オリジナリティという言葉や概念が昔から好きではあるのですが、それを形作る要素は何なのか。今後ますますオリジナリティある人とコモディティーな人の格差は拡大していきます。もっとオリジナリティを磨かなければ。。そんな時にこの本に出会い、京都のホテルオークラで読み耽っていました。
マーカーをつけてtwitterでシェアしながら読んでたのですが、その中でも特に気になる箇所をピックアップして掘り下げましょう。
"オリジナリティの最たるポイントは、「既存のもの」を疑い、よりよい選択肢を探すことだ。一" https://t.co/YP2YngIbk0
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月20日
前提の話なのですが「既存のものを疑う」人って実はあまりいません。皆さん日々目の前のものが不変な当たり前のものとして、牧歌的に生きておられます。
"ルールとシステムは人間がつくっているのだ。このことを認識すると、現状をいかに変えられるかを考える勇気が生まれる。" https://t.co/5etMlAwSYQ
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月20日
目の前のルールやシステムも人によって作られたものであり、いかに可変であるかを意識すべきでしょう。
"研究によると、創造性のもっとも高い子どもたちはむしろ、教師に好まれないことがわかっている。" https://t.co/XDcEJEaSuf
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月20日
ルールを強いる側からすると、ルール・クラッシャーほどうざいものはありません。ゆえに、創造性の高い子供は教師に嫌われやすいのでしょう。
"「幅広い経験」と「深い経験」が独特に組み合わさることで、創造性は発揮される。" https://t.co/WTmfpOL2Qm
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月20日
いわゆるジョブズの「コネクティングドッツ」です。複数分野について知り得なければその組み合わせを生み出すことができない。「日本3.0」というNewsPicks佐々木編集長の新刊も最近読みましたが、そちらでは教養の重要性を強調されており、幅広い教養を持つことで、組み合わせの引き出しが増え、結果的にオリジナリティに好影響を与えるのではないかと感じました。
"しかし妙なことに、グリスコムはまたも同じことをした。スライドの一つには「この会社を買収すべきでない理由」と書かれていたのだ。" https://t.co/GFvVDmnMih
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月20日
これは「ディズニーに買収されたスタートアップの話」なのですが、「この会社を買収すべきでない理由」というプレゼンが誠実な印象を与えて非常に良かったと。詳しくは本書で読んで欲しいですが、人は売り込みを嫌う一方で「〜すべきでない」と言われるとついしたくなってしまうという心理を逆手にとった、オリジナリティ溢れるプレゼンといえます。
"「課題を先延ばしにするというのは、ある一つのアイデアを決めてしまうのではなく、あれこれ考える時間をとっているのだと思う。その結果、より幅広くオリジナルなアイデアを考えられるし、最終的によりよいものを選べる」と" https://t.co/FomrhUQXzh
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月21日
"先延ばしにするという行為がオリジナリティを触発するというのだ。先延ばしは生産性の敵ではあるが、独創の友でもある。現" https://t.co/6HaWfMxkCR
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月22日
これは本書の中でも私が最も気づきだった点。生産性重視派ですので、大抵の仕事をぱっぱと片付けてしまいます。あえて煮込んだ方が時にはより良いものが出てくると。
"「天才は、最小限しか仕事をしないときにこそ、もっとも多くを成し遂げることがある。そういうときに天才は、発明を考え出し、頭のなかで完璧なアイデアを形づくっているからだ」" https://t.co/E2lQLpav96
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月21日
私が暇であることの正当性が証明されている…!(すいませんギャグです)とはいえ、労働時間の長い人のパフォーマンスが良いとは限りません。往年のブラジルのFWロナウドはほとんど守備をせず前線でだらだらしていましたが、決める時には決めます。90分中、5分くらい仕事をすれば良い。それが決定的な結果となる。
実は「最小限しか仕事をしない」って好きでそうしているわけではないし、結構辛いんですよ。でもとりあえず仕事して時間潰しても何も結果を生み出せなければ、考えることに時間を使い、決定的な結果を生み出す方が全体へのインパクトは強いわけです。
"「成功と失敗を分けたのは、四二パーセントの場合でタイミングでした" https://t.co/SVkCS4DPQN
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月21日
起業家はタイミング大事ってよく言うけど、数字で示されると説得力ありますね。
"オリジナルなアイデアがある場合、競合他社よりも先にゴールへたどり着くことだけを目的に、行動を急ぐのは誤り" https://t.co/5Ttwx5FmII
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月21日
ビジネスは最速か最高が成功すると、サイバーエージェントの藤田さんが仰っていた気がしますが、成功確率を上げるには市場の過熱ぶりが冷めた頃が良いという指摘も本書ではありました。
"投資の世界では、みなと違う考え方をしてこそ利益を上げることができる。" https://t.co/JT7Cwa1rvw
— 梅木雄平(一般男性) (@umekida) 2017年1月21日
全会一致で投資した案件より、議論が割れた案件の方がリターンが良いという説も耳にしたことがあります。誰にでも理解できる代物では、大した差にならず利益になりにくいのかもしれません。
ざっくりピックアップするとそんなところでしょうか。記事タイトルはTheStartupの読者に馴染みがありそうなものを引用しました。普通、こういう記事のタイトルは「書籍ORIZINALSの心に響いた点10選」とかそういうものになりがちだとは思いますが、わざとそうはしませんでした。
オリジナリティに関心のある人には一読を薦めます。コモディティー栽培マンは読んでも憂鬱になるだけだと思いますので、栽培マンにはお勧めしませんが。