ブログメディアにおける取材と分析の分離

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Umeki Salonで昔話題になったネタを記事化。

本誌では「VCの赤本」以外はほぼ取材をしません。たまに裏取りで少し取材することはありますが、公開情報を元に私が独自に分析考察をするのが売りなつもりのメディアです。(たまに外れた分析考察もあったことを釈明しておきますが…orz)最近では昔日の努力が実ったのか、「書いてくれ」と依頼されることはほとんどなくなりました。

一方で、他誌に寄稿する際は取材を元にした記事を書くことが大多数。結構な数の取材もしてきました。その経験を踏まえて、こうありたいという願望も込めて、ポジショニングの一例を描くとこうなります。「分析考察」を今回は「分析」という文言で統一します。

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各型をもう少し比較すると下記。

■取材型記事量産メディア

▷メリット
・取材を元にしているため事実関係の精度が高い
▷デメリット
・取材相手へ配慮する気持ちが生まれ、踏み込んだことを書きにくい

■分析型記事量産メディア

▷メリット
・取材しないため、ある程度踏み込んだ内容を気にせず書ける
▷デメリット
・取材せず推測で書くと事実誤認するリスクを孕む

取材:事実を深堀りして聞ける
分析:取り上げる対象に不利なことでも踏み込める

簡単にいうとこうなるでしょう。

取材した上で分析すれば最良の記事に近づけるという考え方がもっともらしい。理想は「取材+分析」です。しかし心理的に「取材」が「分析」の邪魔をすることがあります。「取材」した場合は、対象者から事前チェックが入ることも多いですし。

商業用ライティングであれば問題ないですが、ジャーナリズムの観点では「取材した上で、取材対象者に不利な分析」もあり得るわけで、不利な分析が入っていれば事前チェックで跳ねられる可能性が高い。事前チェックで跳ねられるくらいなら、面倒くさいのでお蔵入りにしてしまえ。と私は思ってしまう。

この辺のバランスが難しいのです。「取材して書いたほうがいいよ」と言われたこともあります。しかし取材したからといって必ずしもいい記事が書けるとは限らず、むしろ事業者側に都合のいいことを言われて丸め込まれ、自身の判断が鈍ることもある。

旧来メディアの方々からすると取材しないのはあり得ないと思われそうですが、取材によるデメリットもあるんですよね。取材しないことによるメリットを追求したメディア運営をThe Startupは心掛けていこうと思います。

注:早速、軽く取材したことによるデメリットを喰らいましたねw 「取材と分析の乖離」はますます進んでいくだろうと実感しました。

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