数字がある世界とない世界

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僕は数字は好きです。レジャーの一種としてほどよい売上目標とかを置いて、少しストレッチして頑張ろう!的なことは嫌いではないです。

しかし、俗に言う「圧倒的成長!!」とかを掲げてしまうと、粉飾に手を染めてしまったり、望ましくない売上の作り方をして、ブランドを壊してしまったりと、「圧倒的成長」を求めることの弊害は少なくないように思えます。

数字を上げていくのは快感ではあるのですが、数字の上げ方が正しいのかということは本誌の読者のみなさまももっと考えたほうがいいのではないかと思います。

A colourful educational background with scattered numerals on a white surface, conceptual of learning numbers

無理な売上目標は何のためなのでしょうか?

多くは売上が伸び利益が伸びた結果、時価総額が上がり株主還元が増える。ないしは、社員の雇用を守るため、より多くの社員を雇い、マーケットシェアを伸ばし、企業として中長期的な繁栄を築くためでしょう。

逆説的にいうと、株主還元をせず、社員の雇用を守らなければ、無理な売上目標のために頑張る必要はありません。

僕は一人で会社を細々と営んでおり、外部株主もいなければ雇用はおろか外注先もほとんどありません。売上総利益率は99%を超えています。時々寂しさを感じることはあるけど、良くも悪くもストレッチな目標を掲げて頑張る必要はありません。労働時間は変えずとも、仕事の内容やレイヤーを変えることで、法人化後、毎年売上は倍倍以上の成果にはなっています。

しかし、特に売上目標はありませんでした。期初に「まあ今年はこれくらいいけばいいんじゃね」というPLを作成して、おおー、ちゃんと達成してるね、もう少し積み上げてみるかー。とか、いやいや来期の売上に回る施策に切り替えようとか。

ぬるいということは百も承知なのですが、「売上目標がない」いわゆる、「数字がない世界」が僕の世界です。めちゃくちゃエクセルに細かく売上と支出の推移を付けていて、数字自体は好きなんですが、無理に数字をあげる必要はない。

むしろ最近は良い意味でゲームだと思って取り組んでいます。仕事自体は真面目に取り組むわけですが、売上は不確定要素が高いギャンブルディールも多いため(M&A絡みの問い合わせが急増しています。1件トラックレコード作ったからか)期待せずにディールが成立することのみに集中できます。

数字のある世界は、資本主義に沿うとそうならざるを得ないのですが、数字を持たない世界がもっとあっていいのではないか。数字によって病んでしまっている人が少なくないのではないか。現に僕は新卒時代に営業で予算未達が確実になって糸がプチッと切れて辞めているので、数字で病んだ経験がある人です。

そんなことをもやっと感じながら、1週間近く書くことをサボりました。

まだうちのサイトに読者はいるだろうか。

数字は好きなんですよ。誰も僕のことが数字が嫌いだと思う人はいないでしょう。しかし、数字では計れない世界もあることを忘れたくないんです。



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