にご連絡いただければ対応します。2-3ヶ月契約で設計とかですかね。インフォバーンよりは安いであろう自信はございます。

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■About this media & Yuhei Umeki

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