1974年、郷ひろみはこう詠いました。
会えない時間が 愛 育てるのさ
目をつぶれば 君がいる
byよろしく哀愁(1974)郷ひろみ
これはわりと本質的です。一緒にいる時間が長すぎる、いわば同期コミュニケーションの時間が長すぎると、いくら好き同士でもイライラして喧嘩してしまうこともあるのではないでしょうか。結婚の失敗の多くはこの構造に起因するのではないかと。
時は2017年。郷ひろみが「会えない時間が、愛を育てる」と言ってから43年が経ちました。
FacebookメッセンジャーやLINEなどにより、非同期コミュニケーションのツールが発達してきました。
実際に会わなくとも、複数の人と同時にコミュニケーションできる。そんな時代に電話で相手の時間をいきなり独占しようとする奴は仕事ができない。
実際に会うべき時は、極論すると、込み入った議論をするか、元気かどうか確認するか、イチャイチャする的なフィジカルなコミュニケーションが必要な時くらいではないか。要は「一緒に遊ぼーよ」という時くらいかなと。仕事で議論を戦わせたい時も意義はあるが、5人以上の会議とか発言しない人もいるし、無駄だと思う。
なので今後ますます「会わない時代」になっていくと思います。
言い換えると「オンライン・コミュニケーション能力」が重要になってきます。このコミュニケーション能力は人によって相当な差があります。少し整理して考えたい。
1:LINEコミュニケーション力
2:FBメッセンジャー力(≒スラック力)
3:FB、twitter、Instagramでの情報発信力
LINEやFBで「適度な距離感」のコミュニケーションを
まずLINEコミュニケーション力から。
全然会ったことがなくても、こまめにLINEをくれる人がいる。1on1コミュニケーションは基本的にミラーリングが鉄則だと思っていて、返信ペースが合う人とは盛り上がりやすい。
私は暇な時はガンガン返してしまうので、ラリーが終わらなかったりもするが、相手もさほど苦痛ではなさそうだ。しかも、スタンプも使えるので、コミュニケーションは柔らかくなりやすい。LINEは異性とのコミュニケーションに向くと思う。男同士でLINEでブラウン送り合ってるとか…いや、送ったことないな。
次にFBメッセンジャー力。これは男性同士とか、会うほどではないけど、これについてどう思いますか?とか、そういうやりとりに向いている。
LINEとFBメッセンジャーの使い方、男女ともに人によって「上手いなあ」と思う方が何人かいました。
特に男性の場合って、会食とかで会っても、直接一緒にビジネスをしない限りは、「その場で会って、FBで繋がって終了」の人が大多数だと思います。
しかし、定期的に何気ないメッセージくれる方とかいて、雑談で盛り上がったりします。メッセ上で適度に会話する人もいれば、年に1度はランチでもしましょうと数時間確保してお会いする方もいる。
メッセって実は5人くらいで会議するよりは、1on1のコミュニケーションなので、「会っている時より深いコミュニケーションができている」ことが少なくないんですよね。大人数で会うくらいなら、チャットで仲を深めたほうが良いですね。
相手は何も考えてないかもしれませんが、こういう「筆まめな方」が稀にいます。体感値、5%くらい。こういう方はオンライン・コミュニケーションツールの使い方が上手く、情報を効率的に収集したり、多くの人と良好な関係を作りやすいのだと思います(言い換えると、政治力があるともいえる)
気をつけたいのは、チャットでの話が長くなりすぎないこと。返事が適当だなと感じてきたら「話、なげえよ」のシグナルです。このシグナルを適切に読んで、サクッと撤退するのが大切ですね。ウザくなりすぎないこと。
この手のコミュニケーション上手い人「体感値、5%」ですから、工夫次第でまだチャンスがあります。仲良くなりたい人には、「俺通信」ではなく、何か相手にとって有益そうな情報を送ってみると良いと思います。最近良いなと思ったのは「ここの鮨屋美味しかったです!」とかですかね。
大抵の人にとっては、お前の近況などどうでもいい。
なんだかんだで「情報発信メリット」は大きい
LINEやFBメッセンジャーを1対1コミュニケーションとすると、twitterやInstagram、ブログは1対Nのコミュニケーションツール。
そんなこと、2010年と変わらないじゃないか!(LINEは2010年には存在しないが)と言われそうですが、「情報発信に強い人」の母数は実はさほど増えていません。インスタグラマーは登場しましたが、twitterで影響力ある人の顔ぶれはさほど変わっていないのではないでしょうか。
たまに痛い目にも遭う情報発信ですが、それでもやめられないのは、圧倒的にメリットのほうが大きいからです。
まず、自分が考えていることとか、最近の出来事をオープンに公開しておくと、オンラインでもオフラインでも「最近書いてた話なんだけどさ」と、その話題に関する最初の説明を省略して、最初から議論に入れます。
Instagramにしても「最近のあの写真、見たよ」と伝えることは、男性から女性にいうと「キモい」と思われるリスクもある一方、情報発信者からするとやはり嬉しいという確率のほうが高いように思われます。
情報発信には普段のコミュニケーションのためのネタ提供であったり、コミュニケーションの質を上げるための機能があり、より合理的なコミュニケーションを実現する手段だと感じます。
意図せぬ副産物としては、見知らぬ人が「あの記事読みました!」と言ってくれたりすることでしょうか。それが自分も存在だけは存じている相手だったりすると、「記事1本で話してみたい人と繋がることができた!(ラッキー!)」という事象が起きます。すでに何十回レベルで体感してきました。まさに記事1本というキラーパスでゴールが生まれたりする。これが、情報発信の醍醐味です。
情報の受け手側のリテラシーも上がって欲しいと思うのですが(はじめて直接会う人のことは調べていくとか)、「情報発信力が高い人」により良い情報は集まっていきますし、情報発信というgiveの分量が多い分、何かしらのtakeを受け取る機会も増えていきます。最近の事例でいうと、VALUなどその最たる例でしょう。
まとめ:「会わない時代」のコミュニケーション術
サクッとまとめますと、これからますます「会わない時代」になっていき、オンラインで同時に複数の人とコミュニケーションが取れるようになっていく。というか、すでにそうなっています。
1:LINEやFBメッセンジャーでは「適度に筆まめ」であること
2:積極的に情報発信したほうがコミュニケーションの質が上がる
3:(これは副産物でわざわざ言うことでもないが)情報発信は見知らぬ人との出会いの機会を生み出してくれるという意味で、有益な未来への投資である
今後、VRが普及していくのも「会わない時代」を加速させていくことでしょう。VR空間での適切なコミュニケーション術も、把握しておきたいところです。
これからは知らない人にいきなりアポを取ろうとすることが「失礼極まりないな!けしからん!」という時代になっていきそうな気もします。すでに堀江さんとかは、きっとそうでしょうね。許可なくアポを取ろうと日時候補出してくる人とか、私もドン引きしますね。
なので、逆説的な結びにはなるのですが「偶然の出会い」を演出する機会の価値はますます上がっていくと思われます。
自分でも記事を書いていてまさかこういうオチになるとは思わなかったのと、すでに応募が来すぎていて告知の必要がないのですが、「偶然の機会」を演出する「東カレ バチェラーNIGHT」の〆切は本日6月11日24時までです。
「会わない時代」に、「いかにして会う機会を創出」するか。については、また別記事で書きたいと思いますが、「東カレ バチェラーNIGHT」に凄まじい申込数が殺到しているのは「コンテンツ力」に起因しているからだと思われます。
「面白ければ、行くよ!面白ければ、会うよ!」
というのは、本質的な気がしました。
詳細は下記をどうぞ。