BtoCサービスローンチ時のマーケティング手法:前編〜連動性のあるストーリーを描き起点を作りサポーターを増やしO2Oを反復横跳びする〜

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イケダハヤト氏からの要望を受け?
8月の人気ポストであった「各フェーズで有効なスタートアップマーケティング『10のチャネル』」
*わりと好評なエントリーだったようですので未読の方は是非リンク先をご覧下さい。
続編として「シード期(サービスローンチ時)のマーケティング手法」を
私なりにまとめて紹介してみます。

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■サービスローンチ時/シード期の 定義
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「サービスローンチ」時は文字通りですが
先述のエントリにあたる「 ユーザー数1万人以下の状態」をシード期と定義したいと思います。

▽先述のエントリで提示したumekidaの施策

その中から再考してブラッシュアップすると下記が考えられます。

①:ソーシャルメディアの自社(サービス提供者)活用:twitter / FB
②:テックメディアの掲載 :Tech WaveやThe Startupに取り上げられるなど
③:イベント出展:Samurai Ventures Summitなどの出展
④:キャンペーンの実施
⑤:SEO:内部施策を万全にしておく
⑥:可能であれば一般メディアの掲載:ライフスタイル系雑誌など

▽参考:イケダハヤト氏が提示した施策

①:ブロガー&メディアリレーション (メディア掲載)
②:ターゲットコミュニティへの参加 (イベント出展)
③:エヴァンジェリスト育成
④:ヘビーユーザーへのロイヤルティ向上施策
⑤:ターゲットユーザーへのヒアリング強化

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■BtoCの3ジャンルのマーケ手法を考えてみる。
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実際問題マーケティング手法に一つの絶対的な解はないといえ
ジャンルにも寄り切りだとは思うのですが
仮にBtoCといっても細分化されると
ジャンルとしてはCGM、コミュニケーション、コマースなどとあり
各ジャンルにおいて攻め方が違うのはいうまでもありません。
この3つのジャンルについてそれぞれ考えてみたいですが
紙面の都合上「後編」で展開したいと思います。
*CGMとコミュニケーションの分け方の定義は
「投稿コンテンツの蓄積が価値となる」=CGM
「コミュニケーション目的の投稿を促進する」=コミニュケーション

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■その前に:全ジャンルに通用するマーケティング手法
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予算をあまり掛けられない状況であるか如何に関わらず
現代マーケティングにおいては「バズらせる」ことは
サービスの認知を拡げる上では無視できない最重要な施策ともいえるのではないでしょうか。
認知を上げることでサイトへのトラフィックを増やし
CGMやコミュニケーションであれば「投稿」、コマースであれば「成約」
というユーザーの最終成果地点までの到達数を最大化させる。

勿論旧来のSEOやリスティングの重要性は否定せず
むしろ通常時でのデフォルトのマーケティング手法であることはいうまでもありません。
ただローンチ時に「頭を使えば」バズらせられることができなくもなく
平時よりもソーシャルバズのKPIの優先順位を高めた施策を
仕込んでおくことは重要であると考えます。

「ソーシャルバズの最大化」は普段ソーシャルメディアに
それなりに身を置いているとパターンがいくつか見えてきます。

①:一点突破コンテンツ型
②:応援してくれる人が多い型
③:連続性のある施策型

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■①:一点突破コンテンツ型
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「そのサービス自体のインパクトの大きさ」や
ブログであれば「コンテンツの質」具体的に「質」とは
今まで他のメディアやサービスで見かけたことのない「オリジナリティ」や
人々が気づいていないアンメットニーズを
埋められるソリューションをダイレクトに提供できれば「質が高い」といえるのかもしれません。
*ブログでは「もやもやしたことや言いたかったことを代弁してくれる」
「知りたかったけど明確に知りたいという気づかなかったようなことが知れた」
などがこれに当たるかと。

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■②:応援してくれる人が多い型
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これは説明不要ですが、言い換えると「メディアリレーション」だったり
「マイクロインフルエンサー」の巻込みだったりします。
これはイケダさんの言葉だと「エバンジェリストの養成」「ユーザーのロイヤリティー強化」だったりします。
初期は一般層よりはテック業界の層での認知を高めることが通常のフローだと思いますので
(ターゲットやサービスにもよりますが)
業界のキーパーソンと顔見知りなり仲良くなっておき
応援してくれる人を増やしておくことは重要です。
めちゃくちゃ地味ではある活動ですが
やはり顔の広い人が手掛けるサービスは認知度がそれなりに高い傾向にはあると思います。
*サムライ系に顔を売っておいたり、The Startupにアプローチするなど地味に効果はあるかと思います。 

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■ ③:連動性のあるストーリーを描く
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「一点突破コンテンツ」で起点をつくり「応援してくれる人」がソーシャルで広める。
このループを強力なものにするために
「サービス(コンテンツ)の引きを強くするための施策(例:キャンペーン)」であったり
認知は広がったとしても「理解」までは至らず成果地点に達さず
ユーザーの離脱率が高いことが想定されるため
「サービス/サービス提供者を理解できるコンテンツ(ストーリー)」を自社内だけでなく
テック系メディアなどに仕込んでおくなど
*この点、Tech CrunchのWantedlyの記事などは巧みであり、ソーシャルバズを加速させた大きな要因といえます。

KPIに沿うような定性的なテーマを設けてストーリーを描く。

具体的にケーススタディで考えてみましょう。

例えばBallonというグループチャットコミュニケーションサービスをローンチする。
アメリカでのグループチャットのリアルな実態の記事をテック系メディアに仕込む。
通常のコミュニケーションツールとの違いを説明する記事をテック系メディアに仕込む。
「グループチャットはホントに日本で流行るのか」というオフラインイベントを仕込む。
こういう流れで「グループチャットは熱いんだ」というモメンタムを創り出す。
KPIであるユーザー数と投稿数が増える。

*オフラインイベントはかのライフネット岩瀬氏がオフラインで
「保険の説明会」を地道にやっていたことからも地道ではあるが重要なボディーブロー施策であると考える。

オンラインでバズらせて「認知」を上げる⇒
オフラインに持ち込んで「理解」を上げる⇒
オフライン同士の口コミを増やして「認知⇒理解」のループを加速させる。
当面はこの流れを地道に反復横飛びするのが必要である
オフラインイベントでよく見かける人は
意識的かはわからないがこのループができているのではないでしょうか。

またモメンタムを創るためにはメディアの役割は重要であり
The Startupもその端くれとして地道に力を付けていければと思いました。

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■まとめ
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順序としてはまず「連続性のあるストーリー」を描き
ベースとなるプロダクトのオリジナリティをブラッシュアップし
起点となるプロダクトの多面的な伝え方を考え自社サイト内やテック系メディアに仕込み
応援してくれる人をオンラインオフライン両方で増やし
認知⇒理解のループを加速させる。
特にローンチ時においては初速が上がるようにこれを事前に仕込んだり設計しておくことが重要である。

というのが私なりの考えです。

キャンペーンやイベントは平時の時にやってもインパクトが薄くてダメで
サービスローンチ時や増資などがあり注目が集まりやすい時に同時に仕込むと
より効果が見込めるというのが私なりの知見です。

と、これだけマーケ頑張ってもUIがダメだとダメなわけですがorz
UI周りを今後はお勉強していきたいので
どなたかオススメのUIがいいサイトやUIの考え方が載ったブログや本を紹介して下さいな。



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