フリーランス、卒業しました。

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ざっくりいうと…

・1年2ヶ月のフリーランス生活を経て法人化しました
・フリーランスは合コンで肩身が狭く、馬鹿にされたことも
・起業ってもっとカジュアルでも良いのではないでしょうか

2011年12月にフリーランスとして独立しましたが、2013年2月4日に法人化しました。タイトルで釣られて、「お?サラリーマンに戻るの?」と思った方もいるでしょうが、残念でした。法人化です。サイトリニューアル後に発表しようと思っていたので、発表が遅くなりました。

今までと業務内容がすぐにガラッと変わるわけでもなく、1人会社でしばらくは人を雇うつもりもなく。大きな変化は会計くらいでしょうか。法人として会社を持っていても、フリーランスを自称する人もいますし、「フリーランス≠法人」という方程式は決して成り立ちません。記事タイトルは釣りですが、登記上は今まで名乗れなかった「代表取締役」を名乗ることができます。フリーランスを自称するかというのは本人の気持ちの問題であると思います。気持ち的に、フリーランス卒業しようと思った次第。

働き方に関しては、明確な正解や型があるわけでもなく、自分の意見と食い違う人を叩く方もいるでしょうし、それゆえに炎上することもある。一例とし共有までにと、本誌の読者の方々に一斉にご一報までにということで。あえてなぜ法人化したのかについて、書き記しておきます。

六本木の銀ダコで立ち飲みしながら、法人化を決めた

あれは2012年12月のUmeki Salon忘年会の1次会の後のことでした。サロン会員でもあり、クライアントでもある経営者の方と、1.5次会と称して銀ダコに立ち寄りました。ハイボールを飲みながらこんな話をしました。

「僕、来年も今年と同じことはやりたくないんですよね」
「そーなの、じゃあ会社作っちゃいなよ!You、会社作っちゃいなYo!」
「ああ!なるほど!その手がありましたね!やっちまいますか!」

こんなノリで法人化しちまうか。とこの場でほぼ決めていました。色々と算段があったのと、「来年も同じことはしたくない」と変化を強く望んでいたからです。年が明けて僕が入居しているコワーキングスペースを運営している村上ってやつに税理士さんを紹介してもらい、2013年2月4日に登記申請しました。

果たしてこれは起業なのだろうか?

フリーランスとして独立したときにも「起業」じゃないんですか?と言われたこともありますが。起業。海外のことはよく知りませんが、この「起業」が日本では何か特別視されている風潮があり、「起業」に関して語られる機会は多いですよね。

僕自身、学生時代に漠然と将来は起業したいと思ったこともありましたし、とある留学の課題にあった「10年後の最高の自分」というエッセイには「IPO直前期で楽しく仕事をしている」と書いた記憶があります。僕と同年代前後の起業家たちを見ていても「俺はこんなビジョンがあって世の中をこうしてやるぜ」という野望を持つ人ばかりな気がする。「代表取締役社長」と明記された名刺を彼女に見せて、感慨に耽ったという知人もいた気がします。

正直いうと大層なビジョンがあるわけでもない。法人化にあたり決めた唯一のことは、The Startupをメディア事業としてスケールさせる。それだけです。会社員からいきなり起業するのではなく、フリーランスとして1年2ヶ月のささやかな経験があり、法人化後もその延長になりますから、財務上は最初からそれなりの安定性があります。ペナルティエリア内が好きとか言っておきながらも、案外、石橋を叩いて渡っています。

同年代の起業家の友達や知り合いが多い中、大きいビジョンが自分にはない。それは一つのコンプレックスでした。でもビジョンやロマンって起業において必ずしも必要なものなんでしょうか? 今回の僕は、自分の人生をもう少し変化させたら、もっと楽しくなるんじゃないかと思い、起業という形を選択した。ただそれだけ。

起業ってなんかたいそれたことかのような風潮。昔よりカジュアルになってきたとは思いますが。これが嫌ですね。起業がもっと普通なことになればいいと思う。しかもVCを入れてスケールしてキャピタルゲインを狙わずにサステイナブルに経営し続けるような起業が。

法人化のメリットは?:合コンで「社長」といえること?

法人化のメリットって何でしょう。一般的には

・社会的信用力が上がり取引開始に多少は有利(足切りされにくくなる)
・一定額以上の売上があれば税制上のメリットがある

そんなもんでしょうか。

僕はパーティーとか苦手で、人付き合いもわりと限定しているのですが、昨年2回くらい合コンに行ったことがありました。その自己紹介で…

スタートアップ経営者Y○KOYAMA「起業家です(`・ω・´)キリッ」
スタートアップ経営者T○KEDA「起業家です(`・ω・´)キリッ」
フリーランスUmeki「えっと…フリーランスです…」

ソーシャルゲーム企業女子「えっ、フリーランスって何ですか?」
フリーランスUmeki「えっ、わからない?じゃあノマドとかも?」
ソシャゲ女子「ノマド?何それ?食べれるんですか?」
フリーランスUmeki「まあ、フリーターみたいなもんだよ」
ソシャゲ女子「フリーター?合コン来ちゃダメじゃんw」

なかなか辛い合コンでした。これは2012年最大の屈辱だった出来事と言えるでしょう。フリーランスは合コンに行くことも社会的には許されないようです。起業家になって、アプリで当てれば女子アナと合コン。そんな風に思ってしまう人がいるのも、理解できる気がしました。法人化すると合コンにおいても社会的信用力が上がるのかもしれません。そんなところで判断する女性には、相手にされなくて構いませんがねw

すいません、ちょっとしたギャグでした。注:しかし、実話です。

起業家諸君、モテたくて起業したいう不埒な動機も数%はあるだろう?

ちなみに僕は「社長」という言葉が大嫌いです、どんな社長に対しても「○○社長」と呼んだことがありません。人によっては「社長」と神格化されたい人もいるのかもしれない。でも僕はどんな人とであれ、極力フラットにお付き合いできればと思っている。敬意がないとかそういうわけじゃない。それに「社長」って呼ばれるのって、なんか寂しいなって思います。変に特別視されることが。「社長」っていって媚を売られることもあると思う。僕は絶対に呼ばれたくない。名刺にも書かないな。

別に、起業したっていいじゃん

フリーランスは自分にはとても合う働き方でした。でももっとチャレンジしなきゃあかんなと思ったんですね。昨年はシエスタのしすぎて、シエスタにすら飽きたわけです。フリーランスのままでいれば、わりとハードル低くどこかに転職することもできたでしょう。法人化することで、逃げ道のハードルを少し上げてみました。

会社名は「株式会社The Startup」にしたので、メディア運営のみならず、ゼロイチの立ち上げに関わることをミッションに掲げてもいいかなと思う。スタートアップ支援をもうちょっと本格的にやるとか。立ち上げ屋は一つポジショニング的に良いかも。

この記事で一番伝えたかったのは、もっとカジュアルに起業して良いのではないかということ。私とて今回作った会社の結末がどうなるか、知るよしはありません。新規事業を立ち上げる可能性もあるし、バイアウトする可能性もあるし、10年以上経営し続ける可能性もある。

率直なところ、気晴らしで起業してみた。とすら言えるかもしれません。起業を特別なものと捉えすぎな日本の風潮。煽るつもりは全くないですが、起業したいとか起業自体が目的化してる人はとっとと一度やってみればいいのではないでしょうか。

という感じの法人化のご報告となりました。今年はシエスタを削ってでも労働したいと思いますので、皆様、引き続き宜しくお願い致します。

Aboutページも少しだけ更新してみました。

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