スタートアップ業界がスタートアップではなくなった件

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一見あたりまえの話ではありますが。

私が「TheStartup」を立ち上げたのは2011年1月。その頃日本には「スタートアップ」という言葉はさほど定着していなかったと思います。2012年頃になるとさすがに定着した感が。我ながら「スタートアップ業界に対してスタートアップのステージという良いタイミングで参入した」と振り返ると思います。

しかしここ1年くらい、「スタートアップ市場」についてあまり関心を持てなくなった自分がいました。それは主たるテーマが減っていったこともありますし、AIとかIoTとかやや理系分野の専門的な話には関心が低く、それ以外で流行る兆しが見える関心領域がないということも言えると思います。

一方でスタートアップ業界の環境も、自分がつまらなくなったなと感じる要因かなと最近気づきました。参入してくるプレイヤーがだいぶ増えたので、特に自分の存在意義を感じなくなったというのはあります。とはいえ、そもそも自分と競合している存在はいないという認識なのですが(VCでもないし、TechCrunchと競うようなメディアでもない)。

メディアという観点では、資金調達情報とかサービスリリース情報とか、自分で書く意味はないなと感じていて(資金調達情報は他のメディアのは拾いまくりますが)他に書く人がいるし、自分がやる必要がない。スタートアップ業界自体が2011年頃と比べるとかなり成熟した感があり(時系列で相対的に見た話であり、グローバルで見て成熟しているとかは言っていないのでここ注意)成熟市場にワクワクしなくなってきています。いるプレイヤーも代わり映えしないし。

スタートアップ

イケダさんが「東京ではコンテンツが被るんですよ。自分が書きたいことは、他の誰かも書きたいことが多い」というような話をどこかでしていて、それと似たような感覚を覚えています。とはいえ、東京を離れる気はありませんが。

私は今まで自己分析すると「ポジショニング」でかろうじて生き残ってきたキャラです。空いているポジションを見つけたり、ポジションを創出してそこで戦います。真っ向勝負で競争して勝てるほどの戦闘力は自分は持っていないと考えているので、真っ向勝負にはならないポジションを創出します。それでいうと、スタートアップ市場においては現状のポジション以外の空きスペースを見つけることは困難になってきており、スタートアップ外の市場に活路を見出したほうが良いと感じています。

それがたまたま当たったのが、雑誌という斜陽産業に参入し、インターネット(というかコンテンツ?)の力で東カレWEBというニッチポジションを創出しました。こういう「非インターネット」市場に今後はチャンスがあると見ています。「スタートアップ業界の人間」で留まっていると、今後の成長はないなと感じていますね。

最近考えていることは、例えばホテルのリブランディングとか。既存の事業資産が存在するものに対して、ターンアラウンド気味なアプローチのプロデュースで付加価値をつけるというプレイをしていきたいです。土地のオーナーとなって「ウメキランド」を作りたいとか「うめきの湯」を作りたいという願望は今の所はないですね。

わかりやすくいうと、インターネットにめちゃくちゃ強くて事業開発ができる小山薫堂さん、みたいなモデルを目指したいと思います。逆求人ではないですが、そんな仕事のご依頼やざっくりとした与件でも構いませんので「こんなのできない?」などありましたら、お気軽にFacebook宛にお声がけください。2016年下半期の目標は「新たな仕事を一つ作ること」です。



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