トラフィックエンジンを内蔵できるマッチングサービスは強い

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インターネットサービスには様々なビジネスモデルがありますが、結局はトラフィックの有無が勝敗を分けると思います。

主なモデルは広告、コマース、コンテンツ、マッチングなど。

全く以て「それがどうした?」的な図ですが、マッチングはモノとモノの場合もありますが、当然ながら全てのモデルに人が絡みます。

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人と情報をマッチングさせるにはメディア事業。人と有形のモノのマッチングはコマース。人と無形のモノのマッチングはコマース。人同士の場合は求人やオンラインデーティングの直接マッチング。(求人サイトは広告モデルですが)

基本的にビジネスはこうした何らかのマッチングが前提にあり、そのマッチングの前段階にあるのがトラフィック。なぜこんな当たり前の話をするのかというと、マッチングサービスにおいてトラフィック量に相当差が付いているんじゃないかと思ったから。

マッチングサービスは生活密着型と必要性型

マッチングサービスは2種類あると思います。

①:生活密着=中毒性型(Uber、クラウドソーシング、フリマ)
②:必要性型(Airbnb、オンラインデーティング)

主要プレイヤーをマッピングするとこんな感じでしょうか。

スクリーンショット 2014-08-19 12.45.04MECEでもない気がするけど、ドンマイ。色々ツッコミがある図でしょうが、ご自由に突っ込んでください。

タクシー待つのがめんどくさければUberを使うだろうし、クラウドソーシングはフリーランスにとっては職場のようなものだし、メルカリは巨大な代々木公園のフリマ会場のようなものである。生活密着型は特定の人にとっては利用頻度が高く、それゆえ一定規模のユーザー数に対するMAU率は高いと思われます。ゲームじゃないので「中毒性」という表現は適切ではないと思いますが、確実に月1や週1使いそうなサービスはリピート率が高い。

必要性型はAirbnbのような「旅行したいんだけどホテル取れないYo!どうしよう。アッ!誰かの家に泊めてもらえばヨクネ!」という必要性が高い需要があれば一定層にリピートして使われる。この場合のKPIはおそらくMAUではなく年間のリピート率とかではないか。オンラインデーティングだと「職場にいい男いねえよ!彼氏できねえYo!」というアラサーからの高い需要があるから成り立つわけです。

必要性は「課題解決難易度」と言い換えてみましたが、仕事や結婚相手探しとタクシーの配車やフリマでの売買はさすがに難易度が違います。タクシー配車やフリマは即時性という別軸が大きな価値軸となるのでしょうが。

マッチングサービスは特性によってそのサイトに訪れれば期待したことがマッチングされるという場力(メディア力とも言い換えられる)を高めていく努力が欠かせないですし、実際にマッチングすることがユーザーの再訪を促す唯一絶対の解ではないかと思う。特に課題解決難易度が高いサービスでのマッチングという成功体験はユーザーにとっては大きく、マッチングがリピートに大きく寄与することは想像に難くない。

トラフィックエンジンを内蔵できるマッチングサービス強い

ここからがミソな話なのですが、マッチングサービスはよほどじゃない限りはサイトを用意して広大なインターネッツ空間に置いていても大したトラフィックが得られない。マッチングサイトに継続的にトラフィックを流す措置を内蔵できているサービスが強いと思います。

スクリーンショット 2014-08-19 12.57.45ここでもやや強引な図解を。

スタートアップのマッチングサービスは、サービスをリリースした際は各メディアに取り上げられることで一瞬トラフィックが来る。しかし、その後閑古鳥が泣き始め、アクセス解析を見るとデイリーのUUが1,000切ってくるなんてことはザラだと思う。自社でトラフィックが継続的に来るエンジンを作ることで、そういった状態に陥ることを阻止できるのではないか。その例としてPairsとサマリーがいいんじゃないかと。

Pairsはトラフィックを流す導線作りが秀逸。Facebookページには800万のユーザーがおり、Pairs会員以外でもこれだけ目に触れていれば「彼氏と別れちゃったからPairsしちゃえ!」となってもおかしくありません。

サマリーはwant/haveのSNSサービスとして始まりましたが、want/haveのデータを元にC2Cや時にB2Cでマッチングできる。フォロワーが多いユーザーにとっては、モノを売るための下地が整えられており、売りやすいプラットフォームだと思う。これはSNS的な機能がトラフィックエンジンとして機能しており、結果的にC2Cでの成約率を上げることに寄与してくると思われる。

マッチングサービスで最重要なのは成約数増加や高い成約率ですが、トラフィックをいかに生み出すかという点が結局は成約に影響してくる。メルカリのように流通量を増やして場力を底上げできている場合は良いものの、頻繁に継続的に使う必要性のあるサービスは少なく、サービス設計段階からスケーラビリティが懐疑的なものがスタートアップには多い。

トラフィックがないサービスはトラフィックのあるサービスに頼らざるを得なくなる。例えば、Pairsが女性の会員獲得に困っていて、Facebookページも持っていない場合、meryにトラフィックを頼るという現象が起こりえないだろう。

トラフィックこそがインターネットビジネスの生命線だ。

特にマッチングサービス事業者の皆さん、成約率を上げる以外にどうトラフィックを生み出していますか?トラフィックエンジンを内蔵して流入を自動化できていますか?様々な事業者の方のご意見を伺いたいです。

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