なぜ賞を取らなかったんだろう?
との声も上がっていたほど
圧倒的なプレゼン力があった「Musavy」ですが
そのサービス内容に私も結構圧倒されました。
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■Musavyの概要
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ソーシャルメディアで情報が氾濫する中
「何が正しい情報なのか」がわかりにくい世の中になっており
それを是正するサービスがあっても良いのではないか。
ソーシャルメディアは情報を拡散するのには良いが
質の高い「確からしい」情報は情報量が増えるに連れて相対的に減っていき
情報を「収束」させて「確からしい結論」に向かわせることも必要である。
この「情報を収束させる」という空白地帯に焦点を当て
それを「確からしいレファレンス付きのディベート」という形で
サービスを展開する。
それがMusavyの概要であると私は解釈しました。
事業上の肝である「レファレンス」の精度が
Googleなどよりも精度の高い検索エンジンで拾って来れるとありましたが
その根拠がよくわからなかったというのが正直なところですが
発想としては面白く
情報が氾濫する中で正しい情報を見いだそうとする
一種の「キュレーション的サービスである」と私は感じました。
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■ちょっとQuoraに近いかも?
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「2011年はQuoraの年だ」といわれ
今年初頭は多いに盛り上がっていたQuora。
実際に日本でも私の周りではユーザーが増えているようですが
皆さん、そんなにヘビーに利用するでしょうか?
Quoraの最大のValueは質問に対して精度の高い回答が返ってくる。
時にはその分野の専門家が回答してくれるなど
何らかのイシューに対して何人かが(わりと早く)回答してくる
というサービスであり
一時期はその質問内容で「テイスト」がわかる
「ライトなテイストグラフ」として の見方もできたQuoraですが
氾濫する情報から正しい情報へと向かわせる
「キュレーション・プラットフォーム・サービスである」ということもできます。
Musavyは確かなレファレンスを元にディベートで
イシューに対する解の精度を上げていくという性質を持っており
議論が白熱すればQuoraより精度の高い解に近づける
キュレーション・プラットフォームになり得るといえるでしょう。
ただし懸念点が私にはあり
Quoraって最近盛り上がってるんですか?
利用頻度どうですか?
というイシューに対する解に
Musavyも収束する可能性はあると思います。
Quora、Musavyを「知のナレッジサービス」と定義すると
巨人は「Wikipedia」といえるでしょう。
Wikipediaの多くは加筆守勢はされるものの
基本的には不動的な情報が「辞書」のように載っており
一方で上記二つは流動的に「意見を戦わせることができる」という点が面白いです。
Quora、Musavyともに
盛り上がったトピックが2chのスレのようにわかりやすくまとまり
検索しやすかったりすると
利用頻度が上がっていきインフラに近づいていくと思います。