co-ba libraryの登場についてと私のコワーキング体験談を書いてみた

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3/19に私が入居する渋谷のコワーキングスペースのco-baが新プロジェクトのco-ba libraryの詳細情報をリリースした。新プロジェクトであるが、今あるco-baの上の階を増床する模様。今のスペースに加え、libraryも利用できるみたいで、入居者にとっては嬉しいであろう。そこで今回はco-ba libraryやコワーキングの今後について特集する。

co-baは会員100名以上を擁する国内屈指のコワーキング

ご存知の通り、co-baは会員制のコワーキングスペース。デザインセンスやバラエティに富んだイベント開催で知名度を上げて、12月オープンという後発にも関わらず、人気&認知度ともに業界で一歩抜きん出た存在といえる。既に100名以上の会員が入会していて、時間帯によっては席もほぼ全て埋まってるし、知人に「co-ba行ってみたい」って言われることも多い。

そんな人気のあるco-ba、今回「co-ba library」を立ち上げるのはこんな理由があるようだ。

図書館スタイルの開かれたコミュニティへ

co-ba libraryのポイントは2つあって、1つは「開かれた」コミュニティへの進化、もう1つは本を軸としたコミュニケーションにあるであろう。

まず「開かれた」コミュニティ。会員制である以上、イベントやワンデイ利用があるとはいえ、どうしても閉鎖的なコミュニティになってしまう。これからイベントやワンデイ利用はco-ba libraryで積極的に行うらしくて、より多くの人に利用して欲しいようだ。

もう1つが「人を軸とした本棚」によるコミュニケーションの創出を狙っていること。多くの本棚は「著者順」や「ジャンル順」になっているが、co-ba libraryでは「入居者の本棚」を設けて入居者の本を展示すると企画もあり、本を媒介にしたコミュニケーションが生まれるきっかけ作りを促進したいようだ。私も本棚をここに作ろうと思っている。他には雑誌などを置くスペースや、クラシカルな本を並べて思索に耽るスペースもあるようだ。模型の通りデザイン性にも期待が持てる。

実はシェアハウスも本棚があるが、実体験からして、本を軸にしたコミュニケーションが活発だったようには思えず、co-ba libraryのメインコンセプトにとしての挑戦には個人的に期待している。

コワーキング生き残りのポイントはマーケティングセンス

昨年末あたりからかなり多くのコワーキングが登場している。春には渋谷近辺にかなり増えるという記事も見かける。夏にはHubという海外の有名なコワーキングのHub Tokyoの登場も控えており、コワーキングには興味があるけど、どこがどう違うの?と思ってる人も多いであろう。

実際に入居している方はフリーランスの人々やスタートアップの少人数のチーム、稀に会社員の方もいるが、いきなりの供給数が増えても需要がすぐには追いついていかないであろう。参入障壁の低さゆえの供給過多で多くの事業者は厳しい状況になるだろう。横並び状態から最終的には2,3のコワーキングが業界のトップとして牽引していくのではないか。

このサークルをより大きくできるかがポイントであろう。コミュニティまでが会員で、ファンは非会員のイメージ。あのコミュニティに所属していることがカッコ良くて、憧れられる対象になる。という外向けのブランディングのアプローチと、会員同士のコミュニケーションが多く居心地が良いという内向きのコミュニティ構築。この両輪を上手く回せるか否かがポイントで、co-baはその点が巧みである。

ハードの箱だけ創ることは誰でもできる。差別化要因は会員によるコミュニティ感の醸成、非会員へのブランディング感、そのバランスを上手く保つこと。そうすることで図の円が大きくなって会員が増えてPLが安定し、社会への影響力も出てくる。マーケティングセンスに優れたコワーキングじゃないと生き残りは難しいのではないか。 

私のコワーキング体験談:戦略的活用術

時期的に新年度が近く、新しいライフスタイルを体験するためにコワーキングに入居してみようと密かに思っている人も多いのではないか。コワーキングに何を期待するか?私は正直にいうと、新しいもの好きで、その場にいる人の空気が自分に近そうで、コワーキングにいればなにか仕事になるかもしれない、家から近い、というのでco-baを選んだ。

入居後は平日夜は週に2,3回、土日のどちらかには顔を出すヘビーユーザーになり、co-baで出会って仲良くなった人も何人かいる。「部室みたい」という表現もあるco-baは、私にとっては同年代だったり少し年配の方と切磋琢磨したり、時にバカもできる、アホな青春みたいな存在だ。
結果的に、「トレンド」「コミュニティ」「利便性」という点で私とは相性が良かったのであろう。

コミュニティビジネスの経験がある私は、オープニング物件ではコミュニティをリードする立場を取りやすく、少なくとも自分にとっての居場所を確保しやすい性質があるということを知っていた。逆に出来上がったコミュニティに入り込むのは相当高いコミュニケーション力が求められる。コミュニティに馴染めるか否かは最初の数ヶ月でほぼ決まり、最初はヘビーユーズする習慣をつけた方が居心地が良くなる。

自分にとっては望ましい条件とフェーズであると判断して戦略的に入居したが、ただ一つ「新しい仕事を創る」この点だけは達成できていないというのが現状である。まだ入居して2.5ヶ月なわけでこれから機会はあると思うが。

これは私のスキル不足やアピール不足もあるであろうが、コワーキングに入居しただけで新しい仕事が生まれると思ったら大間違い。相応のスキルがあって、コミュニケーションにも長けていることがコワーキングで案件を獲得するコツといえる。実際にデザイナーとかは仕事を獲得しやすいようである。むしろ自分から価値を提供できるという人は周囲からも好まれる傾向にある。

コワーキングの選び方とオススメのスタンス

入居を検討している人は、過剰な期待は持たないで、 自分が求めるものは何なのかを明確にした方がよい。立地で選ぶのもアリだけど、コミュニティではなく単純に作業場を求めるなら、アカデミーヒルズとかでもいいだろう。私も昔あそこの会員だったけどハードの充実は一番だ。

ゼロからコミュニティを創りたい人はオープニング物件がいいかもしれないし、co-baのような勢いのあるところに入居して魅力溢れるメンバーの仲間入りをするのもいいだろう。(私もco-baに入って、多くの魅力的な人たちと新たに知り合うことができた。)ただしコミュニティができあがっている空間に溶け込むには、相当KYに攻めることをお勧めする。事業者側もきっかけは提供してくれるけど、突破力が必要である。既存メンバーとの繋がりから攻めるのが最適であろう。

ただしどんなコワーキングであれ「自分が提供できる価値は何か」ということは考えた方がいいであろう

割り切って立地で選ぶ場合もあるとは思う。だが交流を望まないならやめといた方がいいと思う。交流といっても全ての人と交流する必要はなくて、自分にとっての居場所があるって思えればいい。そして自分から与えられるものがあると居場所を感じやすくなると思う。そうしてコラボレーションが生まれていくことがきっとコワーキングの最大の魅力である。

なので個人的な希望をいうとそういうイケてるマインドの人にco-baに入って欲しいと思うし、自分も無理のない範囲でだけど、微力ながらも与えることができる存在でいたいと思う。 そういうポジティブなサイクルに入ることがコワーキングを楽しむコツで、それが可能なコワーキングは人それぞれ異なるだろう。自分にとって最適な居場所となり得るのはどこか。検討している人には場を体験して空気感を感じてほしい。



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