古巣企業からの人材採用についての是非

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  • 先日、インターネット業界の六本木界隈で、「古巣企業からの人材採用は仁義的にいかがなものか」的な趣旨の投稿を見かけました。

    これに対して業界がザワザワしています。理解できなくはない話で、「古巣企業からの人材採用の是非」は論点として良いのではないかと思い、読者に問うて見たいなと思い、遅ればせながら記事化してみました。

    一つの主張としては、自分が一時期でも在籍した企業に対しては、感謝の意を示し、古巣の戦力ダウンにならないためにも(言い換えると「迷惑をかける」ということになるのか)古巣から人材を採用すべきではないという意見があります。

    インターネット業界の大手から独立してスタートアップされる方が、古巣の知り合いを数人引き抜いていくという事例は、過去にいくつかあったのだろうと思います。もはや、メルカリ規模になってくると、山田進太郎さんが三木谷さんから「お前、楽天にいたんだから、楽天の社員を採用しちゃダメだお!」とか言ってこないと思います。

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    じゃあ一体どういった場合に問題になるのか。スタートアップのステージは関係があるのか?

    例えばなんちゃらキッチンというスタートアップがまだ立ち上げ期で、六本木の某企業から社員を引き抜いた。ということが仮にあったとすると、人によって様々な見解があるかと思います。

    私、個人的な意見としては、自社の元社員が起業して自社の社員を引き抜いて行ってしまうのは、たしかに仁義に反している気がしないでもなく、悲しい気持ちが一ミリもないといえば嘘になるでしょう。

    しかし、例えがエゲツなくて恐縮ですが、友人に対して「俺の元カノとHしやがって!許さんぞ!」というような話と構造的には酷似しており、あまりクールではないなと思います。

    栽培マンには職業選択の自由があります。たしかに、古巣の社員に対して、古巣より良い条件を出したりするなどして、誘いをかける起業家は全然いるでしょう。

    そこで、その栽培マンがスタートアップ側を選んで、自社を離れていってしまうというのは、労働市場という市場環境において、その栽培マンにとっては新天地の方が魅力的だったというだけで、感情的に「元カノとHしやがって!」と怒るのは理解できるのですが、市場原理として仕方ないと思います。自社の魅力が相対的に低かっただけではないでしょうか。

    非常にドライな言い方をして、怒られそうですが、栽培マンたちは経営者の駒であり、経営者もまた栽培マンにとってのATMです。

    駒とATMの関係にあまり私情を挟まない方が良いというか、市場原理で関係が最適化されていくものだと思いますので、もっとドライに考えても良いのではないでしょうか。

    私自身も駒として扱われてきたことが多々ありますが、経営側に思いを馳せるとその意思決定を否定するつもりは特にありません。駒としての役目を終えたというだけです。

    ただ、感情を起点に意思決定して行動を起こしてしまうと、あまり良くないこともあるのではないかなと思います。

    非常に意見が分かれそうな議題でしたので、ぜひ各々のご意見を賜れれば幸いです。私が言いたいことは、栽培マンには職業選択の自由がありますので、下手に「競合に◯年転職しちゃダメ」とかそういう書類にサインをせず、古巣・前職からの自らをコントロールしようとする動きを極力排除したほうが賢明かと思います。選択肢が狭まってしまうのは、切ないので。

    感情とビジネスは相反する場面も多々あるもので、感情的には嫌だけど、ビジネス的には正解ということは全然ありますよね。

    最後にアンケートを置いておきました。一定数集まれば、これを元に記事を出したいと思います。

    VCアンケートもまだ募集してますのでぜひ!



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