人的流動性を加速する事業に、大きな機会がある

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久々のマクロ分析。いまさらな話も多いかもしれませんが。

今後5-10年くらいで、様々な変化がありますが、人間の行動の変化を見ると、昭和的価値観がどんどん崩壊していきます。

幸せ=いい大学を卒業×大企業に就職×結婚×出世×定年退職まで働く

これが昭和の方程式ですが、平成の次の元号では、昭和の方程式を踏襲している人は、むしろ「不幸」になる確率がかなり高くなっていくと思います。

昭和では多くの人がこの一つの方程式を一心不乱に解こうとしており、ほとんど「別解」がありませんでした。

2017年現代では外資系企業勤めや、インターネット関連での起業の成功者がマスメディアのみならずソーシャルメディアでよく見かけるようになり、世間的に「別解」が認識されるようになってきました。私自身も(幸せかは別として)「別解」のサンプルの一つでしょう。

この「別解」のパターンはどんどん多様化していきます。要は、昭和では幸せの方程式が一つと思われていましたが、固定要素と思われていた要素がどんどん変数になり、綺麗事ではなく、人の数だけ幸せの数がある状態に近づいていくでしょう。

私が考える2020年代の幸せの方程式の一例はこんな感じ。

幸せ
=いい大学を卒業(ここは変わらない。頭脳的な意味ではなく、将来的に良質なネットワークを得るための学歴という考え方)
×就業形態はこだわらない(大企業3年自営3年を繰り返してもいい)
×結婚選択の自由(現時点では自由ではあるが、しないと社会的圧力がひどい。恋人が不要と言っているわけではない)
×会社内での「出世」を考えない。その代わり「業界での地位向上」は狙う
×自分主導のタイムマネジメント。定年退職制度崩壊。有能な人は人生で「いつ」働くかを自分で決めることができる

長いけどw

何か固定の物事にのみ長く取り組む(1人の人と結婚し続ける、新卒の会社で定年まで働く)ことは職人的なことでそれも一つの考え方だと思いますが、それを幸せと人に押し付けることは違うよなと。昭和ではそれを押し付けてきたわけですが。固定の物事にのみ取り組むことの弊害もあるし、刺激ジャンキーな人には物足りないでしょう。

weak

結婚など最たる例で、1人の人を生涯愛することをキリストの前で誓わされた呪縛により、もう好きでもない相手と一緒に居続けなければならない。それは「大人になること」ではなく、ただの罰ゲームじゃないでしょうか。たいていの「大人になれよ」というセリフの背後には、社会的に不都合な真実が隠されています。

離婚率3割が、「もうそんな罰ゲーム、無理です」という結果なわけで。結婚しないほうが、長続きしたカップルもいるのではないか。

会社で働き続けるという考え方も、結婚と似ています。同じ人や会社と関係し続けると、愚痴が比例する気がしないでもありません。私は他人に愚痴るような相手、会社とは関わらないというスタンスを取っているので、一般会社員がするような「転職したい」「うちの奥さんが…orz」というような愚痴をいうことはほぼありません。(注:一部で私が既婚者説が出ていますが、未婚恋人募集中です。あしからず)

AIなどの台頭により人類の総労働時間は少なくなっていくでしょうから、「24時間働けますか」ほどアホな世界観もなく、労働の重要性はどんどん低下していくのではないでしょうか。特にライスワークとしての。

昭和の幸せの方程式の崩壊は何を意味するかというと、極端な固定化社会からの解放、流動性の向上だと思います。インターネットと流動性の向上は相性が良く、ゆえにシェアリングエコノミー銘柄が台頭しています。

UberやAirbnbなどのシェアリングエコノミーは乗り物や場所を対象としており、そこの流動性を上げて価値を生み出しています。それらのサービスは人の流動性も上げているわけですが、もっとダイレクトに人の流動性を上げる事業の価値が今後上がっていくのではないでしょうか。

収益性は今一つにせよ、クラウドソーシングはその文脈の領域です。Umeki SalonでコワーキングスペースのWeWorkの話をしていたのですが、コワーキングスペースは人の流動性が高まった際の受け皿になるため、ゴールドラッシュ的な構造でコンビニのようなインフラになる可能性すらあります。

人の流動性でいうと、デーティングアプリもそうでしょう。大学時代の友達、職場、合コンくらいしか出会いの機会がなかったところに、テクノロジーの力で最適な出会いを提供するという意味で、人の流動性を高めています。

仕事、結婚という人生で大きな比率を占める領域から流動性の上昇が始まっていますが、労働時間が減ることで余暇が生まれるので、趣味のマッチングサービス(例.ゲートボール)とか、仕事、結婚以外の人的流動性を高めるサービスが2020年代には台頭していくと感じます。

人々が暇すぎて、そういうのを求めるようになると思う。現に既にかなりの暇を持て余している私は、そのニーズを強く感じます。デーティングアプリとか、会った相手が結婚対象にならなくとも、仕事の話を聞いたり、趣味が合ったりすると、会ってみて有意義だなと感じます。私、デーティングアプリで会った相手から、広告受注したこともありますよw(利用料金総額の10倍以上のリターンになりましたw)

いつも同じ人と遊んでるのも、飽きるし視野が狭まるじゃないですか。コミュニケーション能力が高いとか、遊ぶ能力が高い人が、今後さらに多くのチャンスを獲得していく時代になっていくと思います。

マクロで見ると「人的流動性」をキーワードとし、それをどう具体的に実現していくか。それが可能な銘柄が10年20年単位で業績を伸ばしていくのだと思います。



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