なぜPinterestよりもSumallyにハマるのか?

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【本記事は取材記事ではなく、いちユーザー目線での記事となります】

最近、Sumallyにハマっています。ここ3週間くらいは毎日やっていますね。以前から存在は知っていましたが、少しやってみて「ちょっと使いにくいPinterest」というイメージを持っていました。特にPCのUIが直感的にPinterestほどシンプルではないため、若干分かりにくく、ハマるまで辿り着けず離脱してしまう気持ちがよくわかります。しかし、利用し始めるとハマってしまったわけですよ。アプリを寝る前にベッドで見ながら寝落ちするという習慣になりました。

なぜSumallyにハマっているのかと、その魅惑的なビジネスモデルを本稿で解説します。

モノのSumally、イメージのPinterest

サービスを利用したことのない方に説明すると、大別するとPinterest型のサービスなのですが、その辺のPinterestクローンと異なるのは「モノ」に特化しているという点です。Sumallyは「モノで繋がるSNS」や「モノの百科事典」と称されているように、モノが中心にあるサービスです。モノの単品の画像が流れてくる確率が高い。Pinterestクローンの多くはジャンルを特化するくらいであり、あくまで「イメージ画像のシェア」である場合が多いです。

後述するマネタイズ面では「モノ」が中心ということもあり、「イメージ画像の中にモノもある」Pinterestよりもその画像を通したトランザクションチャンスが多いと思われます。Pinterestよりもマネーの匂いがします。

「まずは100人フォロー」のように「100want」してみる

左記がアプリで見たSumally。利用はPCよりもアプリの方がわかりやすく、お勧めです。私はカテゴリを「メンズアパレル」「小物」とかで絞って毎日見て、いいなと思ったものを「want」しています。スーツケースやら小物を欲しがっていることがよくわかりますね。特にグローブトロッターのスーツケースは最近無条件に「want」していますw

「want」したものを眺めると、自分が好きなジャンルがよくわかり、今後の買い物のインスピレーションの参考になります。

昔、twitterを始めたばかりの知人に対して「まずは100人フォローしてみなよ。すると少しずつ分かってくる」という表現が多く使われたと思いますが、Sumallyにおいては「まずは100個くらい『want』してみたら?」というと、初心者がハマるまでのハードルを下げられる気がします。

Pinterestよりもハマる理由:「モノは手に入る」

Pinterestは日本国内でも年初くらいに流行り、本誌でお届けしたなぜ女性はPinterestにハマるのか?もR25やヤフトピに転載されるなど、Pinterest自体が大きな注目を集め、楽天が出資するなどのニュースも相次ぎました。しかし、日本においては少なくとも私の周りではアクティブ率は下がっており、デザイナーくらいしか使っていない気がします。実際にPinterest好きな女性は多いようで、たまに眺めたりRepinするユーザーはまだそれなりにいるでしょう。ちなみに男性は「全く良さがわからない」と一蹴する人も少なくはありませんでした。

ここからは個人的なインサイトになるのですが、Pinterestはあくまでイメージであり、Sumallyは実用的なモノが中心である。「want」しているモノは将来的に「have」する可能性があり、「欲しいモノ」を可視化できるという点が面白く、ずっとwindow shoppingをしている感覚になれることが「ハマれる要因」かと思います。

私自身がwindow shopping好きであり、欲しいモノや購入を検討しているモノをExcelで管理しているくらいです。「欲しいモノが見つかる」プラットフォームの一つであるともいえるでしょう。Sumally代表の山本さんから「DAUが高い」と聞いたのですが、実際に自分でやってみて毎日やるようになりましたし、毎日やる人は私のような心理である場合も少なくないのではと。

ファッション分野で比較すると、Pinterestは上記のようにスタイリングを参考にするイメージ。ファッションスナップに近いですね。たとえばこの黄色いネクタイが欲しいと思っても、リンク先に情報が付記されていなかったり、どこで買えるのかわからない場合が多いです。Sumallyはあくまで「モノ単品」でありリンク先がECである確率はPinterestよりずっと高いです。

Pinterestがコマースに直結しないとは言いませんが、Sumallyの方がコマースに直結する確率は高いでしょう。あくまでPinterestはイメージに過ぎないのです。Sumally内にトランザクション機能がアドオンされるのではないか?という噂も耳にしています。

マーケットプレイス、広告など多様なキャッシュポイント

気になるマネタイズ面の可能性です。大きく分けて「マーケットプレイス」と「広告」の2つが挙げられます。

まずはマーケットプレイスの解説。BtoCとCtoC両方あります。「want」によりユーザーが欲しいモノが可視化されているのは売り手側にとっては魅力的なビッグデータです。「want」したスーツケースを小売店であるBEAMSが「買いませんか?」ってレコメンドや売り込んできたりすると面白く、購買確率も高いのでは?これがBtoC。もう一つは他のユーザーがスーツケースを持っていて「いらないから売りたい」という中古の流通市場となるケース。これがCtoC。BtoCでは店舗の出店料、CtoCではトランザクション手数料などのモデルが考えられます。

広告モデルに関してはSumallyがファッションや雑貨、家具を中心とした「モノ」に興味があるユーザーが多く集まるプラットフォームであることから、既存のこれらの類いの雑誌、LEONやモノ・マガジン、ELLE DECOのような雑誌への広告出向主を獲得できるようになるでしょう。

特に男性誌は10万部いくような雑誌もほぼないことから、Sumallyのユーザー数が増えていくに従って、Sumallyへ広告を出向したいと思うようになる出向主は増えるでしょう。小売店を通り越してブランドがそのまま出展してきてダイレクトにユーザーと取引する可能性も出てきますね。

次世代コマースプラットフォームになる可能性は高い

いちユーザーとしてWindow Shopping感覚で短時間でも毎日見てしまうほどハマることができ、キャッシュポイントも豊富なSumallyはPinterestより次世代コマースプラットフォームになれる可能性が高いのではないでしょうか。特に「want」というビッグデータは売り手からすると圧倒的な価値です。「want」がこの事業のセンターピンになるのでしょうか。代表の山本氏によると「国内で500万ユーザーを目指す」とのこと。

まずは興味のあるユーザーをフォローしたり、特定のジャンルに絞って閲覧し、wantを100回くらいしてみて下さい。アプリでね。モノ好きな人であればハマる感覚が掴めてくるはずです。周りにヘビーユーザーがあまりいないので、私のアカウントをフォローして一緒にハマってくれる人が出てくるといいなと思っています。たまにtwitterやFacebookのプロフィール欄にSumallyのプロフィールURLを貼っている人は見かけます。

ちなみにThe Startupではここしばらくスタートアップ企業を個別に取り上げることは控えてきました。本誌で紹介したサービスが伸びないと悲しいですし、目利きとしてのレピュテーションリスクを感じます。私が伸びると確信を持てないサービスを一記事フルに使って紹介することはしないという方針です。逆にこのように一記事フルに使って紹介する時は僭越ながら私が勝手に「これはイケる!」と思ったからです。

ちなみに私が最近毎日ログインするようなサービスは一般的なインフラを除くと、Path、Instagram、Sumally、Rettyくらいですね。そういえば私がプランニングしたRettyのキャンペーンが始まってますので、ぜひご覧下さい。

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