オーセンティック(ホンモノ)なコンテンツとは

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INBOUND MKTG 2013というイベントに行きたかったのですが、行けず、ネット上でイベントレポートを漁っていました。その中で一つ刺さる記事を見つけたので、ご紹介。

マーケティングエンジン 高広伯彦氏が提唱する、インバウンドマーケターに求められる”これからのマインドセット”とは?

この記事から非常に刺さったところを何点か抜粋させていただきます。

authenticとは”本物”、”正統”ということ。”コンテンツの数を増やしていけば、インバウンドマーケティングでしょう?”と言う人もいるがそうではない。役に立たないコンテンツの数を増やしていくだけでは、顧客に対してスパムをまき散らしているようなものでまったく意味がない。

正統かつ嘘のない、正直なコンテンツの提供を心がけ、それらのコンテンツに色々な人々がたどり着けるような状況を、様々なツールを組み合わせて作る。それらのことが出来て初めて「Be Inboundy(インバウンド的である)」という。

2013年に入って、スタートアップ界隈でもインバウンドマーケティング、その中でも特に「コンテンツマーケティング」の需要が顕在化してきていることを肌で実感します。しかし、それらのコンテンツ群が「オーセンティックである」とは必ずしも言えないと感じています。多くはSEO対策に毛の生えた、対策ワードでの検索順位上昇を狙った、大量生産可能なコンテンツである場合が多いように見受けられます。

なので上記の「コンテンツ数を増やすこと=インバウンドマーケティング」的な発想に陥りがちであり、嘘をついているコンテンツとまでは言わないものの、あくまでSEO対策に毛が生えた程度のコンテンツですので「読んでいてつまらない、役に立たない」コンテンツであると感じてしまいます。

私はインバウンドマーケティング専門家ではなく、何かしら語ろうとすると高広さんが降臨され、ご指導頂きそうな感がありますので、あくまで「経験上、激しく共感した」とのコメントに留めておきたいと思います。

オーセンティックなコンテンツとはどんなコンテンツか

微妙なコンテンツマーケティングの特徴を、上記からのまとめと個人的に考えていることを下記に箇条書きする。

■オーセンティックではないコンテンツの特徴

・SEOで狙っている匂いがプンプンする
・読んでいてつまらない、役に立たない
・数が最重要ではない。コンテンツ数≠インバウンドマーケ
・PV数でコンテンツの善し悪しを判断する
・コンテンツリリース後短期間での効果を求める

これらの特徴を一言で括ると「提供者視点」なのかなと思います。SEO、PVを取りたいがための発想になっている。そのチェック方法として、自社のコンテンツを客観的に読み返した時に「本当に役立つ?」「面白い?」って視点を持ち続けることが大事かなと。

これらを踏まえた上でオーセンティクなコンテンツの特徴を考える。

■オーセンティックなコンテンツの特徴

・純粋に読んでいて面白い、役に立つ
・「消費」されるのではなく「知恵」に転換するトリガーとなる
・「知恵」に転換するきっかけを与え、次なる思考を生む
・時間を超えた価値がある
・記憶に残る。数ヶ月後でも想起できるほどの影響力を相手に与える(あの記事読みました!と今でも覚えてます。となる。あのメディア知ってはいるけど、印象に残った記事を思い出せない…とはならない)

たしかにコンテンツ数で面を取りにいくことも重要だと思います。しかしそれはあくまで「提供者視点」であり、オーセンティックなコンテンツは提供者側のこだわりの強さは垣間見えるものの、結局は「ユーザー視点」に寄っています。ブロガーなどがインバウンドマーケティングにおそらく向くと思われるのは(私はこの思考をきっかけに改めてそう思った)、アクセスを稼ぐために読者を振り向かせる工夫を、独自に試行錯誤してきており、そのマインドが重要なのではと。

なのでただでさえ大量生産してSEOうぇい!な発想に陥りやすいインバウンドマーケティングでは(少なくともその自覚がある方は)上記に上げたユーザー視点で考え抜いてみると良いのではないかなと。

オーセンティックなコンテンツは、報われる可能性が高い

最後にもう一つ気になった点を抜粋すると

喧騒の中で、誰かが自分にとって興味のあることを言ったとする。自分にはまったく関係のないノイズ混じりでも、その言葉はきちんと聞き取れているはず。セレクティブアトラクション(選択的注意)という言葉もあるが、人は自分に興味関心のあることに対しては注意を払う習性がある。

私自身、本記事でご紹介した記事をきっかけにこうして思考に至っているわけです。そういう意味において、紹介した記事は私にとっては「オーセンティックなコンテンツであった」といえます。

私はメディア運営者としては触れている情報数は少ないと思いますが、それでもそれなりの情報には日々触れています。いくらノイズがあっても、興味関心のある情報に対してはこうして反応するのです。

コンテンツを作るのに時間をかければ良いというものではないですが、テーマ選定であったり、推敲して表現を整えたりするの時間を割くことは大切です。テーマと表現でユーザーの心を刺しにいく。そしてユーザーの心を動かす。それがオーセンティックなコンテンツを作る際に必要なマインドなのではと思いました。

そしてそういう魂のこもったコンテンツはいつの日か報われるものです。「ハーベスト」という表現を高広さんはよく用いられていますが、蒔いた種が全てすぐに収穫できるわけではなく、収穫に3ヶ月かかる場合もあれば1年かかる場合もあります。私は私の現状の力の限り、オーセンティックと思えるコンテンツ作って、メディアを耕していきたいと思います。メディアだけじゃなく、小説書いたりとかね…。

いかに相手に刺さるか。これを考えずに相手の心は動かせないのではないでしょうか。

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