前編は下記を参照。
BtoCサービスローンチ時のマーケティング手法:前編〜連動性のあるストーリーを描き起点を作りサポーターを増やしO2Oを反復横跳びする〜
どの分野でも通用しそうな汎用的な手法をご紹介しましたが
今回はさらに3つのサービス領域ごとにわけてご紹介します。
*前回は「マーケティング」としましたがマーケティングの変数は多岐に渡るため
サービスを広める「プロモーション」の方が適切な表現であると見直し
今回は「プロモーション」でお届けします。
CGM/コミュニケーション/コマース
この3つの領域についてお届け増します。
各サービス共に土台となるユーザー数の増加をKPIの1つとするのは共通でしょうが
それぞれの分野で最も重要なアクションとなるものが違い
最重要なKPIは異なってきます。
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■①CGM:KPI=コンテンツ数
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CGMの立ち上げは難しいです。
ユーザーが先か、コンテンツが先か「鶏か卵か」という議論です。
よってユーザーとコンテンツを同時に獲得しにいく動きが必要となります。
CGMサイトの特性にもよるのですが下記の打ち手が有効です。
①:サイト特性と相性の良い個人コンテンツプロバイダーの獲得
こういう情報発信力が強いタイプの人は「ブロガー」や「レビュアー」であったりします。
こういう人を囲い込みサイト公認のCPもしくはエヴァンジェリストにして
コンテンツを獲得しにいくという動きが重要です。
そのコンテンツをフックに新規ユーザーの獲得も加速するでしょう。
サービスのカテゴリがはっきりしていればいるほど有効です。
②:コンテンツ特性にもよるが「バズるコンテンツ」の魅せ方を工夫する
nanapiでは「ランキング」、bukupeでは岩瀬大輔氏の「入社1年目の教科書のまとめ」
などの優良コンテンツ(含むキュレーション)があり
優良コンテンツがそのサイトのトラフィックを牽引していくと考えられます。
優良トラフィックをフックにユーザー登録などが加速すると考えられるため
ある程度のコンテンツが集まったらキュレーションしてサイト内で紹介する
もしくは最初からそのようなコンテンツを意図的に仕込んでおくことも必要でしょう。
①を地道に足で稼ぎ、②によってサイト価値を上げて
ユーザーと投稿が増えるというループに連動して持っていくことが重要かと思います。
全てのコンテンツを平等に扱う必要はなく、一部の優良コンテンツを上手くサイト上で魅せて
優良コンテンツの牽引によってサイト価値を向上させるという考え方は大切な考え方かと。
多くは「ランキング」に反映されるのでしょうが
ランキング以外に「特集」など色々な魅せ方の開発次第ではまだまだ面白くなりそうだなと。
CGMはコンテンツが集まった後に運営者側による「編集」でサイト価値が更に上がる余地があります。
▼個人的に注目のCGMサイト
・Retty
・nanapi
・みんなのウェディング
・bukpe
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■②コミュニケーション:KPI=ユーザー数⇒DAU&MAU
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コミュニケーション系は「ツール」としての側面が強いため
*Facebookほど巨大になりコンテンツリッチになると別物である。
ある領域においてツールとして「FB/twitter/Skype」などでは代替できない
独自性や必要性が重要かと思います。
私がこの分野で注目しているのは「meet up」と「グループコミュニケ−ション」です。
meet upでの事例としては最近は「2人ペアで事前登録」を登録条件と課した
新生ソーシャルランチのプロモーションのバズっぷりは記憶に新しい。
私のような非リアは「2人ペア」に正直困ったのだが
心優しい同僚のhashくんがペアを組んでくれたらしく事なきを得た。
ソーシャルランチに関してはオープン後にユーザーとして使ってみて別途レポートしたい。
①:まずは一定のユーザー数を確保することが至上命題
とにかくコミュニケーションサービスは一緒に使うユーザーがいないと楽しくない。
これからローンチするBallonなどは「4人以上招待しないと登録できない」とするなど
グループチャットならではの特性を活かしたプロモーションだと
第一段階のユーザー数の確保をクリアできる可能性は上がる。
②:ユーザーのアクティブ率を上げるために一定数の相手と繋がりやすい環境を整備する。
そのサイトやアプリを通しての「ユーザー体験」がユーザーのアクティブ利用を大きく左右する。
登録してみたけどコミュニケーションが目的のサイトなのに「ぼっち」状態では厳しい。
よって最初から複数の知り合い同士で登録する仕様にしたり
twitter/FB連携をベーストしたレコメンドにより人と繋がりやすい環境を用意しておくことが肝な気がする。
twitter/FBを始めた頃はみんなわけがわからなく、「100人くらいと繋がったら何かわかってきた!」という感覚と一緒。
▼個人的に注目のコミュニケーションサイト
・Wonder Shake
・ソーシャルランチ
・Talknote
・Ballon
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■③コマース:KPI=購買者数(購買物数)
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コマースは一番分かりやすく、売れればいいわけです。
売れるための仕掛けとしては、リスティングやSEO、ソーシャルバズから流入させ
サイト内でのコンバージョンを高めるために
購買までの離脱率を下げるためのUIの簡易さや「クリックしたくなる 」気持ちにさせることが重要で
商品も魅力自体も勿論ですが「商品に付加するテキスト/ストーリーコンテンツ」自体が
重要なマーケティングとなっているといえます。
ストーリーコンテンツをフックにプロジェクトのコマースが、kickstarter的なサイトなわけですが
従来のコマースでもリッチな商品をタイムセール&高画質で届けるMD力が高いGiltであったり
ハンドメイドの作者がダイレクトに販売することで作品の背景が伝わりやすいEtsyなどは
サービスコンセプト自体がマーケの競争力となっています。
プロダクトベースでもだいぶ差がつくコマースですが、プロモーションを考えてみましょう。
①:初回購買の敷居を下げるためのプロモーション(ディスカウントなど)の実施
KPIを購買者数と置きましたが、最もハードルが高いのは、特に初回購買かと思います。
購買の経験があれば2回目以降のハードルはグッと下がるはずです。
CGM系でも初回投稿のハードルはありますが購買が最もアクションとしては敷居が高いでしょう。
上記の通りプロダクトやプロジェクトを装飾するテキストやストーリーコンテンツが一番重要ですが
テクニック的に面白いと思ったのはこちらの記事にあったGiltのプロモ手法です。
私もユーザーとして初期に登録していましたが
友人紹介1人で1,000円〜3,000円分の割引が得られるという手法は効果的であり
コマースだからこそできる種類のプロモーションでした。
ローンチ時はまずはユーザー数を増やすことが第一優先であるため
上記のGiltのようなディスカウント企画をフックにすることは有効な手段といえるでしょう。
Giltの魅せ方が印象的だっただけで普通のコマースサイトも似たようなことはやっていますが
魅せ方が大事だということです。
*蛇足
Giltに関しては正直毎日のメールプロモーションはうざく感じることも多々ありますが
それでも魅力的なMD群で「お、こんなブランドもついに出品したか」という驚きと楽しみがあり
たまにクリックしてしまいます。ミーハーな私はターゲットユーザー層として適しているでしょう。
②:一定のユーザー数のプールが出来たらプレミアム感のあるキュレーションメルマガで攻める。
Giltから感じたことは、コマースという会員をプールしてその後のARPUを上げにいくには
キュレーションしたコンテンツによるメルマガは有効な手法かと感じました。
*実際Giltはキュレーションしているわけではなく、セール開始日の「予告」をしているだけ。
webサイトに載らないコンテンツを用意することが肝です。
▼個人的に注目のコマースサイト
・Gilt
・Etsy
・Campfire
・Ready for
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■おわり
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以上です。
まだまだマーケターとして未熟な私ですが
ネット業界以外でもマーケティング及びプロモーションの知見を溜めていき
皆様のお役に立てればと思います。
The Startupからスピンオフして「The Marketing」 とか始めたら
ニーズがありますかね?
ご意見頂けると幸いです。
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