最近よく感じていることなのですが。
何かにトライした結果、目に見えて失敗して、失敗だと感じた。それはそれで、意義があると思います。
「何もしないことが最大の失敗である」とはよく言われることですが、皆さんそのことを知っていながら、案外そこで思考停止して終了していることが多い気がしました。私自身かて、そうです。
自分が選択しなかった打ち手に想いを馳せることで、それを選択しなかったことで多大な機会損失となっていたことに気づき、やばい。ミスった。と気づけることがかなりたくさんあるのではないかと最近感じています。
「自覚できていないミス」の代表例は、物事に取り組むスピードです。これはオペレーション・スピードのことを指すのではなく、時間軸での判断・スピードの話です。
振り返ってみれば、あの施策ってもう半年前にやっても良かったんじゃないの?とか、そういうものです。
たとえば、メディアビジネスにおいては、そのメディアが立ち上がり、PVが伸び、広告主に認知され、広告が出稿されるまでに多少のタイムラグがあります。メディアを立ち上げて2年目でやっと広告が入ったとしましょう。広告が入るまでの1年はPVが順調に伸びていたとしましょう。すると、そこに広告を掲載しておけば、それなりの収益になったはず。もっと早く広告営業を頑張れば、もっと早く収益化できたのではないか?とか。
もっと早くあの事業に参入しておけば良かった。
もっと早くあのスタートアップにし接触して出資しておけば良かった。
本誌の読者もこのような後悔の例は、枚挙に暇がないのではないでしょうか。
この「自覚できなかったミス」に気づくために最近やっていることは、ここ数年の年表を作り、月次でその事業領域に対する大き目な意思決定の振り返りをするというものです。たとえば、2016年7月にGOした施策を振り返る。いや、これ考えてみれば、2016年1月にGOしてても良かったよね?みたいなものです。
みなさん、事業計画は立てると思うのですが、ここ数年の事業進捗の振り返りってそんなにやらないのではないかと。お勉強でいう、予習はちゃんとやるけど、復習は手薄なのではないかと。決算を出す、くらいはやるのでしょうが、もっと細かくやったほうがいいと思うんですよね。過去の意思決定とそのタイミングの適切さを1つ1つ検証することで、未来の意思決定および意思決定タイミングの精度を上げる大きな一助となるのではないでしょうか。
これをやると、意思決定タイミングが「ベストではなかった」ことのほうが往々にして多い気がします。もちろん、後から振り返ってもあのタイミングがベストだったという物もあります。しかし、どちらかというと「もっと早くやっていて良かったのではないか」という結論になることのほうが多いのではないかと。
なので基本的に今ある打ち手の中で、早く打てる打ち手については早めに打つようにしたいというのが、私の昨今の根本的な思想です。
自覚できなかったミスに気づけるか。これ、案外見落とされがちな大事な論点だと思います。上記で紹介した以外に、自覚できなかったミスに気づく方法がある方いらっしゃれば、ぜひtwitterやNewsPicksで教えてください。