IPOしたトレンダーズ「キレナビ」にみるペナルティエリア内なキャンペーン事例集

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先日、トレンダーズがIPOされましたね。おめでとうございます。通常、本誌ではIPO銘柄に対して何かしらの投資判断を最近まではコメントしてきましたが、今回は大人の事情により本誌でのコメントは差し控えます。サロンでそのうちコメント予定ですので、サロンにご入会頂けますと幸いですw

トレンダーズはwomediaという女性向けインフルエンサーネットワーキング広告がメイン事業のようですが、「キレナビ」という美容クリニックの格安クーポンサイトの自社メディアも展開しています。このキレナビの編集長が、先日シナプスサロンで私が半年近く掛けて獲得したサロンメンバー100名を数時間にして抜き去ったwebの著名人、はあちゅうこと伊藤春香氏が務めていることは有名でしょう。

このキレナビは2011年4月に立ち上げているそうですが 、メディアの立ち上げにおけるキャンペーン事例は、スタートアップのプロモーションにおいてかなり役立つものではないかと思います。知名度がないスタートアップはとにかくサービスの知名度を上げる必要があります。無難なリリース記事ではなく、ちょっと面白いキャンペーンなどでユーザーの気を惹く必要があるでしょう。

私も実務でスタートアップのキャンペーンを考案することがあるので、この辺のセンスは見習いたいところです。

注:本稿はPR記事ではなく、キャンペーン設計が参考になると思ったため、勝手に書いたものです@グッドモーニングカフェ

事例1:ブスという言葉を上手く利用したブス心撲滅運動

つい最近公開されたキャンペーン、ブス心撲滅運動「ブス」という一見NGワードになりそうなワードを、上手くストーリーでポジティブワードに転換した上手いコピーだと思います。誰がコピーライティングされたのかは知りませんが、前職がコピーライターである伊藤春香氏だとすれば、流石のセンスといわざるを得ません。普段はキレナビに興味がない私でも、思わずクリックしました。

NGワードを逆さに取る手法もアリだなと思い、自分の抽斗にこっそりしまっておきたいと思います。

事例2:ミスター慶應は「お持ち帰りできない」肉会

こちらは伊藤春香氏のサイドプロジェクトらしい「肉会」のキレナビ連動キャンペーン。ミスター慶應候補6名と、今話題の「肉会」をしよう!イケメン×美味しい肉で、女子力と元気をプレゼント♪

一見普通のルックスがいいモデルを使ったキャンペーンに見えますが、最後の方まで読んでみると、注意事項に肉もミスター慶應もお持ち帰りはできません。」

こういう遊び心が大事だと思うんですよね!

これが「ミス慶應候補とワインを嗜みながら男性が女性の口説き方を学ぶ男性向けのイベント」であれば「ワインもミス慶應もお持ち帰りはできません」と明記してもアウトというか、アウトですね。

突っ込みどころのあるキャンペーン展開を意識!?

ブス撲滅運動も、「ミスター慶應をお持ち帰りできない」肉会キャンペーンも、何か心に引っ掛かって気になってしまいます。そういう突っ込みどころのあるキャンペーン設計が、認知度を高める上ではとても重要なのではないかと感じています。

キレナビジン」という単純に美人(と思われる人)を撮影し、手作り感のある(やる気のないともいえる)「キレナビ」という手書きのフリップを持たせた写真コンテンツもありましたね。美人というのは単純に強いコンテンツですが、やる気ないフリップによって「身近に居そう感」を演出したのかなとも思いました。

自社のブランディングとかを考えすぎず、これくらい振り切っていいと思うんですよね。なんか綺麗にやろうとしすぎているところが多い気がしますし、スタートアップなんて失うものはありません。ネタにされて少し面白いと思われるくらいのさじ加減を狙うべきでしょう。

ということでいい感じの「ペナルティエリア感」のあるキャンペーン事例のご紹介でした。注:ペナルティエリア感=ファウル気味になりそうでも攻めてる感のあることを指す。

そういえば最近、私は伊藤春香氏を取材したのでした。ネット上のイメージとは少し違う、面白い方でした。



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